ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

驚異の頭脳と記憶。

2009年06月15日 | テレビマスコミ
 先週、日本中を驚かせたうれしいニュースに、世界的な「ヴァン・クラインバーン国際ピアノコンテスト」で、生まれながらの全盲、弱冠二十歳の日本人青年、「辻井伸行さん」が優勝したことがあった。

 それ以来、急激にテレビマスコミを中心に各局、各紙が「辻井伸行さん特集」を放映したり記事にしており、ご両親のコメントや幼い頃からの育ち、教育、環境なども報じられて、驚きの喝采を浴びている。

 医者である父とと元フリーアナウンサーの母の間に誕生した「辻井伸行君」が、生まれながらの全盲と分かって、ご両親は最初は相当悩まれ、また苦しまれたことであろう。

 しかし、三歳の時に、おかぁさんが歌った「ジングルベル」のクリスマスソングを、彼は即時におもちゃのピアノで鍵盤に向かって弾いたというのである。

 どうして絶対音感とでも言うべき、音の高低やリズム、メロディーがすぐさま記憶されて、見えないピアノの鍵盤上で、彼の手によって奏でられたのか、全く不明なのだが、それ以来の彼はピアノに見せられ、次から次へと彼独自の感性と技術力を「大好きなピアノ」に向かうことで会得して、現在に至ったという。

 私たち健常者、つまり、耳も目も手も足も十分な機能を持っているはずの普通の人間ですら、なかなか多種多様な「楽曲」のメロディーや音階、ましてやピアノの左右の手で奏でる「楽譜」を覚える事は大変困難なのだが。

 彼は弱冠二十歳なのに、既に相当な楽曲の全ての音階とメロディー、リズムを丁寧かつ間違いなく記憶していて、オーケストラの指揮者の振るタクトが見えなくてもシンフォニーとしての演奏の中での「ピアニスト」として、とっても繊細かつ力強い演奏を間違いなく奏でるというのだ。

 先週帰国後に開催された秋田でのソロコンサートも今週開催される愛知のコンサートもチケットは全て完売し、今後開催されるコンサートツアーも多くの聴衆を魅了する演奏を奏でることが期待されている。

 それにしても、全盲の青年が何故にそんなにも素晴らしい頭脳と記憶を持っているのかは、全く謎ではあるが、若きピアニストとしての才能を全開して、全国ならびに世界の音楽ファンだけでなく、人類に驚きと感動の嵐を呼び起こしてほしいものである。

 土曜夜に始まったキムタク主演のテレビドラマ「ミスター、ブレイン」によれば、警視庁の犯罪捜査に必要な「脳科学者」として、木村拓哉演ずる九十九氏が活躍しているのだが、果たして「犯罪ではない」が、この驚異の記憶力と頭脳を持つ、「辻井伸行くん」の頭脳をどう科学的に分析するのだろうと思ってしまう。

 いずれにせよ、辻井伸行という全盲青年の、素晴らしい才能と、その才能を見守り育てられたご両親の愛と忍耐と努力に敬意を表すると共に、今後の彼の演奏活動と人生での幸多かれと祈るものである。

 
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