ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

古民家でチェロコンサート。

2009年06月21日 | 地域の話題
 今日の京都は、とんでもなく湿度の高い暑い一日で、私たちが準備した「玉木光ふるさとチェロコンサート」の開催日だった。

 京都府南部の山城地方と呼ばれる、京田辺市大住岡村にある古民家で、国指定文化財でもある「澤井家」住宅を会場としてお借りしての「チェロコンサート」であった。

 地元三山木出身の弱冠34歳の好青年である「玉木光さん」の里帰り「ふるさとコンサート」としては、昨年に引き続いての二回目、ご両親も一緒に来日されたので、みんなで大歓迎の演奏会となった。

 玉木光さんは、同志社国際中学校、高校を卒業後、奨学金を得て、米国イーストマン音楽院に留学し、八歳に始めたチェロの腕を磨いて、ライス大学に転校後、ノースウェスタン大学院を修了し、在学中に著名な音楽家の指導を受けて、各種コンクールに入賞、バッハ・フェスティバルコンクールや全日本ビバホール・チェロコンクールにも優勝している。

 現在は、アメリカ合衆国の地元シカゴを中心に活躍する若手チェロリストであり、インディアナ州のフォードウェイン・フィルハーモニー首席チェロ奏者及びフライマン弦楽四重奏団で演奏活動を続けている。

 今回のコンサートは、メンデルスゾーン生誕200年を記念して、「歌の翼に」というメンデルスゾーンの楽曲タイトルをテーマに、バッハ、ラフニノフ、フォーレ、オコナー、シューマン、カサド、サマーなどの楽曲を演奏し、多様なチェロの音色とメロディーを楽しませてくれた。

 会場の「澤井家」は、今から270年も前に建て替えられたという古民家なのだが、広い土間に約60名、そして横の畳の間に約20名の聴衆が入場し、彼の心に響くチェロの演奏に耳を傾けたひとときであった。

 京田辺も「宇治茶」の本場の茶どころのひとつなので、五月に摘み取られた「新茶」と共に、美味しい抹茶の洋菓子がお客様には振舞われ、少し暑い場内の空気も休憩時には少し和んで、二部では大きな土間の出入り口の扉を全て開放してのコンサートとなった。

 多くのご年配の地元の聴衆の中に、若い玉木光ファンもいて、静かな澤井家の伝統的な佇まいに、新鮮な音色が奏でられ、聴衆の心に沁みこんでいき、瞼を閉じれば各々の育った故郷や幼き時を過ごした「原風景」が浮かぶような心地であった。

 昨年も「ふるさとコンサート」と称して行った「玉木光さん」のチェロコンサートであったが、今回の澤井家でのコンサートは、メンデルスゾーンの生誕よりも遥か昔に、この世に誕生していた建造物を舞台に行ったので、江戸時代の息吹と魂も時代を超えてコラボレーションしたとも言える雰囲気となったと自画自賛している。

 お越しいただいた多くの聴衆の皆さんと共に、梅雨の中休みの蒸し暑さの中で、一服の新茶と共に、心和み心に響く音色を聴けた幸せを感謝したい。
コメント (2)
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