雪だるま倶楽部

日々を離れ
日常から脱却した世界
そんな風景を切り取っています

化野念仏寺

2012年10月12日 | 京都散策
風葬の地



かつてこの
化野念仏寺の建つ地は
そう呼ばれていた



平安時代
庶民は亡骸を風葬した
埋める地と余力がなく
うち捨てたというのが本当の理由



東山の鳥辺野
洛北の蓮台野
嵯峨野の化野



今では観光名所となっている地も
10世紀少し遡れば
累々と捨てられた死骸が並ぶ
この世の地獄のような風景が広がっていたことだろう



化野の地に
五智山如来寺を建立したのは
弘法大師空海



弘仁2年の事であったと
伝承されている



野ざらしとなっている
亡骸を埋葬して弔った



その後
法然和尚が念仏道場を建てたことで
化野念仏寺と称されるようになった



8000を数える
石仏石塔
境内は昔の記憶を
僅かながら留めている

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (j-garden)
2012-10-12 06:41:20
平和な時代に育った現代人の我々には、
当時をイメージすらできませんが、
悲惨な光景だったのでしょう。
そういう場所に寺を建てて供養する、
空海が歴史に名を残すのも、
分かりますね。
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Unknown (korobi)
2012-10-14 22:14:23
風葬の地ですか。。。

僕はいつも歴史とか全く知らずに観光してるのですが
その土地にまつわる背景など知ってから見渡せばまた違った風景がひろがってくるのでしょうね
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Unknown (kikouchi)
2012-10-15 00:35:05
4コマ目に出てくるやせ細った石像を見て、少し考えさせられました。
それなりに権力のある人は、実際に無くなってから野辺の送りを受けたのでしょうが、もしかすると余力のない人々は、働けなくなった人をここへ捨てたのでは。
屍が満ちるよりも、今は生きながら、先のなき立場の方がより苦しいかもしれません。
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j-gardenさんおはようございます (雪だるま)
2012-10-15 05:56:30
本当に平和な時代で
死体がごろごろなんて風景は
映画の中だけの世界

現在の京都も
数百年遡れば
とんでもない景色が広がっていたことでしょうね
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korobiさんおはようございます (雪だるま)
2012-10-15 05:57:59
観光地と歴史
学ばなくても良いのですが
こういう場所などは
過去を知っていると
見えない風景も見えてくる気がします

京都は歴史と重ね合わせることが容易な地
知って巡ってみると
新しい発見があるかもしれませんね
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kikouchiさんおはようございます (雪だるま)
2012-10-15 06:00:12
姥捨などという言葉や地名もあるくらい
昔の凄惨な生活ぶりを知る必要もないのでしょうが
この寺を訪れると
過去の歴史の一端を
少しは知っておきなさい、と
言われているような気分になります

生きながら
そういう人も居たことでしょうね
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Unknown (hal@kyoto)
2012-10-15 06:01:22
風葬と言えば聞こえはまだましですが,死体の捨て場所だったということですね。
そんなことを知りながら観光地を巡るのと,全く知らないで巡るのと,また違った視点での観光になるでしょうね。
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halさんへ (雪だるま)
2012-10-17 05:57:57
そういうことなんですよね
こちら
いわゆる捨て場
ゴミを捨てるように
人が人を捨ててました
産廃問題と同じように、当時は死体遺棄が問題になっていたことでしょう

そんな風景も
数百年という時が過ぎれば
死とは無縁に思える笑顔いっぱいの観光客が大挙して押し寄せる
良い時代なんですよね
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