★ダイレクト・トランスファー CD-Rのお知らせ★
2006年秋に発売を開始した当シリーズもおかげさまで約190タイトルを発売
する事ができましたが、3月よりマスター制作にDSD録音を採用する事にいた
しました。これまでより更に生々しい音質をお届けする事が出来るようにな
りましたのでご期待下さい。
DSD録音の商品番号は78CDR-3000番を使用します。また今後、これまで発売し
ました78CDR-1000番台のタイトルを随時DSD録音の新マスターで再発売を行な
う予定です。商品番号は下3桁は共通で使用いたします。従来の78CDR-1000番
台の商品は、当面は販売を継続いたします。
DSD録音のサンプラーも販売を開始いたしましたので、ご利用下さい。
■製作者からのメッセージ
DSD録音になったグッディーズ・ダイレクト・トランスファーCDR!
従来のCDを高音質化するさまざまな試みが盛んな中で、「グッディーズ・オリ
ジナル企画」のダイレクト・トランスファーCDRは、2009年2月発売新譜から
DSD録音を採用することになりました。DSD録音によって、これまでのSP復刻
からさらに飛躍し、SPレコードの直接再生と区別がつかないところに到達し
たと自負しています。DSD録音は従来の方式に較べて中音から低音にかけての
音の形が明瞭になり、高音は一皮剥けた感じです。LPとは比較にならない強
大な音響勢力を持つSPレコードをカスタムメイドの直熱真空管フォノイコラ
イザーを使用し、またノイズ除去と共に失われる音楽情報に最も気を配り一切
のノイズリダクションを使用していないのは従来通りです。(新 忠篤)
===================================
一般店の店頭では入手出来ないのかというお問い合わせを頂いておりましたが、
一部のご協力をいただけるお店での店頭販売を開始いたしましたので、こちら
もご利用下さい。
●2009年3月現在での店頭取り扱い店
富士レコード社 古書センター店
101-0051
東京都千代田区神田神保町2-3 古書センター9階
TEL.03-3264-8546 FAX.03-3264-8256
イディア・クラシック
101-0051
東京都千代田区神田神保町3-11 よりたてビル 1F
TEL.03-5275-7806 FAX.03-5275-7807
コンセール 夕陽ケ丘
557-0012
大阪府大阪市西成区聖天下2-11-18
TEL&FAX. 06-6656-2768
プレミアムジーク
231-0023
神奈川県横浜市中区山下町90-1 ラコスタ横浜山下公園 1F
TEL.045-633-6305 FAX.045-633-6306
ワルティ堂島
530-0001
大阪府大阪市北区梅田1丁目3番1-B100 大阪駅前第1ビルB1F
TEL.06-6344-3940 FAX.06-6344-7967
===================================
★ダイレクト・トランスファー CD-R 2009年5月新譜 5点発売★
発売予定:2009年5月下旬 価格:各1枚 \1500(税込)
※セット販売ではありません。1枚づつお申し込みいただけます。
今月は弦楽四重奏曲の特集です。
78CDR-3194
ハイドン:弦楽四重奏曲第67番ニ長調作品64-5, Hob.III-63「ひばり」
カペー弦楽四重奏団
リュシアン・カペー(第1ヴァイオリン)
モーリス・エウィット(第2ヴァイオリン)
アンリ・ブノワ(ヴィオラ)
カミユ・ドゥロベール(チェロ)
英 COLUMBIA D13070/2
(1928年10月4日パリ録音)
史上最高の弦楽四重奏団だったフランスのカペー四重奏団のリーダー、リュ
シアン・カペー(1873.01.08-1928.12.18)は医師の誤診による腹膜炎で急逝
した。死の年の1928年、6月10日からフランス・コロンビアに録音を開始し
たカペー四重奏団は10月15日までの短期間に10インチ盤7枚、12インチ盤44
枚の録音を残した。カペーはパリ音楽院でジャン=ピエ-ル・モーランに師
事し、1893年一等賞を得た。その年に弦楽四重奏団を組織し、またソリスト
として活動を開始した。1907年パリ音楽院の室内楽科の教授に任命され、
1924年にはヴァイオリン科の教授に就任した。弟子にジュリアードのイヴァ
ン・ガラミアン(1903-1981)がいる。このシリーズではフランク:ピアノ五重
奏曲(78CDR-1034),ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第5番(78CDR-1042),シュー
マン:弦楽四重奏曲第1番(78CDR-1056),ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番
(78CDR-1082)が出ている。
78CDR-3195
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番ヘ長調作品135
