ガリバー通信

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「世襲制廃止」出来ない特権。

2009年06月07日 | 日本の課題
 いよいよ、麻生自民党と公明党の与党に対して戦いを挑む、野党鳩山民主党と社民党、共産党などが衆議院選挙モードに突入したみたいな街頭宣伝活動を再開している。

 今年の九月の衆議院議員の任期満了を控えての「解散・総選挙」の話が一年以上続いて、ようやく終盤戦を迎えた感じの国会論議は、なかなか核心にふれる議論がなされているようには思えない。

 しかし、巷では「衆議院議員だけではないが国会議員の世襲制」についての「廃止もしくは同一選挙区からの立候補制限」などが民主党および自民党からも出ていて場外論議にはなっていたが、どうも「次の次から」とかいういい加減な回避論で「お茶を濁す」感じになってきた。

 その「やり玉」の象徴的「御曹司」が、小泉元首相の次男坊、「小泉進次郎」氏であり、いまや次期立候補者の中ではダントツに露出や話題性が高い。

 数ヶ月前に政界引退を明言した元首相の「小泉純一郎」氏が「いいにくそうに」後援会に対して「お願いした」のが、息子「進次郎のこと」であった。

 神奈川県第11区、横須賀市を中心とした衆議院選挙区から、小泉が息子を後継者として、自分の跡継ぎとして立候補させるというのであった。

 多くの国民、有権者は、「小泉、お前もか」と言った感想だったことだと思うが、その後自民党内でも意見が出て、次期総選挙から「世襲廃止」と一旦宣言したかと思うと反対の意見に押されて、何と「次の次から」と曖昧模糊とした結論になってしまった。

 「世襲候補」と呼ばれる候補者は、政治が「家業」とまで言っても過言ではない「麻生家」や「鳩山家」を代表に、自民、民主両党にうじゃうじゃといるではありませんか。

 衆議院の選挙区300と比例区で、何と175名もの候補者が、いわゆる「世襲候補」と言われる人であり、もはや、この国の政治家、特に国会議員は、その3割から4割を世襲候補が占めるという異常な事態となっている。

 その代表の「麻生太郎首相」は、何と高祖父、大久保利通元内務卿から五代目であり、「吉田茂元首相」の孫であるし、「鳩山由紀夫民主党代表」も、鳩山邦夫総務相と兄弟なので、二人そろって曽祖父、鳩山和夫元衆議院議長から四代目で、鳩山一郎首相の孫である。

 確かに法律で禁止したりは出来ないのが立候補の自由だが、こうも「小泉、安部、福田、麻生」と二世、三世が「ブランド力」のような「世襲的強み」で、首相になってしまう「政治の世界」の異常さを、もうそろそろ卒業しなければ、本当の「民主的政治」は実現しないと言ってもいいのではないだろうか。

 「選挙」はお金がかかるから、地盤、カバン、看板がいるという、従来の常識的な「選挙」から脱して、本当の「マニュフェスト」、政策討論を進めて、人物、才能、可能性などをチェックできるような、選挙制度、公営費用負担などを再検討すべきである。

 「世襲制廃止」だけでは「政治は変わらない」と思うが、出来ることから逃げないで、市民、国民、有権者の素朴な疑問、問題提起を具体的に実現する政治へチェンジしなければならない。
コメント (2)
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