JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

他にはいない通訳

2009年04月04日 | a-c

今朝は晴れているのにちょっと霞がかかったような青空、これぞ春の空?花粉の大群が舞っていそうで、今日も自転車でお出掛けしようと思っている私には少々心配です。

「今日、何かを作って食べさせたら不評だったとか、こんなことをして笑われたとか、そんなことを書いてるだけなのに、そこそこいろんな人が読んでいてくれて、それがまた変に励みになったりするのよねぇ」
とは、先日いつものバーへ飲みに行ったときに同席させていただいた、とある会社の社長夫人・・・おっと、別に私が社長夫人を誘惑していたという話じゃありませんよ。ご夫婦で飲みにいらしてたんですから。

というわけで、昨日のお約束どおり今日は飲み過ぎネタであります。
このご夫婦が何やらとても良い感じのカップルでして
「けっこういろんな人が見てるらしいんだなぁ、俺は見ないけど」
お二人がママと話していたのは、奥様が開設されているというブログの話題です。
「あら、こちらの方もブログをやってるんですよ。」
とのフリに会話は始まりました。

「あら、どんなブログをやってらっしゃるの?」と奥様。
「いやいや、くだらない独り言みたいなもんで・・・唯一、毎回ジャズのアルバム一枚だけは紹介してるんですけどね。」
「ジャズかぁ、最近はどんなもんなんだろうねぇ」とは社長
「いやいや、私も古いジャズばっかで、最近のものは・・・・いえね、高校生の頃ジャズ喫茶でバイトしてまして、その頃から聴くものはあんまり変わってないんですよ。あはは」
「そうかい、ジャズ喫茶で・・『f』に『m』に・・」
「『e』に『g』、○○だけでも4軒ありましたから。」
「そうそう、あったねぇ、ほら、マル・ウォルドロンって、彼がコンサートで○○に来たときに聴きに行ってさぁ、その後『f』に来たのを覗きに行ったりして」
「あっ!マルのソロ・コンサートでしょ、私も聴きに行きました。それじゃ会場でお逢いしてたかもしれませんね。」

話は、地元だけでなく、一関の『ベイシー』やら仙台の『カウント』、首都圏のジャズ喫茶の話に始まり、社長が何も知らずに話をしながら飲んでいたお相手が渡辺貞夫の奥さんだったのでビックリしたという話まで、しばらくの談義です。


お知り合いが『ベイシー』の菅原正二氏と
親しくされているそうで
サイン入りの本をお持ちだとか。
「ステレオサウンド」誌に掲載されていた
エッセイをまとめたこの本かな?

そんななか、このご夫婦がとても素敵なのは
「ほら、え~~と、何だっけ」と社長が思い出そうとすると
「×△?」
「そうそう、それ」
まさに以心伝心。
「私はこの人の通訳だから」
そうおっしゃる奥様と、それに笑って答える社長。ね、素敵でしょ。

そういえば、我が母なんかもそうだったように思いますけど、昔は『奥様が通訳』というご夫婦が今より多かったような気がしませんか?
「夫婦なればこそわかり合える」
これにはやはり努力が必要なんでしょうかねぇ(笑)

ともかく、その後も『通訳』を交えて(笑)、ジャズだけでなく映画の話やら何やらで楽しい時間を過ごさせていただきました。
これに懲りずに、また同席させていただいた時には、いっしょに飲ませていただけますでしょうか?よろしくお願いします。

さて、今日の一枚は、その社長がお好きだと言われたウイントン・ケリーです。
とはいっても、ウイントン・ケリーのリーダー盤はそろそろネタ切れ間近で、今日はソニー・クリスのこのアルバムにしました。

「SWEET LORRAINE」の出だし、ジョー・スコットのピアノがじつによろしい・・・って、このジョー・スコットなる人物こそ誰あろうウイントン・ケリーなんでありますが、「契約の事情でこんな名前で出ています。」ってヤツ、それにピーコックなどというマイナーレーベールだからなおさらなのか、ともかくジャズのレコードでは間々あることですよね。
それにしてもウイントン・ケリーというひとは、誰とでもそつなくこなしますよねぇ、それでいて個性も有るし、全体的に甘~~い感じを引き出しているのはクリスよりもケリーのようにも感じられます。

クリス好きにはどうなんでしょう?若干物足りなさがあるのかなぁ?私的には特に後半部B面には、それなりにらしさが出ているようには思うのですけどね。
クリスにしてみればインペリアル3部作とプレスティッジ時代との合間という事で、まさに「CROSSROADS ?」。

ともかく、私は嫌いじゃありません。ただし、ジャケット・デザインは好きじゃありません。(笑)

AT THE CROSSROADS / SONNY CRISS
1959年3月録音
SONNY CRISS(as) OLA HANSEN(tb) JOE SCOTT(WYNTON KELLY)(p) BOB CRANSHAW(b) WALTER PERKINS(ds)

1.SWEET LORRAINE
2.YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS
3.I GOT IT BAD (AND THAT AIN'T GOOD)
4.SYLVIA
5.SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE
6.BUTT'S DELIGHT
7.INDIANA (BACK HOME AGAIN IN INDIANA)