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クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

09-05 No.15-1

2009年05月17日 16時39分21秒 | Weblog
<Dal Segno>
DSPRCD 041 \2180
ウー・チェン-デビュー・レコーディング ――
シューマン:クライスレリアーナOp.16
プリオール:スヴャトゴールの謎(世界初録音)
リスト:ペトラルカのソネット第104番、ハンガリー狂詩曲第12番嬰ハ短調
ウー・チェン(ピアノ)
ラン・ラン、ユンディ・リ、ユジャ・ワン、そしてサ・チェン。動き出したアジ
アの大国から世界へと羽ばたき、瞬く間にスターダムへと駆け上った若き中国人
ピアニストたち。
この綺羅星の如き輝きを放つ中国の名手たちと肩を並べることになるであろう
1986年上海生まれの24歳、才色兼備の超新星ウー・チェンが、イギリスのダル・
セーニョ(Dal Segno)からデビュー!
6歳からピアノを始め、上海音楽学院、メニューイン・スクール、英国王立音楽
院で研鑽を積んできたウー・チェン。
メニューイン・スクール在学中の1999年にはロイヤル・フェスティヴァル・ホー
ル、2003年にはウィグモア・ホールでリサイタルを行い大絶賛を博すなど、活動
拠点のイギリスでは早くからその非凡な才能に注目が集められてた逸材なのであ
る。
このデビュー・レコーディングでは、王道のシューマンとリストに、弱冠17歳の
ロシア系作曲家アレクサンドル・プリオールの作品を加えるという大胆なプログ
ラムで勝負。
ストレートなアプローチ、絶妙なタッチとフレージング、技巧的なパッセージを
華麗に聴かせるテクニック・・・・"若さ"と"風格"の両面を感じさせる才色兼備
の天才が檜舞台に登場します!
2008年11月10日-12日、チャンプス・ヒルでの録音。

DSPRCD 025 \2180
偉大なるピアニストVol.9 - ヴィルヘルム・バックハウス ――
ドリーブ(ドホナーニ編):ワルツ(1923年)
メンデルスゾーン(リスト編):結婚行進曲(1926年)
ワーグナー:楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》より 前奏曲(1929年)
ワーグナー(リスト編):歌劇《タンホイザー》より 行進曲(1930年)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番ハ短調Op.13《悲愴》より 第1楽章(1926年)
リスト:演奏会用練習曲(1928年)
ピック=マンジャガッリ:オラフの踊り(1923年)
ショパン:ロマンス(1925年)
クライスラー:愛の悲しみ(1926年)
R・シュトラウス:セレナードOp.17-2(1924年)
モーツァルト:セレナード(1923年)
シューマン(リスト編):君にささぐOp.25-1
ブラームス:パガニーニの主題による変奏曲Op.35(1924年)
ヴィルヘルム・バックハウス(ピアノ・ロールによる演奏)
オーストラリアの音楽学者デニス・コンドンが収集したピアノ・ロールの再生
&デジタル収録、リリースを活発に展開しているイギリスのレーベル、ダル・
セーニョ(Dal Segno)。
色褪せることのない大ピアニストたちの記録"偉大なるピアニスト"シリーズの
第9巻は、第2次世界大戦前、1920年から1930年にかけての獅子王バックハウス。
ショパンのピアノ協奏曲第1番をソロにアレンジした「ロマンス」など、晩年の
イメージとは一味違うバックハウスの姿を現代に伝える重要な録音と言えるだろ
う。

DSPRCD 026 \2180
偉大なるピアニストVol.10 - アルフレッド・コルトー ――
ショパン:練習曲第23番イ短調Op.25-11(1923年)
ショパン(リスト編):乙女の願い(1921年)
ショパン:練習曲第21番変ト長調Op.25-9&第5番変ト長調Op.10-5(1923年)、
同第24番ハ短調Op.25-12(1927年)、
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調Op.22(1920年)、
即興曲第3番変ト長調Op.51(1929年)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番ホ長調Op.109(1927年)
リスト:春に(1923年)
スクリャービン:練習曲嬰ニ短調Op.8-12(1923年)
シャブリエ:牧歌(1925年)
J・S・バッハ:協奏曲へ短調より アダージョ(1921年)
リスト:ハンガリー狂詩曲第11番イ短調(1924年)
フォーレ:子守歌Op.56-6(1920年)
サン=サーンス:ワルツ形式による練習曲Op.52-6(1920年)
アルフレッド・コルトー(ピアノ・ロールによる演奏)
ピアノ・ロールによる"偉大なるピアニスト"シリーズ第10巻の主役は、20世紀初
期フランスの巨匠アルフレッド・コルトー。ショパンやリストなど、1920年代の
コルトーの演奏スタイルを克明に記録したピアノ・ロールをデジタル収録。

DSPRCD 036 \2180
ブラームス&メンデルスゾーン-
オリジナル・ピアノ・ロール・レコーディングス ――
ブラームス:
カプリッチョ ロ短調(ルービンシュタイン/1923年)、
ラプソディ第1番ロ短調(ルービンシュタイン/1924年)、
パガニーニの主題による変奏曲(バックハウス/1924年)、
間奏曲ハ長調Op.119-3(マイラ・ヘス/1925年)、
ラプソディ変ホ長調(マイラ・ヘス/1924年)、
ワルツ変イ長調Op.39-15(ラーブ/1915年)、
ラプソディ ト短調(サマロフ/1908年)
メンデルスゾーン:
紡ぎ歌Op.64-4(パデレフスキ/1929年)、
ロンド・カプリチオーソ ホ長調Op.14(ホフマン/1929年)、
性格的小品Op.7-7(レヴィーン/1924年)、
無言歌第46番ト短調(パハマン/1924年)、
無言歌第25番ト長調(パハマン/1924年)、
春の歌Op.62-6(ノヴァエス/1924年)
様々なアーティスト(作品名の後ろの( )内が演奏者)
ルービンシュタインやバックハウス、ヘス、パデレフスキ、パハマン・・・。
鮮明なサウンドで復活する20世紀の巨匠たちによるブラームスとメンデルスゾ
ーン。

DSPRCD 027 \2180
赤ちゃんのためのピアノ名曲集 ――
J・シュトラウスII世:美しく青きドナウ(レヴィーン)
ブラームス:ワルツ変イ長調Op.39-15(ラーブ)
シューベルト:楽興の時第3番ヘ短調(パハマン)
ベートーヴェン:トルコ行進曲(ホフマン)
チャイコフスキー:こんぺい糖の精の踊り(グレインジャー)
フォーレ:パヴァーヌOp.50(フォーレ)
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女(ツァイスラー)/他
様々なアーティスト(作品名の後ろの( )内が演奏者)
デニス・コンドンのコレクションの中から選りすぐられたピアノ・ロール再生
によるピアノ名曲集。往年の巨匠や大作曲家自らの演奏を聴けば、赤ちゃんも
ぐっすり熟睡!?プレゼントにもどうぞ!

DSPRCD 028 \2180
キッズのためのピアノ名曲集 ――
グリーグ:朝(グレインジャー)
オッフェンバック:カンカン(ピトー&アームブラスター)
ガーシュウィン:
キッキン・ザ・クラウズ(ガーシュウィン)、素敵な気持ち(ガーシュウィン)、
ティー=ウードゥル=アム=バム=ブー(ガーシュウィン)
サン=サーンス:死の舞踏(ダルベール)
チャイコフスキー:くるみ割り人形より(グレインジャー)/他
様々なアーティスト(作品名の後ろの( )内が演奏者)
ピアノ・ロール再生による他とはちょっと違う遊び盛りのキッズたちのためのピ
アノ名曲集!子供たちの音楽教育の素材、または音楽入門にもピッタリ!




<Brana Records>
BR 0031 5枚組 \5670
ブラーナ・レコーズ・コレクションVol.2 ――
DISC-1:ブラジル風バッハ第5番(BR 0020)
DISC-2:スペインとポルトガルの鍵盤楽器のための作品集Vol.1(BR 0021)
DISC-3:スペインとポルトガルの鍵盤楽器のための作品集Vol.2(BR 0022)
DISC-4:イタリアン・コレクションVol.1(BR 0025)
DISC-5:イタリアン・コレクションVol.2(BR 0026)
フェリシア・ブルメンタール(ピアノ)、様々なアーティスト
2002年から幻のピアニスト、フェリシア・ブルメンタール(1908-1991)が遺した
音源の復刻を進めてきたイギリスの「ブラーナ・レコーズ(Brana Records)」。
ブルメンタールが生涯をかけて創り上げた芸術のハイライトとも言えるボックス
・セット、"ブラーナ・レコーズ・コレクション"の第2弾には"ブラジル"、"スペ
イン&ポルトガル"、"イタリア"のピアノ作品(5タイトル)を収録。
ショパンからブラジル作品までを自由自在に弾きこなすブルメンタール。その個
性的で幅広いレパートリーの凄さと演奏の完成度の高さを思う存分味わえる。娘
のアネット・セリーヌや、若き日の井上道義との共演の記録も嬉しい。

