五月三十一日、暦の上では「麦秋至」と書いて、「むぎのときいたる」と読む七十二候の一つで、字の如く「麦が実る頃」、つまり麦の収穫時期にあたるので「麦秋」と言われる季節なのです。
先日も岐阜の大垣市に所用があって車で走ったのですが、妻のお父さんのご先祖さんの出生地周辺は「麦畑」になっていて、小金色に実った「小麦」が輝くように収穫の時を待っているかのような頃でした。
初夏に畑一面に黄金色を見るのは、ちょっと不思議な感じもしますが、収穫の秋といった一般的な感じ方から言うと、戸惑いすら感じてしまう人が多いのではないでしょうか。
しかし「あき」とは「百穀百菜」の成熟、収穫の時を言うので、麦の収穫時期すなわち「麦秋」と言われるのも納得するのですが、日本では麦の生産量はまだまだ少なく、国内産の小麦を買いたいパン屋さんや消費者にとっても大変な期待の収穫時期となっています。
国産の小麦の生産量は、米の生産調整などを背景に徐々には作付け面積も増加し、収穫量も増えつつありますが、まだまだ総需要量の10数パーセントしかなく、ましてや有機生産された小麦などはほんのわずかしかありません。
この貴重な国産の小麦の生産、収穫の時期が今なのですが、毎年国産小麦の需要の約六割は北海道で生産されたものなのですが、平成17年度に作成された「新たな食料、農業、農村計画」では平成27年度に漸く需要量の平均約630万トンの内の自給率14%、年間86万トンに達する見込みだそうです。
最近のうどん、パン、菓子用などの国内産小麦の需要は高まっていると思われますが、まだまだ輸入小麦と比べると必ずしも粘り気や用途にあった小麦としては、需要と供給に差があり、一層の国内産小麦の品種改良や価格の安定などの課題があるようです。
とにかく小麦の生産はまだまだ日本国内では少ない状況ですが、政府が年に二度、小麦の売り渡し価格をトン当たりで決めているために、国内産ならびに輸入ものも含めて、一般消費者だけでなく、パン、麺、菓子製造業者の皆さんは一喜一憂しているのが現状です。
さて、今年の「麦秋」の国内産の「実り」は如何だったのでしょうか。
一昨年秋に前年の4月期に政府売り渡し価格が一トン当たり、4万8660円だった小麦が、なんと最高7万6550円と高騰したために、麺、パン、菓子製造関係の業者は値上げや量の変更を余儀なくされたのですが、昨年秋から再び値下げの傾向が出ていて、昨年10月期には2006年当時の価格に近い一トンあたり4万6820円になったのですが、値下げはほとんどされていません。
「麦秋至」にちなんで、小麦及び小麦粉の現状に思いをめぐらせましたが、なかなか良い小麦粉が国内、輸入ものを問わず安価で出回る状況にはなっていないようで、国内産の安心できる有機、無農薬小麦を待望している消費者への朗報を期待している今日この頃です。
先日も岐阜の大垣市に所用があって車で走ったのですが、妻のお父さんのご先祖さんの出生地周辺は「麦畑」になっていて、小金色に実った「小麦」が輝くように収穫の時を待っているかのような頃でした。
初夏に畑一面に黄金色を見るのは、ちょっと不思議な感じもしますが、収穫の秋といった一般的な感じ方から言うと、戸惑いすら感じてしまう人が多いのではないでしょうか。
しかし「あき」とは「百穀百菜」の成熟、収穫の時を言うので、麦の収穫時期すなわち「麦秋」と言われるのも納得するのですが、日本では麦の生産量はまだまだ少なく、国内産の小麦を買いたいパン屋さんや消費者にとっても大変な期待の収穫時期となっています。
国産の小麦の生産量は、米の生産調整などを背景に徐々には作付け面積も増加し、収穫量も増えつつありますが、まだまだ総需要量の10数パーセントしかなく、ましてや有機生産された小麦などはほんのわずかしかありません。
この貴重な国産の小麦の生産、収穫の時期が今なのですが、毎年国産小麦の需要の約六割は北海道で生産されたものなのですが、平成17年度に作成された「新たな食料、農業、農村計画」では平成27年度に漸く需要量の平均約630万トンの内の自給率14%、年間86万トンに達する見込みだそうです。
最近のうどん、パン、菓子用などの国内産小麦の需要は高まっていると思われますが、まだまだ輸入小麦と比べると必ずしも粘り気や用途にあった小麦としては、需要と供給に差があり、一層の国内産小麦の品種改良や価格の安定などの課題があるようです。
とにかく小麦の生産はまだまだ日本国内では少ない状況ですが、政府が年に二度、小麦の売り渡し価格をトン当たりで決めているために、国内産ならびに輸入ものも含めて、一般消費者だけでなく、パン、麺、菓子製造業者の皆さんは一喜一憂しているのが現状です。
さて、今年の「麦秋」の国内産の「実り」は如何だったのでしょうか。
一昨年秋に前年の4月期に政府売り渡し価格が一トン当たり、4万8660円だった小麦が、なんと最高7万6550円と高騰したために、麺、パン、菓子製造関係の業者は値上げや量の変更を余儀なくされたのですが、昨年秋から再び値下げの傾向が出ていて、昨年10月期には2006年当時の価格に近い一トンあたり4万6820円になったのですが、値下げはほとんどされていません。
「麦秋至」にちなんで、小麦及び小麦粉の現状に思いをめぐらせましたが、なかなか良い小麦粉が国内、輸入ものを問わず安価で出回る状況にはなっていないようで、国内産の安心できる有機、無農薬小麦を待望している消費者への朗報を期待している今日この頃です。