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4月最終日の今日、京都も30度を超える真夏日となった。暑い春である。30年前の1975年4月30日も暑い日だったと思われるが、ベトナム戦争の終結した日である。
しかし、アメリカではベトナム戦争の後遺症とも言うべき問題が多く山積している。何とベトナム戦争では米兵の死者が約58万人、今尚の行方不明者が1800人おり、現地ベトナム人は380万人が死亡したのである。
米国ではベトナム戦争後に生まれた人が既に40%を超えて、ベトナム戦争の記憶は徐々に薄れつつあるが、ベトナム戦争のトラウマは今も多くのアメリカ人の心の奥底に残っており、その後の湾岸戦争、アフガン、イラクとの戦争もあわせて、米国民の心情と社会を分断しているらしい。
アメリカ人の大半は、今も米国は世界のポリス国家だと思っているらしいが、30年前のベトナム戦争では多額の軍事予算が投入されたが、サイゴン陥落と共にアメリカは敗戦国の様になり、多数の戦死者の家族や戦地からの帰還兵がPTSD、心的外傷後ストレス障害の症状を訴えており、多くの影を社会に与え続けている。
ベトナム戦争に対するギャラップ社による2000年11月の世論調査によると、68%の米国人が「戦争は間違いだった」と答えており、湾岸戦争、アフガン、イラク戦争に対しても否定的意見が大半を占めるらしい。
しかし、大統領を選ぶ選挙戦では、あの好戦的なブッシュが軍歴の違いなどで問題となったあげく、ケリー候補を破って、再選されて親父の行った湾岸戦争についでアフガン、イラクへの米国の宣戦布告をも肯定してしまっているのである。
個人としては「戦争は誤りだ」と意識する米国人も、お国をあげての「世界のポリス」を自称する戦いには「やむ得ない」とゴーサインを出しているのである。
こうした歴史上のアメリカの好戦的な戦いの繰り返しの中で、軍事産業を中心とした財界は潤い、現在のブッシュ政権もアフガン、イラクへの聖戦?を仕掛けて、多くの若い兵士の死傷者を大量に出しても、石油エネルギーと軍事産業は多額の営利を稼いで、富にあふれて権力を振るっているのである。
いつの時代も、戦争は社会的弱者に大きな被害や死をもたらすが、大きな財界や権力者には富と権力の維持を願っているに過ぎないことが明白な事実なのだが、人は歴史上のこうした過ちを知りつつも、何故愚かにも、また時が経てば愚行である、戦争を繰り返すのだろうか。
そんな愚かなアメリカ合衆国に、日本国政府は言いなりの属国と成り下がって、今もイラクへの人道的復興支援と言う看板で、多くの税金を使って、いや浪費して自衛隊を派遣しているのは、全く愚かな世界の権力者、米国に盲従している犬のような状態で誇れるものではない。
ベトナム戦争から30年が経過した今、改めて戦争の愚かさと、その後の経済的主導権ほしさの復興支援と言う隠れ蓑に騙されない、公平、中立、自主的な国際協力を検討すべき時期に来ているのだ。
直ちに、イラクから自衛隊を撤退させて、そんな余力があるのなら日本国内での地震、風水害をはじめとした国土や町の復興のために、巨額な国費を支出している自衛隊を活用して最大限の支援をすべきなのではないだろうか。
国際貢献などと言う美名に騙されない、世界で唯一第二次世界大戦で原始爆弾による被曝した広島、長崎の焦土の事実と記憶を糧に、世界に本当の平和を発信しながら、軍事力を行使しない平和施策を積極的に志向していく日本であってほしい。
ベトナムの惨事を二度と、地球上で起させないためにも。