BR 0020 \1880
ブラジル風バッハ第5番 ――
A・スカルラッティ:すみれ
ペルゴレージ:《奥様女中》より、《ウティカのカトー》より
モーツァルト:夢に見る姿K.530、かわいい糸紡ぎ娘K.531
シェーンベルク:ギゲールレッテ、満ち足りた恋人
ワイル:ユーカリ、Buddy on the Nightshift
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第5番より アリアとダンス
アネット・セリーヌ(ソプラノ)、フェリシア・ブルメンタール(ピアノ)、
アルベルト・ゼッダ(指揮)、ローマ放送交響楽団

BR 0021 \1880
スペインとポルトガルの鍵盤楽器のための作品集Vol.1 ――
ソレール:ソナタ 変ハ短調より、同ニ長調より
アングル:アリア ニ短調
アルベニス:ソナタ ニ短調
カンタロス:ソナタ ハ短調
セイシャス:ソナタ イ短調、トッカータ ホ短調、ソナタ 変ロ長調
ジャシント:トッカータ ニ短調
カルヴァーリョ:トッカータ ト短調
フェリシア・ブルメンタール(ピアノ)

BR 0022 \1880
スペインとポルトガルの鍵盤楽器のための作品集Vol.2 ――
アングレス:アダージェット、フガート変ロ長調
ソレール:ソナタ ト短調
フェレール:ソナタ ニ長調
フレシネ:ソナタ イ長調
作曲者不詳:トッカータ ハ長調
セイシャス:
フーガ イ短調、ソナタ ハ長調、メヌエット イ短調、トッカータ ニ短調、
ソナタ へ短調、ソナタ ハ短調、ソナタ ニ短調
フェリシア・ブルメンタール(ピアノ)

BR 0025 \1880
イタリアン・コレクションVol.1 ――
ヴィオッティ:ピアノ協奏曲ト短調
プラッティ:ピアノ協奏曲第1番ト長調*、同第2番ハ短調*
フェリシア・ブルメンタール(ピアノ)、アルベルト・ゼッダ(指揮)、
トリノ交響楽団、テオドール・グシュルバウアー(指揮)*、
ザルツブルク交響楽団*
※BR 0026
イタリアン・コレクションVol.2 ――
マンフレディーニ:ピアノ協奏曲変ロ長調
パイジェッロ:ピアノ協奏曲へ長調、同ハ長調
フェリシア・ブルメンタール(ピアノ)、
井上道義(指揮)、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団、
アルベルト・ゼッダ(指揮)、トリノ交響楽団、イェルク・ファーバー(指揮)、
ヴュルテンベルク室内管弦楽団

BR 0032 \1880
リサイタル-チリンボン ――
プーランク:8つのポーランドの歌
ラヴェル:民謡集
ブラーガ:アフロ・ブラジリアン民謡集
ツェムリンスキー:Gib ein Lied mir wieder Op.27-10、苦悩Op.27-7
シマノフスキ:Zulejka Op.13-4、恋に落ちた東風Op.24
シェーンベルク:警告
ストラヴィンスキー:チリンボン
アーン:私の詩に翼があったなら
ヴィラ=ロボス:アリア、ダンス
アネット・セリーヌ(ソプラノ)、様々なアーティスト
ブラジルのソプラノ歌手にしてフェリシア・ブルンメンタールの娘、アネット・
セリーヌの歌曲集もブラーナ・レコーズに欠かせないシリーズ。
ミラノではエルヴィラ・デ・ヒダルゴに師事したセリーヌ。一級品の歌唱力はも
ちろんのこと、このリサイタル・プログラムでも披露されている驚異的なレパー
トリーの広さは、やはり母親譲りの才能なのだろう。録音年月日不詳(ADD)。




<Signum Classics>
SIGCD 149 \2180
ブリテン・シンフォニア001-ソングス・オヴ・ザ・スカイ ――
マートランド:タイガー・ダンシング
ワトキンス:ドリーム
オレーガン:ライ
ヤード:フー・ノウズ・ザ・ビューティ?
タヴナー:ソング・オヴ・ザ・スカイ
ブリテン・シンフォニア
フィルハーモニア管との共同制作に続くシグナム・クラシックスのニュー・プロ
ジェクトは、イギリスの名門室内オーケストラ、ブリテン・シンフォニアとのコ
ラボレーション。
リリース第1弾は、21世紀の英国楽壇を牽引する5人の作曲家たちの全曲世界初録
音となる室内オーケストラのための作品集。スマトラ島沖地震の大津波で命を落
とした犠牲者への追悼として作曲されたジョン・タヴナーの「ソングス・オヴ・
ザ・スカイ」や、ラッターの後継者筆頭候補オレーガンのアラブ舞踊のリズムと
音楽を取り入れた「ライ」などの5作品が、"近現代"という壁を打ち砕く!
ちなみにワトキンスの「ドリーム」には、人気急上昇中のヴァイオリン奏者イブ
ラギモヴァが参加!可憐な天才のヴァイオリンも楽しみ。

SIGCD 160 \2180
ウィーンのためのソネット-コルンゴルト:歌曲集 ――
ウィーンのためのソネットOp.41/4つの別れの歌Op.14/3つの歌Op.18/
3つの歌Op.22/4つのシェイクスピアの歌Op.31/永遠Op.27/道化の歌Op.29
/5つの歌Op.38
サラ・コノリー(メゾ・ソプラノ)、ウィリアム・デイズリー(バリトン)、
イアン・バーンサイド(ピアノ)
オーストリアの神童、元祖ハリウッドの巨匠という2つの姿で後世にその名を残
しているコルンゴルト。"管弦楽曲"や"協奏曲"、"映画音楽"の復権が続々と進ん
でいるが、コルンゴルトの"歌曲"を再評価へと導く歌曲集が登場!
コルンゴルトの"歌曲"を歌うのは、シャンドスのシューマン歌曲集(CHAN 10492)
で素晴らしい歌声を聴かせてくれたメゾ・ソプラの歌手サラ・コノリーと、ヘレ
ヴェッヘ、バレンボイム、マッケラス、C・デイヴィス、ティルソン=トーマス
など数々の名匠たちから厚い信頼を寄せられるバリトン歌手ウィリアム・デイ
ズリー。
ウィーンへの想いが込められた晩年の傑作「ウィーンのためのソネット」など、
コルンゴルトの"歌曲"が漂わせる独特の美を2人の名歌手が濃厚に表現してくれ
ている。

SIGCD 161 \2180
フロストバウンド・ウッド-イギリスの歌曲集 ――
ワーロック:
マイ・リトル・スウィート・ダーリン、持って行けあの唇を、
アンド・ウィルト・ソウ・リーヴ・ミー・サス?、眠り、おどけた恋、
これ以上嘆かないで下さい、マイ・オウン・カントリー
ハワード:描かれた薔薇、3つの中世イギリスの歌
ハウエルズ:マックイーン夫人、ホエン・ザ・デュー・イズ・ファリング、満月
ロウ:ノーブル・ナンバーズ
ワーロック:
マイ・ゴーストリー・フェーダー、フロストバウンド・ウッド、
ベツレヘム・ダウン、夜
ティモシー・トラヴァース=ブラウン(カウンターテナー)、
ジェレミー・フィルセル(ピアノ)
マゼールやホグウッド、鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパンとの共演や、
パーリー・オブ・インストゥルメンツのレギュラー・メンバーとして活動してき
たイギリス期待のカウンターテナー歌手、ティモシー・トラヴァース(ケンウォ
ージー)=ブラウンのソロ・デビュー盤は、イギリス一色の歌曲集。
トラヴァース=ブラウンの輝かしく透き通るような歌声が、ピーター・ワーロッ
ク、マイケル・ハワード、ハーバート・ハウエルズ、ベティ・ロウなど、モダン
と古典の狭間に位置するイギリスの作曲家たちの歌曲をじっくりと聴かせてくれ
る。ソロ・デビューを果たしたイギリスの俊英へ寄せられる期待は大きい。

SIGCD 154 2枚組 \4360
カールソン:歌劇《アンナ・カレーニナ》(世界初録音)
スチュワート・ロバートソン(指揮)、
セントルイス交響楽団、セントルイス歌劇場
「アンナ・カレーニナ」は「アンナ・カレーニナ」でもシチェドリンのバレエ
音楽ではなく、アメリカの中堅作曲家デイヴィッド・カールソン(1952-)作曲の
歌劇「アンナ・カレーニナ」の全曲を収録した世界初録音。
カールソンの「アンナ・カレーニナ」は、トルストイの小説を題材としてイギ
リスの脚本家コリン・グラハムが台本を完成させ、セントルイス響、セントル
イス歌劇場、フロリダ・グランド・オペラ、ミシガン歌劇場の協力によって上
演が実現した全2幕の大作である。




