静岡県島田市で、38歳の男性が15歳の少女に刺殺される事件が発生した。2人は顔見知りではなかったようだが、少女は男性の車内でアイスピックのような鋭利な凶器で胸や腹などを刺したらしい。凶器は車内から見つかった。調べに対し少女は「男性から暴力を受けた」と話しているが、詳細は不明である。また男性も少女もそれぞれ家族から捜索願が出されていたという。
15歳少女が38歳会社員刺殺、正当防衛?…静岡・島田
9月5日3時3分配信 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070904-00000015-yom-soci&kz=soci
これだけの情報では、事件の全貌を知ることは不可能である。しかし、各マスコミは早くもこれは正当防衛であるという趣旨での報道が目立つ。リンクの読売のニュースでも見出しに正当防衛と記してあるし、テレ朝の報道ステーションでも画面字幕の見出しには正当防衛の文字が映し出され、少女が男性を殺害したといった文言は一切出てこなかった。
また、2chのニュース速報+板でも関連スレッドが立った直後から、正当防衛であるとする書込が繰り返しなされたり、少女は真面目な子だと主張する一方で、男性はロリコンだから死んでもよいと主張したり、女性の虚偽申告で痴漢冤罪が引き起こされている現状などにも話が及ぶと、携帯電話を注意して痴漢に仕立て上げられた男性の名前を出して、こいつは痴漢をやっているなどと男性を中傷するコメントを書込むなど、最初からこの事件を正当防衛であると結論付けたような情報操作が潜んでいるように思えてしまう。
報道というのは、真実を報道することが大切なのであって、まだ明らかになっていないことまで先走って決め付けるのは明らかな偏向報道である。綿密な捜査の結果正当防衛が成立したというのなら文句はないだろう。しかし今回の事件は最初から正当防衛を強調することにより、いかにも、女性が正当防衛を主張すれば殺人でも可能なのだといった権力誇示を暗にしているような気がしてならない。
この事件とは直接関係はないのだが、京都や大阪などでは、女子高生などを動員して駅前で痴漢撲滅のビラを配布したり、テレビでも盗撮や痴漢などの特集番組を報道して、まるで男性に対するネガティブキャンペーンを行っているかのような熱の入れようを感じる。こうした活動の繰り返しが男性全体に対する偏見意識を特に若い女性に植え付け、敵対心を反復強化させているのは言うまでもない。これでは男性の命の重みが、益々軽んじられるようになってしまう。
女性が男性を殺害しても全て無罪になる、そういう時代が将来やってくるのかも知れない。そんなはずはないだろうと信じたいのだが。