東名阪・病めるアイドルを探せ!ツアー。
6/2名古屋ell.FITS ALL、6/3大阪心斎橋 Pangeaと続いたアーバンギャルドの「病めるアイドルを探せ!ツアー」の東京公演が、新世代アイドルぱすぽ☆との共演曲「萌えてろよ」も収録して話題のニュー・シングル「病めるアイドル」、DVD+CD「アーバンギャルドのSHIBUYA-AXは、病気。」の発売日に渋谷で開催された。
開演が6時半と早かったので、終業時刻すぐに出て最初のバンドのAYABIE(アヤビエ)のエンディングにギリギリ間に合った。扇子を振ってアゲアゲの歌を聴かせるチャラ男キャラのヴォーカリストが率いるヴィジュアル系バンドで、10~20代女性中心に満員の客席でもたくさんの扇子が揺れている。何者かと思ったら、ヴィジュアル系の人気バンド、彩冷えるの元メンバーが2010年に結成したバンドだった。道理で人気があるわけだ。ヴィジュアル系のライヴを観るのはYOHIO以来だが、アーバンギャルド自主企画のイベントなのでヴィジュアル系以外のファンが多い中かなりの盛り上がりを見せたのは実力故か。なかなか面白いステージだった。
2番目は真空ホロウ。今どき珍しいくらい真摯なギター・ロックを聴かせる3人組だが、茨城弁丸出しの朴訥としたMCが微笑ましくて好感が持てる。結成3年目の若手だが既に「Rock In Japan」や「Countdown Japan」といったフェスにも出演経験のある注目株である。会場を埋めたアーバンギャルも温かい拍手で迎えいい感じでクアトロが温まってきた。
最後がお待ちかねのアーバンギャルド。客電が落ちると無数の赤い水玉の旗が宙を舞い黄色い歓声が上がる。黒地に白の水玉模様のシャツに色違いのネクタイを締めた松永天馬氏(Vo)、瀬々信氏(G)、谷地村啓氏(Key)、鍵山喬一氏(Ds)の男性陣と、赤の水玉ワンピースに真っ赤なカーディガンを羽織った浜崎容子嬢(Vo/以下よこたん)がステージに登場。「こんにちはアーバンギャルドです」と挨拶すると、そのまま楽器を持たずよこたんを先頭に一列に並ぶ。なんとカラオケ振り付きで新曲「病めるアイドル」。YouTubeで公開中の”「病めるアイドル」本人だけど踊ってみた”の動画そのままのパフォーマンス。それが終わると戦隊モノ風に色分けしたメンバー紹介に続き「アーバンギャルドでした。どうもありがとうございました」と退場してしまった。え~もう終わり?マゾンナか!と驚く間もなく会場から巻き起こる「アンコール!アンコール!」のかけ声。1曲でアンコールなんて前代未聞じゃない?
アンコールに応えて登場した5人は今度はバンド編成でお馴染みの曲を次々披露。大歓声と一斉に振られる赤い水玉フラッグ。お約束の「セックスはお好きですか~」のコール&レスポンスに続きDVD「アーバンギャルドのSHIBUYA-AXは、病気。」のBonus Track CD「不良少女のアーバンギャルド」収録の新曲「コスプレイヤー」も披露。よこたんがしっとりと歌う「生まれてみたい」ではアーバンギャル&アーバンギャルソン達が水を打ったように静かに聴き入る様が面白い。あとはノリノリのトラウマテクノポップで一気に盛り上がる。60分の”アンコール”が終わり、2度目のアンコール。「スカイツリー」と「コスプレイヤー」絡みの下ネタに話を持って行こうとする天馬氏とそれを軽くいなすよこたんのやり取りが最高に笑える。ワル乗りが過ぎてMCが長びき予定演奏時間を大幅に越えてしまったようだ。ラストは「堕天使ポップ」のパワフルな演奏で90分のステージは終了。
6/20渋谷クアトロセットリスト
[6/23追記:オフィシャルブログ「浜崎容子の普通の恋」より]
病めるOPSE
01.病めるアイドル
(アンコール1)
02.プリント・クラブ
03.スカート革命
いつものアレ
04.ベビーブーム
朗読
05.ファッションパンク
「私になって、生まれてみたい」
06.生まれてみたい
くどくどMC
07.コスプレイヤー(新)
08.ときめきに死す
(アンコール2)
09.堕天使ポップ
この日は発売日ということでCDおよびDVD購入者に握手会&サイン会の大サービス。生アーバンギャルドに会えて大感激のファンの顔はみんな笑顔で輝いていた。時計を見たらもう10時半。3組とも毛色の変わったバンド揃いのユニークで楽しいイベントだった。
わかってる
アーバンギャルは
楽しみ方の天才だ
7月の『病めるアイドル』リリースパーティ 「アーバンギャルドの病めるアイドル五番勝負!!!!!」の最初の4公演はほぼソールド・アウトだが、7月23日の恵比寿リキッドルームでの「アーバンギャルド VS ぱすぽ☆」公演は若干チケットが残っているらしい。今すぐチケットGETに走れ!