<Cello Classics>
CC 1021 \2180
パクストン:4つのソナタと協奏曲 ――
ソナタ イ長調Op.1-1/同ニ長調Op.4-6/同ハ長調Op.1-4/同ハ長調Op.4-5/
協奏曲ト長調
セバスティアン・コンベルティ(チェロ)、パンテオン・バンド
ローマ・カトリック教徒であったが故に教会音楽家になれないという不遇を囲
いながらも、18世紀後期のロンドンを舞台として活躍した作曲家スティーヴン
・パクストン(1734-1787)。
J・C・バッハを彷彿とさせる美しい旋律を持ったチェロ作品は、当時のイギリ
スでも有数の実力を持っていたパクストンの知られざる傑作である。
セバスティアン・コンベルティは、ロンドン・モーツァルト・プレーヤーズ(LMP)
の首席奏者であると同時に、チェロ・クラシックスの創設者、アーティスティッ
ク・ディレクターとしても活躍中のイギリス人チェリスト。
LMPのチェロ・セクションを束ねる名手の技がパクストンの"ソナタ"と"協奏曲"
で光る。

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09-05 No.15-2

2009年05月17日 16時38分50秒 | Weblog
<Musiques Suisses>
MGBCD 6264 \2300
マルタン:ギターのための作品集 ――
テノール、バリトン、バスと3つのエレキ・ギターのための《死の詩》/
無伴奏ギターのための《ギター》/ソプラノ、フルートとギターのための《3つ
の愛の歌》/弦楽オーケストラのための練習曲(ギター二重奏版)/テノール、
ギターと4手連弾のための《Quand n'ont assez fait dodo》
ティノ・ブリューチェ(テノール)、ザムエル・ツンド(バリトン)、
レネ・コッホ(バス)、ハラルド・スタンパ(ギター)、
ベンジェミン・シェック(ギター)、リチャード・ペコタ(エレキ・ベース)、
バルバラ・ヴィグフソン(ソプラノ)、ミリアム・テラーニ(トラヴェルソ)、
アンティエ・マリア・トラウブ(ピアノ)、グレゴール・ロエプフェ(ピアノ)
20世紀スイスの巨人フランク・マルタン(1890-1974)のギター作品は、無伴奏の
作品もあれば、歌い手たちとギターのコラボレーション、エレキ・ギターの活用
など、編成がとても特徴的。
近現代音楽の恩人パウル・ザッハーに献呈された「弦楽オーケストラのための練
習曲」のギター・アレンジ版など、"ギター"のための作品でマルタンの不思議な
世界が広がる。



<LIR Classics>
LIR 001 \1780
フルートと弦楽器のための18世紀の音楽 ――
J・C・バッハ:フルート四重奏曲ハ長調
ハイドン:フルート四重奏曲
J・S・バッハ(モーツァルト編):弦楽三重奏曲
ホフマイスター:フルート四重奏曲イ長調Op.27-2
プレイエル:フルート四重奏曲ニ長調Op.25-1
ガレアッツィ・アンサンブル
1995年に結成されたガレアッツィ・アンサンブルは、18世紀イタリアの作曲家、
音楽学者フランチェスコ・ガレアッツィ(1758-1818)の名前を冠するイギリスの
バロック・アンサンブル。
イギリスの若手奏者4人によるガレアッツィ・アンサンブルは、1999年にヨーク
国際古楽ネットワーク・コンクールで入賞を果たしBBC Radio3で演奏が放送され
るなど、多方面から注目を集めている。

LIR 002 \1780
センプレ・アモール ――
デイヴィッド・チャーネイク編:17のモディーニャ
ロルナ・アンダーソン(ソプラノ)、アポロ・チェンバー・プレーヤーズ
ロマン派のポルトガルで演奏された愛の歌としての"モディーニャ"をグラスゴー
出身のソプラノ歌手ロルナ・アンダーソンが歌う。
18世紀-19世紀のポルトガルとブラジルで発展し親しまれた歌曲"モディーニャ"。
アンダーソンの歌声が、そのメロディに秘められたラテンの燃えるような愛情を
呼び起こす。

LIR 003 \1780
クライング・バード、エコーイング・スター ――
ウッド:クライング・バード、エコーイング・スター
マクファーソン:エクスプロール・ユアーセルフ
ダドリー=ヒューズ:クマエのシビュレー
サザーランド:タイムレス・オデッセイ
ヒンド:ホース・サクリフィス
ニュー・ミュージック・プレーヤーズ
イギリスのアンサンブルによるイギリスの世界初録音となる5つの作品。
ニュー・ミュージック・プレーヤーズは、1992年にはケージの「ユーロペア5」
のイギリス初演を行うなど、コンテンポラリー・ミュージックの演奏のために
集まった凄腕のアーティストたちによるアンサンブル。この録音からもイギリス
の近現代音楽への関心の高さを窺える。

LIR 004 \1780
オルガンのための音楽-ロンドン塔より ――
ウェスリー:コラール歌曲とフーガ
キャリー編:ルネサンス時代の舞曲集
C・P・E・バッハ:ソナタ ニ短調
J・S・バッハ:コラール《喜び迎えん、慈しみ深きイエス》
ジョンストン編:アイルランドのエアーと舞曲
ヴォーン=ウィリアムズ:ロシメドル
ジャクソン:トッカータ、コラールとフーガ
カーム・キャリー(オルガン)
アイルランド生まれのコンサート・オルガニスト、カーム・キャリーが弾くオル
ガン作品集には、大バッハからイギリス物まで幅広い作品を収録。
作品もさることながら、ユネスコの世界遺産に登録されているロンドン塔のセン
ト・ピーター・アド・ヴインキュラ礼拝堂に設置されているオルガンのサウンド
こそが当盤最大の聴きどころ。

LIR 006 \1780
フランスのチェンバロ ――
シャンボニエール:パヴァーヌ《神々の話し》
L・クープラン:組曲ヘ長調
ダングルベール:シャンボニエール氏のトンボー
ル・ルー:組曲ヘ長調
F・クープラン:第6組曲変ロ長調より
ロワイエ:スキタイ人の行進
デイヴィッド・ポロック(チェンバロ)
ブライトン、エジンバラの国際音楽祭への出演や、イギリスのバロック・アンサ
ンブル、パルナシアン・アンサンブルのメンバーとして活動する鍵盤奏者デイ
ヴィッド・ポロックのフランス作品集。
ポロックはアントワープの名工アンドレアス・リュッカースが製作したチェンバ
ロ(1636年製)のコピー・モデルを用いており、作曲当時の演奏や作品本来の姿の
表現を目指している。




<Omnibus Classics>
CC 5002 \2180
リドー:
語りと弦楽四重奏のための《ラプンツェル》/語りと弦楽四重奏のための《アリ
スの詩》/語りと弦楽四重奏のための《ジャックと豆の木》/語りと2つのヴァ
イオリンのための《フィート(足)》/語りと無伴奏ヴァイオリンのための
《People One Ought to Know》
リチャード・ベイカー(語り)、コウル弦楽四重奏団
15のオペラ、8つの交響曲、25の協奏曲、8つの弦楽四重奏曲など多くの作品を生
んだイギリス人作曲家アラン・リドー(1934-1996)が遺した"語り"と"弦楽器"に
よる音楽物語。
演奏にはハイペリオンなどでお馴染みのコウル弦楽四重奏団を起用するなど、
かなり本格的です。




<Nimbus>(Nimbusはレーベル・オフィシャルのCD-R製となります)
NI 5834/5 2枚組 \3180
J・S・バッハ:無伴奏チェロ組曲BWV.1007-1012(全曲)
ヴォルフガング・ベッチャー(チェロ/ゴフリラー1722)
1958年から1976年までの18年間にわたって、帝王カラヤン時代のベルリン・フィ
ルで首席チェロ奏者を務めたドイツのベテラン・チェリスト、ヴォルフガング・
ベッチャーのバッハ無伴奏。
キャリアの最初期から50年以上バッハを引き続けてきたベッチャー。積み重ねて
きた経験が導き出したバッハの「無伴奏チェロ組曲」には、老練でありながらも
どこか新鮮な味わいがある。2000年&2001年の録音。

NI 5836 \2080
セイシャス&ソレール-チェンバロ・ソナタ集 ――
セイシャス:
ソナタ第19番ニ短調、同第20番ニ短調、同第23番ヘ長調、同第11番イ長調、
同第6番ニ短調、同第5番ニ短調、同第25番ト短調
ソレール:
ソナタ嬰ヘ長調R.90、同ヘ長調R.56、同ニ短調R.117、同ト長調R.45、
同ニ長調R.15、同変ニ長調R.88、同ニ長調R.84、ファンダンゴ
リチャード・レスター(チェンバロ)
600曲以上を収録した全7巻総枚数37枚のスカルラッティ全集を完結させたイギリ
スの鍵盤奏者、リチャード・レスターが弾く18世紀イベリア半島の鍵盤作品集。
レスターの華やかで力強い演奏が、セイシャス、ソレールのギャラント様式を色
鮮やかに表現している。2004年の録音。

NI 1723 4枚組 \4360
ジョン・ギールグッドが語るルイス・キャロルの物語 ――
不思議の国のアリス(音楽-メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲より)/鏡の国
のアリス(音楽-ボイス:交響曲より)
ジョン・ギールグッド(語り)、
ウィリアム・ボートン(指揮)、
イギリス弦楽オーケストラ
1953年にはナイトに叙勲された英国の名俳優、サー・ジョン・ギールグッドの朗
読による「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」。
1989年&1991年の録音。




