ガリバー通信

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近くて遠い国。

2009年06月11日 | 世界の問題
 北朝鮮、朝鮮民主主義?人民共和国の金正日総書記、つまり国の最高権力者の後継問題が俄かにクローズアップされて、世界的に話題となっている。

 世界中に、常に話題を振りまいているといっても過言ではない、「近くて遠い国」、「北朝鮮」なのだが、今回の最高権力者「金正日氏」の後継問題は、「三男・正雲氏」に確定したらしいとの報道が有力視されている。

 今日のニュースでは、金正日氏の三男である、金正雲氏(28歳)についての写真画像を放映した、テレビ朝日系列が、間違っていたと訂正し謝罪したという。

 ここ一週間、いろんな角度からの情報、米政府高官の報道、韓国、中国の見方など、多種多様な憶測が渦巻いていて、マカオに滞在している長男、金正男氏のインタビューも放映されていた。

 しかし、いまだ28歳になっているはずの金正雲氏の写真すらなく、いつも幼い頃の写真か、イラストの似顔絵しかない現状なのである。

 世界中、何処でもインターネットでつながっていて、世界中のあらゆる情報や出来事が瞬時に地球を駆け巡ると言われる現代にあって、まことに不思議というべきか、全く秘密裏に事が進んでいて、世界中で知る人は限られた北朝鮮の権力の中心にいる人たちだけという。

 金正日氏の健康不安説は、ずいぶん前から流れてはいたが、今年に入っての急速な後継者問題についての憶測や推測が漏れ出しているのは、間違いなく急いでいる「変化」が起きている証拠ではある。

 北朝鮮の一連のミサイル発射や、核実験は、「後継体制への移行」と何らかの関係はあると思われるが、いつものことながら、はっきりとした姿勢や声明が聞こえて来ないのである。

 米国、中国、ロシア、韓国、日本が北朝鮮を交えて話し合うテーブル、六カ国協議、そのものが北朝鮮の離脱から、ここずっと実現していない間の大きな変化に、関係各国は「国家的制裁」を含む対応策を協議したり発信したりはしているが、一向に彼らの真の意向が伝わっては来ない。

 国連での制裁決議という名の全世界の「北朝鮮へのメッセージ」も、幾度となく繰り返されてはいるが、ほとんど効き目や効果がなく、いまだに「北朝鮮」という小さな不可解な国の「我が儘」とも取れる主張に全世界が振り回されていると言った状況が続いている。

 今後も「近くて遠い国」である、北朝鮮の本当の動向を見つめないといけないと思うが、日本は「敵国扱い」されているので、中国、アメリカ、ロシア、韓国の見解と動向を注視しつつ、日本独自のメッセージはを明確に発信すべきである。

 特に、世界唯一の被爆国としての「核廃絶」「核なき平和な世界」実現へのメッセージは、誰にも遠慮せずに「大きな声」で、北朝鮮にも発せられるべきである。
コメント (1)
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