ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

「ゲリラ豪雨」

2009年06月22日 | 季節の話題
 昨年急に市民権を得たような言葉として、「ゲリラ豪雨」とやらがあった。

 梅雨時に、しとしとと降る「梅雨らしい」雨と違って、突如として急に激しく局地的に降る「豪雨」のことである。

 今年も梅雨入りして二週間を越えたが、しとしとピッチャンという風な雨模様よりも、激しく急に降る、この「ゲリラ豪雨」と呼ばれる雨が各地を襲っている。

 一週間ほど前の夕刻、京都の山城地域にも、この「ゲリラ豪雨」がやって来て、ほんと局地的には「雹」まで降ったので驚きであった。

 私の住む京田辺でも十数年前の夏に「豪雨と雹」が降って、小さな庭に突き出しベランダのプラスチックの屋根板に、いくつもの穴があいたことがあった。

 思い起こせば、私が中国の内モンゴル草原に毎年のように夏休みに行くきっかけとなった、1988年の夏のモンゴルテストランでは、琵琶湖の三倍ほどの大きさなのに地図に載っていないという「幻の湖」と称される「ダライノール」の湖畔に二泊三日したのだが、二日目の夕方にとんでもない「大きな雹」に見舞われた。

 モンゴル草原の大きさを例えたあるモンゴル人は、見える山々の裾野まで行きたいと言った日本人に対して、横浜から下関くらいの距離があると言ったほどで、とてつもなく広く大きな草原であった。

 その草原を自由に散策しようと日本から参加した大人40人が、思い思いのチャレンジを試みて、歩いたり登ったり、のんびりと散策したりと昼下がりのひと時を楽しんでいた時であった。

 遠くに見える「雨雲」が俄かに湖の湖畔へと移動しだし、何と東西北の三方から、大きな雨雲が接近して湖畔の上空でぶつかって、とてつもない豪雨と共に、ゴルフボール大の雹を降らせたのだ。

 日本から持参したダンロップの小型のドームテント10張りは、この豪雨と雹と風に耐え切れずに全て崩壊したので、自分たちの荷物をテントから救出して、近くの大きなモンゴル民族特有の「ゲル」に移動させる時、この雹が背に当たる痛さを今も覚えている。

 草原に住む野鼠の巣は全て浸水し、びっくりして外に飛び出した小さな野ネズミたちは、雹にお打たれて死んでしまったものも多くいた。

 「ゲリラ豪雨」とは、全く予想だにしない形で局地を襲う「雨風」であり、一時間に100ミリ以上の豪雨が突然降ることだそうで、まるで現代人の「キレル」とかすぐ怒る人に似ていると思われる。

 因果関係や近づく危険が予知できる形での「怒り」や「豪雨」は、何とか予防策や防備策を思いつく場合もあるが、突然の「ゲリラ的」怒りや豪雨には、なかなか対処できにくいものである。

 「備えあれば憂いなし」とは言うが、全く予期できない天候異変や人の変心には注意が必要なのは言うまでもないが、「ゲリラ」には適わない場合が多いのではないだろうか。
コメント (1)
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