<Prima Voce>(Prima Voceはレーベル・オフィシャルのCD-R製となります)
NI 7956 \1700
パーセル:歌劇《ディドとエネアス》
ワーグナー:楽劇《神々のたそがれ》より ブリュンヒルデの自己犠牲*
キルステン・フラグスタート(ソプラノ)、
エリーザベト・シュヴァルツコップ(ソプラノ)、
トマス・ヘムズリー(バリトン)、
ジェレイント・ジョーンズ(指揮)、マーメイド・シンガーズ&管弦楽団、
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)*、フィルハーモニア管弦楽団*、他
ニンバスのテクノロジーによって78回転のSP盤の演奏をマイクロフォンで拾い、
デジタル化を行う復刻シリーズ「プリマ・ヴォーチェ」は往年の名歌手たちの歌
声を聴くことができる貴重な録音。
パーセルの生誕350年記念となる復刻はフラグスタートとシュヴァルツコップの
共演による「ディドとエネアス」。フルヴェンが指揮する「ブリュンヒルデの自
己犠牲」もカップリング。1952年(パーセル)&1948年(ワーグナー)の録音。




<Saydisc>(Saydiscはレーベル・オフィシャルのCD-R製となります)
CD-SDL 409 \2180
シェイクスピアの戯曲からの歌曲と舞曲
デボラ・ロバーツ(ソプラノ)、ジョン・ポッター(テノール)、
ブロードサイド・バンド
イギリスのピリオド・アンサンブル、ブロードサイド・バンドのシェイクスピア
歌曲集では、タリス・スコラーズのソプラノ、デボラ・ロバーツ(アレグリのミ
ゼレーレの新録音でソロを歌っているのはこのお方!)、元ヒリヤード・アンサ
ンブルの名テノール、ジョン・ポッターがソリストとして登場!
1994年5月の録音。

CD-SDL 400 \2180
イギリスの伝承曲集 ――
グリースリーヴス/バラのつぼみは摘めるうちに摘め/ハーヴェスト・ホーム
/横町のサリー/ロースト・ビーフ・オブ・オールド・イングランド/他
ジョン・ポッター(テノール)、ルーシー・スキーピング(メゾ・ソプラノ)、
ブロードサイド・バンド
ジョン・ポッターとルーシー・スキーピングがソリストのイギリス名歌曲集。
お馴染みの「グリーンスリーヴス」もジョン・ポッターの歌声で聴くとさらに
感動的。1992年の録音。




<Gala>
GL 100.797 2枚組 \2560
モンテヴェルディ:歌劇《ポッペアの戴冠》(録音:1954年2月12日)
カルロ・ベルゴンツィ(テノール)、マリア・ヴィターレ(ソプラノ)、
ローランド・パネライ(バリトン)、オラリア・ドミンゲス(メゾ・ソプラノ)、
マリオ・ペトリ(バス)、
ニーノ・サンツォーニョ(指揮)、ミラノ・イタリア放送管弦楽団&合唱団、他
ネローネをベルゴンツィ、ポッペアをヴィターレが演じた1954年のミラノ・ライ
ヴ。メルカダンテの歌劇「誓い」(ハイライト)をボーナス・トラックとして収録。




<ALTO>
ALC 1037 \880
ヴァインベルク:交響曲第2番、室内交響曲第2番
トルド・スヴェードルンド指揮
ウメオー交響楽団

ALC 1043 \880
ミヤスコフスキー:交響詩「アラスター」 op.14、叙情的小
協奏曲 op.32-3(フルート、クラリネット、ホルン、ファゴット、
ハープ、弦楽合奏のための)、シンフォニエッタ イ短調 op.68-2
エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮
ロシア国立交響楽団

ALC 1047 \880
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番「ジュノム」、第14番、
ピアノ・ソナタ第8番
アルフレッド・ブレンデル(P)
アントニオ・ヤニグロ指揮
イ・ソリスティ・ディ・ザグレブ

ALC 1048 \880
ダウランド:リュート伴奏歌曲集
ジェイムズ・ボウマン(countertenor)
ロベルト・スペンサー(Lute)

ALC 1049 \880
ウィーンのオペレッタ集
レハール:ほほえみの国-「君はわが心のすべて」(ゲッダ)
レハール:メリー・ウィドウ-「ヴィリアの歌」(シュヴァルツコップ)
レハール:ジュディッタ-「私の唇にあなたは熱いキスをした」
(ギューデン)
レハール:ロシアの皇太子-「ヴォルガの歌」(ショック)他全18曲
ギューデン、シュヴァルツコップ、ヴンダーリッヒ、ビュルリンク、
ローテンベルガー、ゲッダ、タウバー、ユリナッチ、ショック 他



<ARTHAUS>
ARHS100049(DVD-Video) \3650
R.シュトラウス:歌劇「エレクトラ」
エレクトラ:エヴァ・マルトン
クリテムネストラ:ブリギッテ・ファスベンダー
クリストミス:シェリル・ステューダー
エギスト:ジェイムス・キング
オレスト:フランツ・グルントヘーバー
指揮:クラウディオ・アバド
ウイーン国立歌劇場管弦楽団、合唱団
舞台監督:ハリー・クプファー
衣装:ラインハルト・ハインリッヒ
照明:ロベルト・スタングル
1989 映像 ウイーン
PCM Stereo Dolby Stereo
109 分 英語/ 独語/ 仏語/ 伊語/ 蘭語

ARHS100089(DVD-Video) \3650
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」
トゥーランドット:エヴァ・マルトン
カラフ:マイケル・シルヴェスター
リュー:ルチア・マッツアリア
アルトウム:ヨゼフ・フランク
指揮:ドナルド・ラニクルズ
サン・フランシスコ歌劇場管弦楽団、合唱団
1994 映像 サン・フランシコ・オペラ
123分 英語/ 独語/ 仏語/ 伊語/ 蘭語

ARHS101353(DVD-Video) \3650
ワーグナー:楽劇「ラインの黄金」
ウォータン:マリオ・ホフ
ローゲ:エリン・カヴェス
フライア:マリエッタ・ズンビルト
エルダ:ナディア・ワイズマン
アルベリヒ:トーマス・メーヴェス
指揮:カール・サンクレア
ワイマール・シュターツカペラ
舞台監督:マイケル・シュルツ
衣装:ルネ・リスターダル
2008 ワイマール・ライブ映像
166分 英語/ 独語/ 仏語/ 伊語/ 蘭語
PCM Stereo Dolby Stereo

ARHS101465(DVD-Video) 2枚組 \4750
ベッリーニ:歌劇「ノルマ」
ノルマ:フィオレンツア・チェドリンズ
アダルジーザ:ソニア・ガナッシ
ポリオーネ:ヴィンセンッオ・ラ・スコラ
オヴェローソ:アンドレア・パピ
指揮:ジュリアーノ・カレッラ
リセウ大歌劇場管弦楽団
舞台監督:フランシスコ・ネグリン
衣装:ジョナサン・モレル
2007 バルセロナ ライブ映像
169分 英語/ 独語/ 仏語/ 伊語/ 蘭語
PCM Stereo Dolby Stereo

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09-05 No.14-1

2009年05月17日 16時38分14秒 | Weblog
<HUNGAROTON>
HCD 11926 \2080
ハイドン:歌劇「薬剤師」Hob.XXVIII:3(1768)
アッティラ・フェレプ(T センプローニオ・薬剤師)
イシュトヴァーン・ロジョシュ(T メンゴーネ・その助手)
マグダ・カルマール(S グリレッタ・センプローニオの養女)
ヴェロニカ・キンチェシュ(S ヴォルピーノ)
ジェルジ・レヘル(指)ブダペスト・フェレンツ・リスト室内管弦楽団
ジュジャ・ペルティシュ(Cem)
*イタリア語歌唱
録音:1977年
ハイドンがオペラでも21の作品を残し、古典派を代表する大家であるという認
識は、交響曲や弦楽四重奏に比べると、ともすると見過ごされがち。けれども、
復活上演や録音を通じて知られるようになったいま、そのオペラ作家としての
すぐれた適性があきらかになりつつあるといえるでしょう。
「薬剤師」は、1768年8月5日皇女マリアの命名日に、エステルハーザの新たな
歌劇場のこけら落としとして作曲上演されたドラマ・ジョコーソ。18世紀中葉
のイタリアの港町を舞台にした、この抱腹絶倒のオペラ・ブッファは親しみ易
く、グリレッタをめぐり、センプローニオ、メンゴーネ、ヴォルピーノの間で
繰り広げられる恋のさやあてを描いています。レヘルの録音は1986年にもCD化
されていますが長らく廃盤となっていたものです。名匠の手堅い音楽運びのも
と、すべてハンガリー勢による快活な重唱が魅力で、当時20代のキンチェシュ
による茶目っ気たっぷりのズボン役もはまっていました。ハイドン・イヤーに
合わせての復活となります。

