JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

寛容なオヤジはギタオケに酔う

2009年04月19日 | a-c

今日はお出掛けに最適な良い天気・・・だったのですが、ちょっとだけお疲れ気味の私は1時間ほど自転車で汗を流しだけで、ビールをガバッと飲んでコテ。起きてもダラダラと引き籠もり状態で一日を終えました。

「バブ、明日横浜でみんな集まるんだけど、飲みにおいで」
と、大学時代の友人チャリンコからメールが入ったのは金曜日のことです。
「オイオイ」
当然それは無理だと返信しておきましたが、その飲み会の当日、つまり昨日は「電話をよこせ」だのいうメールから、おそらくはその場にいたであろうシゲという友人からの電話も、何度も入っていたようで、まず、今日はその二人にもの申したいと思います。
「あのね、土曜日は、あたしゃコンビニの一日店長みたいなもんで、昼真っから夜中まで電話に出たり、メールしている暇は無いんですよ~~~だ。どうせまた「楽しいよう」なんていう羨ましい事を聴かせたかったんでしょうが、あしからず。笑」

その代わりと言ってはなんですが、一昨日の晩、私がどんな風に楽しんでいたかを、今日はお話ししたいと思います。(何の代わりだか...笑)

もちろん舞台はいつものバーなんでありますが、先日誕生会でもご一緒させていただいた常連客、△さんも来ておられまして、他にも若いカップルが一組、それと、ちょっとメーターが上がり気味のオヤジさんが一人、この店にしては混んでおったのですよ。(「なに~~~失礼な!」 ママに言われる前に自分で言っておきました。笑)

そんな中私は、△さんともっぱら『オヤジの妥協と寛容』について語らっておったわけで
「たしかに、昔は馬鹿にして聴かなかったいわゆる歌謡曲ってやつも、その頃の曲を聴くと涙が出るくらい感動してみたりして・・・・そういうのってあるよねぇ、それってやっぱりオヤジになったからかなぁ」
「そうなんですよ、たとえば私なんか、映画にしたって、「映画は字幕スーパー、吹き替えなんて以ての外だ!」なんて言ってたのが、DVDの弊害でしょうかねぇ、「酒でも飲みながら自宅でゆっくり観るんだったら吹き替えのほうが楽ジャン」みたいになっちゃって、あれほどまでにこだわっていたポリシーみたいなものが、妥協妥協の上にもろくも崩れていったみたいなね。」
「分かる分かる、前の椅子に座っている人の頭に字幕が隠れるとイライラしてさぁ・・・・・なんか、映画を観ているときの真剣さが違ったのかなぁ、彼女といっしょに行っても「黙ってろ!」みたいなことあったもん・・・そうだよねぇ吹き替えなんて以ての外だったのに・・・」
「そうでしょ、私なんか、昔彼女と映画を観に行って、エンドロールが始まったら帰ろうとする彼女に怒ったことがあったんですよ、それが今じゃ「エンドロールの後にNG集があるかもしんない」なんて、早送りしちゃうんですから・・・情けない。」
「あはは、俺もそうだ、エンドだけじゃなくて、映画の導入部分も「最初の字幕を読み逃したら、ストーリーがメチャクチャになるんだから!」って、映画館で怒ってたことあったけど、自宅でDVDを観るようになると、見逃してもすぐに巻き戻しできるし、吹き替えなら観て無くても耳に入ってくるしね。」

その後も音楽や映画だけでなく、生活態度ですら「ポリシー」とツッパッていたものが、どんどん妥協して、今じゃ「何のポリシーだったの?」みたいなことになってるてな話が続き、
「いや、マイナスに考えるのは止めましょう。つまり、歳を取って「妥協した」んじゃなくて、人間が出来てきたから「寛容になった」って事にしましょうよ。」
「そうだね」
って、結局、この話にも妥協をしてオヤジの会話は終わったのでありました。(笑)

そんなこんなで、△さんと『オヤジの妥協と寛容』について語らっていると、他のお客さんは全て家路に、つまりママと△さん、そして私の三人きりになったわけです。

じつは一昨日の本番はここからだったんでありまして、先日まではそこに無かったはずのギターなんて代物が、何故か一昨日はありましてね、へぇ、(じつは私が持ち込んだんですが..笑)
なんとここからは「カラオケ」ならぬ「ヘタなギタオケ」での歌合戦が始まってしまったのであります。
不思議ですねぇ、いかに下手なギターでも「カラオケ」には無い盛り上がりが、みんなで歌えばあるんだなぁこれが。

「♪・・・・・どうにかぁ、なるさぁ♪」
てな調子で、いったい何曲三人で合唱したでしょう?△さんが
「いかん、もうこんな時間だ」
と時計を見たときには、午前3時をまわっておりました。

「はいこれが、横浜には行かなかったものの、大学の友人には逢えなかったものの、私が楽しんだ一夜だったのさ、どうだい!」って、なんのこっちゃ。

ということで、本日は日曜日、『料理当番、本日の一品』です。

まずは「これでもいちおうポトフ」、具材はキャベツ、大根、ジャガイモ、人参、トマト、玉葱、グリーンアスパラ、それとダシ代わりの鶏肉、ベーコンをコンソメで炊きました。味は塩・胡椒とじつにシンプルですが、野菜の甘さがきわだって、いけましたよ。

こちらは「メヒカリの唐揚げ二種盛り」。以前も紹介したことがありましたが、今回は片方を磯辺巻きにしてみました。

それと、安い卵を二パック(いつもは一パックなんですが)買って来たというので、久しぶりに単純なだし巻き卵を焼いてみました。

さて、今日の一枚は、ジョニー・コールズです。
「マイルス・デイヴィスの影武者」とも呼ばれたコールズは、ギル・エヴァンスに重宝がられたトランペッターです。チャールズ・ミンガスなんかともやっていましたが、どうしてもマイルスの影がちらつくところに、コールズの最大の欠点があったのかもしれません。

このアルバムでも、ジューク・ピアソン作の表題曲「LITTLE JOHNNY C」はなかなかカッコイイ感じはするのですが、どうしても作曲者であるピアソンに注目してしまいます。

それでもバラード「SO SWEET MY LITTLE GIRL」あたりでは、コールズの憂いを帯びた暖かみのあるトーンが活きていると思いますよ。これを「良し」とするか、「しょせんマイルス似であってマイルスに非ず」と冷ややかに捉えるかはそれぞれでしょう。

ジャズの世界で、同じ楽器を扱う誰かをリスペクトする事は間々あることですし、そこから羽ばたくミュージシャンがほとんどだと思います。ただ、逆にその呪縛から逃れられずに終わってしまうミュージシャンも多々いる、コールズはそんな呪縛にはまった一人かもしれません。
同じ「リトル」でも「ジャイアント」であったグリフィンとは違い、コールズは「C」のままで終わってしまった、これはちょっと言いすぎでしょうか。

LITTLE JOHNNY C / JOHNNY COLES
1963年7月18日, 8月9日録音
JOHNNY COLES(tp) LEO WRIGHT(as,fl) JOE HENDERSON(ts) DUKE PEARSON(p) BOB CRANSHAW(b) WALTER PERKINS(ds) PETE LA ROCA(ds)

1.LITTLE JOHNNY C
2.HOBO JOE
3.JANO
4.MY SECRET PASSION
5.HEAVY LEGS
6.SO SWEET MY LITTLE GIRL