HCD 32526 \2080
バルトーク:子供のためにSz.42, BB 53(1908-09, 1943年改訂版, 79曲)
ゾルターン・コチシュ(P)
録音:1994年4月6日(第2巻)、1994年4月7日(第1巻)
ハンブルク、フリードリヒ・エーベルト・ハレ
リマスタリング:2009年(ヤーノシュ・ジェーリ)
‘全2巻からなる易しい民謡編曲’という副題を持つ「子供のために」は、ハ
ンガリー民謡を編曲した第1巻40曲と、スロヴァキア民謡を編曲した第2巻39曲、
計79曲からなるピアノ曲。ちょうど本格的な民謡採集を開始していたバルトー
クは、この作品で「ミクロコスモス」(HCD.32529)と同様に自国の音楽教育の
独自性を模索するいっぽう、あらたな和声進行などのさまざまな実験を試みて
います。結果的に「子供のために」は以後の音楽語法を確立する上でも重要な
ポジションを占めるものとされています。
当代きってのバルトークのエキスパート、コチシュの代表的録音(Philips[デッ
カ])に、このたびも2009年最新リマスタリング(エンジニア、ヤーノシュ・ジェ
ーリ)が施され、さらなる音質の向上がはかられています。

HCD 32579 \2080
「トランスフィギュラティオ(TRANSFIGURATIO)」
(1)ヤーノシュ・ヴァイダ(1935):
インテルメッツォ-弦楽オーケストラ伴奏つきターロガトー独奏のための
(2)アールパード・ケンチェイ(1959):
セーケイの黒魔術-ターロガトー、3弦ヴィオラとコントラバスのための
(3)アルマンド・トート(1955):
4つのピンダロス歌曲-ターロガトーとハープのための
(4)アールパード・ケンチェイ:
トランスフィギュラティオ(Transfiguratio)-ターロガトーと弦楽四重奏の
ための
(5)シャーンドル・バラッシャ(1935):ターロガトーの聞こえるとき
(6)マティアス・カダル(1977):夢-弦楽オーケストラとターロガトーのための
(7)マティアス・カダル:ターロガトーと弦楽オーケストラのための協奏曲
(8)べーラ・コヴァーチュ(1937):アイネ・クライネ・バルカンムジク
ラースロー・Gy.キシュ(ターロガトー)
(2)ペーテル・アーレンダーシュ(Va)、アンドラーシュ・レルケシュ(Cb)
(3)ベアータ・シモン(Hrp) (4)アウアー四重奏団
(1)(6)(7)(8)ゲーザ・テレク(指)ブダペスト・チェンバー・シンフォニー
録音:2008年5月&7月クラシック-サウンド・スタジオ
アジア発祥でハンガリー固有の民俗楽器ターロガトー。シングル・リードでク
ラリネット属のマウスピースを用い、キーワークはオーボエ風、ほの暗くもよ
く通る音色はイングリッシュ・ホルンのようという特徴があります。ターロガ
トーとトランスフィギュレーション(変容)の造語から名付けられたとも思われ
る、ケンチェイの曲をアルバム・タイトルに持つこのアルバムでは、20世紀生
まれのハンガリーの作曲家たちがこの楽器にさまざまな組み合わせで曲をつけ
ています。



<medici arts>~EUROARTS
20 57438(DVD-Video) \2900
字幕:ラテン語・英・独・仏
(1)スウェーデン国王歌
(2)ドヴォルザーク:交響曲第7番ニ短調Op.70
(3)モーツァルト:ミサ曲ハ短調K.427
[ボーナストラック]
・ガーディナーへのインタヴュー
・ノーベル賞受賞者へのインタヴュー
ミア・パーション(S)
アン・ハレンベリ(A)
ヘルゲ・ルンニング(T)
ペーテル・マッティ(Bs)
モンテヴェルディ合唱団
エリク・エリクソン室内合唱団
サー・ジョン・エリオット・ガーディナー(指)
ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団
収録:2008年12月8日
ストックホルム・コンサート・ホール(ライヴ)
物理学賞を受賞した益川敏英氏と小林誠氏、そして化学賞の下村脩氏が出席し
た2008年のノーベル賞授与式。衛星中継も行なわれ、大きく報じられたのは記
憶に新しいところ。これに先立つ12月8日、ガーディナーの指揮でお膝元ロイ
ヤル・ストックホルム・フィルによる記念コンサートが開かれ、物理学賞の日
本のふたりを含むノーベル賞受賞の決まった学者らが招かれました。その模様
を収めたソフトがこのたびmediciartsよりリリースとなります。
はじめに、スウェーデンのカール16世グスタフ国王ら王室の入場。これに合わ
せたオケ伴奏による会場の国王歌斉唱に引きつづいて演奏されたのが、ドヴォ
ルザークの第7交響曲。これはまさしく熱演と呼ぶにふさわしい内容。映像か
ら確認できますが,モダンのオケに対向配置を採用したガーディナーは終始起
伏の大きな表現でオケを駆り立てます。
これとはムードも一転して、プログラムの後半はモーツァルトの「大ミサ」。
こちらは手兵モンテヴェルディ合唱団と、やはり精鋭として名高いエリク・エ
リクソン室内合唱団との合同編成による声楽パートがこの上ない充実ぶり。ソ
リストではまた、パーションの可憐な歌唱も魅力となっています。ガーディナ
ーによる「大ミサ」の映像ソフトでは、ピリオド楽器による手兵イングリッ
シュ・バロック・ソロイスツと、今回同様にモンテヴェルディ合唱団を起用し
たライヴ(1991年)もありましたが、さすがはガーディナーというべきでしょう
か。経験に裏付けられた安定感と研ぎ澄まされた美の表現がけた違いのすばら
しさというほかありません。音質・画像ともきわめて良好。




<INTEGRAL>
PARATY 208106 \2350
メンデルスゾーン:
ロンド・カプリッチョーソOp.14
無言歌「ヴェニスの舟歌 第2」Op.30-6,「デュエット」Op.38-6,Op.38-2,
「甘い思い出」Op.19-1,「蜜蜂の結婚」Op.67-4
幻想曲嬰へ短調「スコットランド・ソナタ」Op.28
前奏曲とフーガOp.35-1
厳格な変奏曲 ニ短調Op.53
3つの練習曲Op.104b
シューマン:子供のためのアルバムOp.68-「思い出」
シリル・ユヴェ(ブロードウッドPf 1840)
メンデルスゾーンのチャーミングなピアノ曲を当時のブロードウッド・ピアノ
で弾いたもの。ひなびた響きが美しく、最後にシューマンがメンデルスゾーン
追悼のために作曲した「思い出」まで聴きすすむとメンデルスゾーンの幸せな
音楽と彼の短い生涯が思い起こされ感動的です。メンデルスゾーンの生誕200
年をシューマンと現代の我々が寿ぐようなCD。

TRI 331192 \2380
日本語解説付き
大島ミチル編曲:浜辺の歌、赤とんぼ、五木の子守唄
大島ミチル:月の光
フォーレ:エレジー、夢のあとに、蝶々Op.77
シューベルト:アヴェ・マリア
シューマン:トロイメライ
ブロッホ:祈り
グラナドス-カサド:間奏曲
カザルス:鳥の歌
カサド:愛の言葉
クリストフ・ボー(Vc)勝呂真也(Pf)
「天地人」「純情きらり」「ショムニ」「ごくせん」などの作曲家、大島ミチ
ルが友人のチェリスト、クリストフ・ボーのために作曲した「月の光」まで聴
けるのが大収穫。

INTEG 221229 2枚組 \2350
日本語解説付き
シューベルト:ピアノソナタ 変ロ長調D960(1828)、ト長調D894(1826)
ロール・コルダン
(D960,フィリップ・モリトールPf/D894,ヨーゼフ・アンクストPf)
オーストリアの古楽器界の重鎮、ヨハネス・カルダ修復によるピアノフォルテ
でシューベルト晩年のピアノソナタを弾いたもの。モリトールはナポリで製作
されたものでアントン・ワルターと同じ響版支柱。アンクストは1825年のモデ
ルでビーダーマイアー自体に典型的なウィーンの大型モデル。

ME 0209 \2350
日本語解説付き
グレゴリオ聖歌-スティルプ・ジェッセ
ガブリエル・フュメ:「ル・シッド」によるルネッサンス様式のメロディ
テレマン:ファンタジー イ短調
J.S.バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調
C.P.E.バッハ:無伴奏フルートソナタ イ短調
シュターミッツ:ロンド・カプリッチョ
カール・ヨアヒム・アンデルセン(1847-1909):ロマンティックな練習曲
ドビュッシー:シランクス
オネゲル:牝山羊の踊り
ラファエル・フュメ(1898-1979):インターポール(極の間)
ガブリエル・フュメ(Fl)
フルート1本の単旋律によってたどるモノディーの歴史。




<Aurora>
ACD 5047 \2280
ヘンリク・ヘルステニウス(1963-):
(1)「やあ、オフィーリア!」(2006)(室内アンサンブルのための)
(2)打楽器協奏曲「ミスターGの朗読」(2003)
(2)BIT20 アンサンブル ピエール=アンドレ・ヴァラード(指)
(3)ヴァイオリン協奏曲「声のするところから微かな光が」(2001)
(4)「夕影」(2004)(ダブルベースと打楽器のための)
(5)Book of Songs I-b(歌の書 I-b)(2002)(ヴァイオリンのための)
(6)「面影」(2000)(弦楽三重奏のための)-III、V
(1)BIT20 アンサンブル ピエール=アンドレ・ヴァラード(指)
(2)ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン(打楽器、声)
(3)ペーテル・ヘレスタール(Vn) BIT20 アンサンブル 
ピエール=アンドレ・ヴァラード(指)
(4)ダン・ステュッフェ(ダブルベース) 
ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン(打楽器)
(5)フルーデ・ラーシェン(Vn)
(6)フルーデ・ラーシェン(Vn) ヨン・ソンステボー(Va) 
エメリー・カルダス(Vc)
録音:(1)(2)(3)2007年1月15日-17日 グリーグ・ホール(ベルゲン、ノルウェー)
(4)2007年12月16日 リンデマン・ホール(オスロ)
(5)2003年11月 リュードロスイェン・スタジオ(オスロ)
(6)2000年5月 ランベシェテル教会(オスロ)
ノルウェーの作曲家ヘンリク・ヘルステニウスは長年、視覚芸術との共同作業
に取り組んできました。オペラ第2作「オフィーリアたち:歌とともに水のほと
りに死す」第3場の音楽、「やあ、オフィーリア!」。旋律の断片が動き、重
なるテクスチュアの向こうにオフィーリアの夢と想いが透けて見えます。打楽
器協奏曲ではソロイストのハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセンが
P・D・ウスペンスキーの詩"In search of the miraculous"を朗読。ヴァイオ
リン協奏曲もペーテル・ヘレスタールと作曲者の共同作業とも言える作品で
す。エトルリア文明の中心都市、トスカーナにあるヴォルテッラの考古学博物
館の銅像と同じ名前の「夕影」。ルイージ・ノーノの音楽の断片が基になって
います。振付師イングン・ビョルンゴーの作品 「Book of Songs」(2002)から
ヴァイオリンソロの曲を独立させた「歌の書 I-b」。第3曲と第5曲を演奏した
「面影」は、元はビョルンゴーの「The Afternoon and Others」(2000)のため
に書かれた音楽です。

ACD 5045 \2280
ロルフ=エーリク・ニューストレム(1975-):
「内なる歌」(2005)(アルトサックスのための)
新宿タイムアウト(キリに)(2005)(アルトサックスのための)
セプテンバー・ティーブレイク(2005)(アルトサックスのための)
ファンファーレ・ローレンスクーグ(2005)
(ソプラニーノとアルトサックスのための)
ラーシュ・ペッテル・ハーゲン(1975-):悲しみと危険の概念(2001)
(アルトサックスとアンサンブルのための)
ヤニス・クセナキス(1922-2001):カリスマ(1971)
(アルトサックスとダブルベースのための)
マヤ・ソールヴェイ・シェルストルプ・ラトシェ(1973-):ex(2005)
(アルトサックスとエレクトロニクスのための)
ルカ・フランチェスコーニ(1956-):「足跡」(1987)(アルトサックスのための)
ロルフ・ヴァリーン(1957-):Deep(2006)
(アルトサックスとエレクトロニクスのための)
オイヴィン・トルヴン(1976-):スライドショー(2005)
(アルトサックスのための)
トロン・ラインホルトセン(1972-):エブリデイ(2005)
(アルトサックス、バリトンサックスとアンサンブルのための)
ロルフ=エーリク・ニューストレム
(アルトサックス、バリトンサックス、ソプラニーノ、テノールクルムホルン)
マヤ・ソールヴェイ・シェルストルプ・ラトシェ
(ヴォーカル、テルミン、エレクロトニクス、ソプラノクルムホルン)
アンサンブル クリスチャン・エッゲン(指) 
ホーコン・テーリン(ダブルベース) 
ロルフ・ヴァリーン(エレクトロニクス)
録音:2005年9月1日、8月31日、3月23日、6月27日-29日 ロンメダーレン教会、
ビグドイ(オスロ)
ロルフ=エーリク・ニューストレムはサクソフォーン奏者であり作曲家。ノル
ウェー音楽アカデミーでジョン=エドワード・ケリー、ハーラル・ベルゲシェ
ンらに学び、大学院ディプロマを取得。修了後は、ジャンルを問わずオーケス
トラ、ジャズ・ミュージシャン、ロックバンドと共演する活動を行ってきまし
た。リチャード・バレット、鶴見幸代、マイケル・フィニシー、アトリ・イン
ゴウルヴソン、ロルフ・ヴァリーンらが彼のために書いた協奏曲とソロ曲を多
数、初演しています。オーケストラとアンサンブル、あるいは劇とテレビのた
めに作曲。即興音楽も手がけます。「わたし自身のもの、他人のもの。わたし
の関係する音楽には何らかの悲しみの要素がある」と語るニューストレム。
ポップスとジャズのイディオムも用いたラーシュ・ペッテル・ハーゲンの曲の
題名がアルバムのタイトルです。作曲家ロルフ・ヴァリーンがアルバムの制作
を担当しました。

ACD 5052 \2280
(1)ヘルゲ・イーベルグ(1954-):ReHumaniZing(the arts)、
ドロモ・ダンス(1997-99)(トランペット、弦楽とマリンバのための)
(2)ロルフ・ヤコブセンの詩による歌(1993-94)
 【細い針(朗読)/われわれの知っていること/大きな公園で/鳥よ/細い針
(エピローグ)】
(3)「われらはみな人生の戦士ではないか?」(2000-03)
(交響楽団のための兵士の物語)
 【塹壕から塹壕へ/絶望的なほどワルツになりたくて/室内音楽/陶磁器の店
にいた象/同調】
(1)ウーレ・エドヴァルド・アントンセン(Tp) 
ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン(マリンバ)
ノルウェー室内管弦楽団員 テリエ・トンネセン(指)
(2)オッド・ボレットセン(Vo) ペール・ヴォレスタード(Br) 
ベンディク・ホフセット(Sax)
アトレ・スポンベルグ(Vn) ソルヴェ・シーゲルラン(Vn) 
ヨン・ソンステボー(Va)
スヴェン・E・クリストフェシェン(キーボード、エレクトロニクス) 
テリエ・トンネセン(Vn)
ノラ・タクスダール(Va) オイスタイン・ビルケラン(Vc) 
ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン(打楽器)
オーゲ・クヴァルバイン(Vc) イーヴァル・アントン・ヴォーゴール(P) 
エリン・ルッセラン(S)
(3)ノルウェー放送管弦楽団 クリスチャン・エッゲン(指)
録音:レインボースタジオ、ノルウェー音楽アカデミー、
ソフィエンベルグ教会(オスロ)
ヘルゲ・イーベルグは、神童と呼ばれながら神経症的問題のためにピアニスト
として歩むことを断念、作曲家に転向してからはジャズ、アフリカ音楽、アー
トミュージックと広いジャンルに関心をもって活動を行ってきました。スペイ
ンの哲学者ホセ・オルテガ・イ・ガセト(1883-1955)が『芸術の間化』に
著した思想に疑問を抱き、音楽(芸術)に人間的な要素を取りもどすことを考え
たイーベルグの ReHumaniZing(the arts)への挑戦と試み。アントンセンと共
同作業を行い、トランペットの技術的・音楽的に可能な音域をいっぱいに使っ
た「ドロモ・ダンス」。モダニズムにならって興った間化に激しく反発し
たロルフ・ヤコブセンの詩による歌曲集「呼吸練習」から3つの歌と、「細い
針」がアルバムのエピローグとして歌われます。人生の局面と精神状態を示す
5つの楽章からなる「Aren't We all Warriors in Our Own Life?(われらはみ
な人生の戦士ではないか?)」。基本的に調性をもたない抽象的な音楽に作曲
者の内省の声が聞こえるでしょう。イーベルグは今、ノルウェーのオーケスト
ラからもっとも大きな注目を集める作曲家のひとりです。

ACD 5057 \2280
異国の鳥たち
メシアン:異国の鳥たち
トシュタイン・オーゴール=ニルセン(1964-):
ウィンズ・オブ・チェンジズ-変化する木管楽器(2002)
(小ウィンドアンサンブルのための)【儀式/ヨブの嘆き/遊戯/終結】
アイヴィン・ビューエネ(1973-):トポグラフィックス(2002)(バンドのための)
ホーコン・アウストボー(P) アイリーク・ラウデ(打楽器) 
ノルウェー国防軍軍楽隊(ベルゲン)
ペーテル・シルヴァイ(指)
録音:2006年5月、2008年5月(メシアン) NRKホルダラン・スタジオ(ベルゲン)
216年の歴史を誇り、2009年に陸軍から海軍に移管されたノルウェー国防軍軍
楽隊(ベルゲン)(国防省西ノルウェー軍楽隊)の「砂漠から来た悪い知らせ」
(ACD5053)に次ぐアルバム。メシアンが世界各地で聴いた鳥の歌を素材にした
「異国の鳥たち」。トシュタイン・オーゴール=ニルセンの「ウィンズ・オブ
・チェンジズ」は、「大ウィンドアンサンブルのための協奏曲 - ペンタグラ
ム」(2001)を木管楽器の小アンサンブル(オーボエ、4本のクラリネット、バス
クラリネット、テナーサックス、バリトンサックス、ダブルベース)のために
改作した4つの楽章。アイヴィン・ビューエネの「トポグラフィックス」では
ソロイストとアンサンブルがさまざまに絡み合い、いろいろな風景を多彩に描
いていきます。パワーとアンサンブルばかりを重視するタイプの吹奏楽と違
い、響きの洗練と内面性を追求するノルウェー国防軍軍楽隊(ベルゲン)の音楽
は、軍楽隊から連想されるネガティヴなイメージを払拭してくれます。

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09-05 No.14-2

2009年05月17日 16時37分26秒 | Weblog
<audite>
=ドイチュラントラジオ・クルトゥーア=
AU 95631 \2280
モノラル
「イーゴリ・マルケヴィチ / ベルリンRIAS録音集」
(1)シューベルト:交響曲第3番ニ長調D.200
(2)ファリャ:バレエ「三角帽子」第2組曲
 (近所の人たちの踊り / 粉屋の踊り / 終幕の踊り)
(3)ルーセル:バレエ「バッカスとアリアーヌ」Op.43より第2組曲
(4)ムソルグスキー=マルケヴィチ編:6つの歌曲
 (子守歌 / おしゃべりかささぎ / 夜 / 星よ、いずこ?/ いたずら小僧 /
ドニエプル川で)
(4)マーシャ・プレディト(S)
イーゴリ・マルケヴィチ(指)RIAS交響楽団
録音:(1)1953年3月2日(4)1952年3月6日以上、
ベルリン・ティタニア・パラスト(ライヴ・モノラル)
(2)(3)1953年2月27日&3月2日ベルリン=ダーレム、
イエス・キリスト教会(スタジオ・セッション・モノラル)
ベルリンRIAS収録によるドイチュラントラジオ・クルトゥーアの正規音源から
の復刻で、すべて完全初出の内容。キエフ生まれで、20世紀を代表する指揮者
として活躍したイーゴリ・マルケヴィチ(1912-1983)はユニークな経歴の持ち
主。コルトーにピアノをナディア・ブーランジェに和声と作曲を師事して、両
大戦間期には将来を嘱望された作曲家としてバルトークやミヨーからも称賛を
受けるほどでしたが、戦後は指揮者に転身、数多くの世界的なオーケストラか
ら迎えられました。
モントゥーとシェルヘンについて指揮を学び、現代的な感覚を備えた名匠とも
いわれるマルケヴィチですが、幅広いレパートリーとその客観的で冷静なアプ
ローチは作曲家としての経験から培われたものといえるのかもしれません。こ
のたびのRIAS響との録音は、まさにそうした面を反映している内容といえます
が、現状では入手できるカタログが必ずしも十分とはいえない状況を考えると、
ファンには歓迎されるものと思われます。
マルケヴィチとゆかりあるディアギレフの依頼で書かれ、マルケヴィチ自身大
のお気に入りだったファリャの「三角帽子」や、ルーセル作品では独特のリズ
ムと色彩感がとにかく強烈で、アルバム中屈指の聴きもの。さらに、極度に洗
練されエレガントと評されたシューベルトも異彩を放っています。なお、マル
ケヴィチ自ら編曲を手掛けたムソルグスキーでは、1945年の初演時と同じキャ
ストというのも注目。プレディトはシャリアピンに見出された1912年ラトヴィ
ア出身のソプラノで、ムソルグスキーやチャイコフスキーの歌曲をレパートリ
ーにしていました。




<ORFEO D'OR>
ORFEOR 767092 2枚組 \4160
プッチーニ:「蝶々夫人」
セーナ・ユリナッチ(S 蝶々夫人)
エルマンノ・ロレンツィ(T ピンカートン)
コスタス・パスカリス(Br シャープレス)
ヒルデ・レッセル=マイダン(Ms スズキ)
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S ケイト・ピンカートン)
ペーター・クライン(T ゴロー)

ベリスラフ・クロブチャール(指)
ウィーン国立歌劇場管弦楽団,合唱団
録音:1961年3月15日,ウィーン国立歌劇場でのライヴ
ORFEOがまた素晴らしい録音を掘り出しました!1961年3月15日にウィーン国立
歌劇場で上演された「蝶々夫人」のライヴ録音です。蝶々さんを歌うのはセー
ナ・ユリナッチ。彼女は1957年にウィーン国立歌劇場にデビューしたときに
蝶々さんを歌って大絶賛され、しばらく「ウィーンの蝶々さんといえばユリ
ナッチ」と決まっていたほどの当たり役でした。ピンカートンには、ウィーン
国立歌劇場で20年以上に渡って活躍したイタリア人テノール、エルマンノ・ロ
レンツィ。シャープレスにはギリシャ出身で、1960,70年代にヴェルディ・バ
リトンとして活躍したコスタス・パスカリス。スズキはウィーンのベテラン
メッゾ、ヒルデ・レッセル=マイダン。そしてケイト・ピンカートンがまだ23
歳のグンドゥラ・ヤノヴィッツ!驚くべきは名匠ベリスラフ・クロブチャール
の指揮。40年に渡ってウィーン国立歌劇場の指揮者として活躍したクロブチャ
ールですが、元々1953年5月15日に「蝶々夫人」を指揮したことが始まり。故
郷の先輩で師匠のマタチッチ譲りのスケール雄大なプッチーニには、泣かずに
はいられません!

ORFEOR 768093 3枚組 \6240
プッチーニ:「三部作」
「外套」
「修道女アンジェリカ」
「ジャンニ・スキッキ」
ゲルト・アルブレヒト(指)
ウィーン国立歌劇場管弦楽団,合唱団
録音:1979年2月11日
「外套」
レナート・ブルゾン(Br ミケーレ) 
マリリン・チャウ(S ジョルジェッタ) 
ウラディーミル・アトラントフ(T ルイージ) 
ハインツ・ツェドニク(T ティンカ)他
「修道女アンジェリカ」
ピラール・ローレンガー(S 修道女アンジェリカ) 
シェシュティン・マイヤー(Ms 公爵夫人) 
マルガレーテ・ベンス(A 修道院長) アクセル・ギャル(S 修道長) 
チェスラワ・スラニア(Ms 修練長)他
「ジャンニ・スキッキ」
ワルター・ベリー(Bs ジャンニ・スキッキ) 
ソーナ・ガザリアン(S ラウレッタ) ヨルディ・ラミーロ(T リヌッチョ) 
ハインツ・ツェドニク(T ゲラルド) 
マリヤーナ・リポヴシェク(Ms チェスカ) 
エーリヒ・クンツ(Bs スピネッロッチョ医師)他
プッチーニの「三部作」は、どれも個性たっぷりの1幕ものオペラ3つをまとめ
た面白い作品ですが、歌手を大人数揃えなければならないので、一挙上演はな
かなかありません。この録音は1979年にウィーン国立歌劇場が一挙上演した時
の録音。さすがはウィーン、国際色豊かな面々を集めています。「外套」では、
イタリアの名バリトン、ブルゾンに、ドイツ系アメリカ人でシュトゥットガル
トで活躍したチャウ、そしてソ連の強靭テノール、アトラントフというビック
リのキャスティング。「修道女アンジェリカ」では、スペインの名花ローレン
ガーと、スウェーデン人メッゾのマイヤーの南北対決。一方、「ジャンニ・ス
キッキ」では、タイトルロールのベリーを始め、ウィーンで活躍していた人が
集められています。スピネッロッチョ役は、なんとクンツ!もうすぐ70歳にな
ろうという頃です。また「外套」では、日本人として初めてウィーン国立歌劇
場の専属歌手になった白石敬子の声がちょっとだけ聞けます。




<ALIA VOX>
AVSA 9865(SACD-Hybrid) \2750
「ケルティック・ヴァイオル-アイルランドとスコットランドの音楽伝統に捧
ぐ」
1アイルランド民謡:「音楽の司祭/スコットランドのメアリー」
2キャプテン・サイモン・フレイザー(1773-1852):
ニール・ガウ(1727-1807)のための「カレドニアの叫び」
(「スコットランド山岳地方と島嶼部特有の歌と調べ」1816年刊より)
3アイルランド民謡:「スカリフのユーモア」
4ナサニエル・ガウ(1766-1831):
ストラススペー「アラステア・マクアラステア」
5ライアンの大コレクション:「トム・ブリッグのジグ」
6ライアンの大コレクション:ジグ「ザ・グロビー(ゴビー)・オウ」
7ライアンの大コレクション:「モイラ卿/人力車」
8アイルランド民謡:「サッカウのジグ」
9スコットランド民謡:「艱難辛苦こそ我が運命」
10ウィリアム・マーシャル:
「キーサック礼拝堂」(1822年のコレクションより)
11キャプテン・サイモン・フレイザー:
「グードワイフは彷徨い人を入れる」(前掲書より)
12ジェイムズ・マクファーソン(1675頃-1700):
「マクファーソンの哀歌と変奏」
13スコットランド民謡:リール「トゥーロッホゴルム」
14スコットランド民謡:「可愛いペギー」
15作曲者不詳:
「それはエディンバラの街の1ハロン以内でのことだった」
(プレイフォード刊「イングランドの舞踏教師」(1696)より)
16キャプテン・サイモン・フレイザー:「若く麗しいメアリー」(前掲書より)
17アイルランド民謡:「ダウドのリール」
18スコットランド舞踏:
「レディー・メアリー・ヘイのスコットランドのリズム」
19トゥールロッホ・カロラン(1670-1738):「カロランのいとまごい」
20ドニゴール(ドネガル)民謡:「ガスティのうかれ騒ぎ」
21ライアンの大コレクション(スコットランド民謡):「移民のリール」
22トゥールロッホ・カロラン:「オーウェン・ロウ・オニールの哀歌」
23W.B.レイバーン(1835-1886)第3巻:「ベアトリス王女」
24スコットランド民謡:「チャーリー王子のエディンバラへの最後の一瞥」
25アイルランド民謡:「上の階へ旅行しな」(シングル・ジグ)
26ウィリアム・マーシャル:
「ギプトンのマクファーソン夫人」(1822年のコレクションより)
27アイルランド民謡:「タットルの(リール)」
28ナサニエル・ガウ:「彼の2人目の妻の死への哀歌」
29アイルランド民謡:「間抜け穴の中の雄ガチョウ(間抜け)」
ジョルディ・サヴァール(トレブルGamb)、
アンドルー・ローレンス=キング(アイリッシュHrp、プサルテリウム)
録音:2008年6月25&26日、9月7&8日、10月6&7日
カタルーニャ州ジローナ県、エル・ポルト・ド・ラ・セルヴァ近郊、
サン・ペール・ド・ローデス修道院
ケルト系のガーンジー島が故郷であるローレンス=キングと組んだ今回の録音
は、サヴァール初のケルティック・アルバム。1枚全て民族音楽系統の曲を集
めたのも、サヴァール初の試み。この録音では、2本のトレブル・ヴァイオル
(ガンバ)と1本のトレブル・フィドルを使い、伴奏の有無やどの楽器を使って
いるか、調弦をどうしているかで、全体を8つのセクションに分けています。
各曲は、スコットランドの歴史を背景に持っているものが多く、例えば、24曲
目の「チャーリー王子」は、本名チャールズ・エドワード・スチュワート。彼
は、王位を請求してジャコバイトの乱を起こしたジェームズ=フランシス=エド
ワード(自称ジェームズ8世)の息子にして、名誉革命で追放されたジェームズ
7世(2世)の孫になります。この曲は、チャーリーが引き起こしたカローデンの
戦いが背景となっています。




<Quindecim>
QP156 5枚組 \6750
<ギターとオーケストラのための>
南の協奏曲
<ギターとハープシコードのための>
ソナタ、前奏曲
<ギター独奏>
「ラ・フォリア」の主題による変奏曲とフーガ
カベソンの主題による変奏曲とフーガ
クラシック・ソナタ「ソルを讃えて」
ロナンティック・ソナタ「シューベルトを讃えて」
南方ソナティナ
ソナタ「メキシコ」
24の前奏曲、メキシコ風スケルツィーノ、マズルカ、ルンバ、エストレリータ
ほか
マヌエル・ロペス・ラモス、ラファエル・ヒメネス、デュオ・パボン・レイエ
ス、グリエルモ・ゴンザレス・フィリップス、アレハンドロ・モラ、エルネス
ト・マルティネス、アルトゥーロ・エルナンデス、ヘラルド・ディアス・デ・
レオン、ビクトル・ガルドキ、パウル・ザンブラノ(Gt)




<BelAir>
BAC 046(DVD-Video) 2枚組 \5150
字幕:英独仏伊西
チャイコフスキー:「エウゲニ・オネーギン」
マリウス・キーチェン(Br エウゲニ・オネーギン)
タチアーナ・モノガローワ(S タチアーナ)
マルガリータ・マムシロワ(Ms オルガ)
アナトーリ・コチェルガ(Bs グレーミン公)
ほか
アレクサンドル・ヴェデルニコフ(指)
ボリショイ歌劇場管弦楽団,合唱団
演出:ディミトリ・チェルニャコフ
衣装:マリア・ダニロワ
収録:2008年9月,パリ,ガルニエ宮
6月に来日する名門ボリショイ歌劇場、その来日演目にもなっている「エウゲ
ニ・オネーギン」のDVDが登場。スターリン時代から用いられていた伝統的な
舞台を捨て、2006年9月にチェルニャコフが新演出を担当、その新しい精神の
舞台作りはすぐに話題になり、2年後のパリでの引っ越し上演も大成功を収め
ました。チェルニャコフは、全ての場面を館の広間の中に据えて、大劇場オペ
ラ化してしまった「オネーギン」を、チャイコフスキーが意図したような室内
オペラへと戻しています。合唱の一人一人の表情まで徹底させたような繊細で
密度の濃い舞台作りだからこそ、決闘の場面すら室内という大胆さも大変な説
得力を持ちえています。
オネーギンには、いまやメトでも大変な人気のポーランド出身のバリトン、キ
ーチェン(ポーランド語に近い発音だとクフィエチェン)。オネーギンを当たり
役にしているだけに、歌のみならず容姿、演技にいたるまでオネーギンそのも
の。モノガローワは来日公演でも歌う、ロシアでも一番のタチアーナ歌い。グ
レーミンにはコチェルガと、ベストのメンバーが組まれています。
細かい部分にまでこだわった舞台作りだけに、優れたカメラワークで細かい演
技まで見ることのできる映像は、劇場で見るのとはまた違った良さがあります。
来日公演をご覧になる方も、ご覧になられない方も、近年最も出色の「オネー
ギン」をぜひ!




<Profil>
PH 07048 2枚組 \4250
モノラル
「エディション・シュターツカペレ・ドレスデン第23集 / ワーグナー:オペラ
からの名場面集2」
[CD 1]
「ワルキューレ」(ハイライト)
第1幕第1場より
前奏曲 /「このかまどが誰のものであろうと」/「冷たい水が元気づけてくれ
ました」/「不幸な男をあなたは元気づけて下さった」
第1幕第2場より
「かまどのかたわらに,疲れきったこの人を見つけました」/「フリートムン
トと名のることは許されません」/「力強い狩人が私たちに」/「わしは荒々し
き一族のことを知っている」
第1幕第3場より
「父が約束したひとふりの剣」/「お客人、おやすみですか?」/「館の男たち
がすべてこの部屋に集まっていました」/「冬の嵐は去り」/「寒い冬の日々に
私が憧れていた春こそあなたです」/「おお、無上の喜び!幸せの女よ!」/
「ジークムントは私の名,私こそはジークムントだ!」
マルガレーテ・テッシュマッハー(S) マックス・ローレンツ(T) 
クルト・ベーメ(Bs)
カール・エルメンドルフ(指)
シュターツカペレ・ドレスデン
[CD 2]
「ワルキューレ」より
第3幕「さらば,勇ある輝かしき子よ!」(ヴォータンの告別)
ヨーゼフ・ヘルマン(Br) 
カール・エルメンドルフ(指)
シュターツカペレ・ドレスデン
「タンホイザー」より
第2幕「おごそかなこの広間よ」(歌の殿堂)/
第3幕「マリア様、願いをお聞き入れください」(エリーザベトの祈り)
マリアンネ・シェヒ(S・エリーザベト) 
カール・エルメンドルフ(指)
シュターツカペレ・ドレスデン
「さまよえるオランダ人」より
第1幕「あらしと悪しき風に追われ」/
第2幕「遠く忘れられた古い時代の中から」
クルト・ベーメ(Bs) ヨーゼフ・ヘルマン(Br) 
クルト・シュトリーグラー(指)
シュターツカペレ・ドレスデン
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
第2幕「リラの花がなんとやわらかく」
ヨーゼフ・ヘルマン(Br) 
クルト・シュトリーグラー(指)
シュターツカペレ・ドレスデン
「ジークフリート」より第1幕「雲の高みへ」
ヨーゼフ・ヘルマン(Br) 
カール・エルメンドルフ(指)
シュターツカペレ・ドレスデン
「神々のたそがれ」より第1幕「輝かしい生命の心地よい熱情」
マックス・ローレンツ(T) ヨーゼフ・ヘルマン(Br) 
クルト・シュトリーグラー(指)
シュターツカペレ・ドレスデン
ドレスデンにおけるワーグナー演奏の伝統は、作曲家自身がザクセン宮廷のカ
ペルマイスターを務めていた1840年代にまで遡ります。この時期には1842年に
「リエンツィ」、1843年には「さまよえるオランダ人」、1845年に「タンホイ
ザー」がドレスデンでそれぞれ初演されています。
Profilより復刻されるワーグナー録音はシュトラウスのオペラと同様に、こう
したドレスデンのめぐまれた背景を強く感じさせるもの。伝統のオケを随える
のはベームの後任としてシュターツカペレ・ドレスデンの音楽監督を務めたエ
ルメンドルフ(1891-1962)、ドレスデンに生まれ当地で学び、当劇場のコレペ
ティートアや指揮者も務めたシュトリーグラー(1886-1958)。なにより、往年
のドレスデンのベスト・メンバーらの存在感も圧倒的なものがあります。
なお、シリーズの恒例として、充実のブックレットには劇場、舞台風景、公演
ポスターなどの写真がふんだんに掲載されているのもうれしいところです。

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