ブッシュ弦楽四重奏団
アドルフ・ブッシュ(第1ヴァイオリン)
ゲスタ・アンドレアソン(第2ヴァイオリン)
カール・ドクトル(ヴィオラ)
ヘルマン・ブッシュ(チェロ)
日本 VICTOR JD476/9 (英 HIS MASTER'S VOICE DB2113/6 と同一録音)
(1933年11月13日ロンドン, アビー・ロード第3スタジオ録音)
ブッシュ弦楽四重奏団はリーダーのアドルフ・ブッシュ(1891-1952)によっ
て1919年に組織された。当時ブッシュはベルリン高等音楽院の教授の地位に
あった。ブッシュ四重奏団は何回かのメンバーの交代があったが1930年にこ
の録音のメンバーになった。チェロのヘルマン・ブッシュ(1897-1975)はア
ドルフの実弟。この録音はこの楽団の絶頂期のものの一つ。ベートーヴェン
の最後の作品をあるべき姿で演奏した歴史的録音である。
78CDR-3196
モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番ハ長調 K.465「不協和音」
レナー弦楽四重奏団
イェノ・レナー(第1ヴァイオリン)
ヨーゼフ・スミロヴィッツ(第2ヴァイオリン)
シャーンドル・ロート(ヴィオラ)
イムレ・ハルトマン(チェロ)
英 COLUMBIA L1545/8
(1923年11月7-8日録音)
※機械式録音(お詫び:各所にキズによる雑音あり)
レナー弦楽四重奏団はハンガリーのブダペスト音楽院出身の4人によって
1918年に結成された。4人は1884年生まれと1885年生まれの同年代である。
1920年にウィーンでデビューした。デビュー前の2年間は田舎の村で共同生
活をして1日12時間の練習を重ねたと伝えられる。1922年にロンドン・デビュ
ー、同時にイギリス・コロンビアの専属アーティストになった。この録音は
契約当初断片曲・小品の録音を行なっていたこの四重奏団が取り組んだ初の
全曲物で、しかもこの名曲の世界初録音。このシリーズではモーツァルトの
弦楽四重奏曲 K.387(78CDR-1055),弦楽四重奏曲 K.421(78CDR-1062),弦楽四
重奏曲 K.458「狩り」(78CDR-1097),弦楽五重奏曲 K.516(78CDR-1085),クラ
リネット五重奏曲(クラリネット:ドゥレイパー)(78CDR-1045)が出ている。
78CDR-3197
モーツァルト:弦楽四重奏曲第22番変ロ長調 K.589「プロシャ王第2番」
コーリッシュ弦楽四重奏団
ルドルフ・コーリッシュ(第1ヴァイオリン)
フェリックス・クーナー(第2ヴァイオリン)
オイゲン・レーナー(ヴィオラ)
ベルナール・ハイフェッツ(チェロ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB3432/4(米 VICTOR 14626/8 と同一録音)
(1937年9月22&28日アメリカ録音)
コーリッシュ弦楽四重奏団は新ウィーン楽派の弦楽四重奏曲を演奏する目的
でルドルフ・コーリッシュ(1896-1978)によって1921年に組織された。当初
は作曲家シェーンベルクの指導を受けウィーン弦楽四重奏団という名称だっ
たが、後にコーリッシュ弦楽四重奏団に改称し、現代音楽だけではなく古典
レパートリーの演奏にも取り組んだ。コーリッシュは子供の頃左手に怪我を
したため、右手でヴァイオリンを持ち、左手に弓を持ってひいた。この録音
はアメリカで行われたもので、有名なシェーンベルクの4曲からなる弦楽四
重奏曲の録音(米ARCO)の後のもの。現代音楽のスペシャリストがモーツァル
トやシューベルトの演奏をしたところが聴きどころ。1942年にこの四重奏団
は解散した。
78CDR-3198
ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調
クレトリー弦楽四重奏団
ロベール・クレトリー(第1ヴァイオリン)
ルネ・コスタール(第2ヴァイオリン)
フランソワ・ブロー(ヴィオラ)
アンドレ・ナヴァラ(チェロ)
仏 DISQUE GRAMOPHONE W975/7
(1929年3月22日パリ録音)
クレトリー弦楽四重奏団のリーダー、ロベール・クレトリー(1891-)は、名
チェリスト、ピエール・フルニエ(1906-1986)の師だったオデット・クレト
リーの弟で、その縁で1924年に19歳のフルニエがチェリストの席にあった。
クレトリーは作曲家ガブリエル・フォーレ(1845-1924)のピアノ三重奏曲作
品120の初演(1923)にも参加した。また1925年のフォーレ追悼演奏会でフォ
ーレの弦楽四重奏曲ホ短調作品121 を第1ヴァイオリンがジャック・ティボ
ー(1880-1953)、第2ヴァイオリンがクレトリー、ヴィオラがモーリス・ヴィ
ウー(1884-1951)、チェロがアンドレ・エッキング(1866-1925)で弾いた。
弦楽四重奏団にはフルニエの後任として1928年にアンドレ・ナヴァラ
(1911-1988)が入った。フランス・コロンビアの専属だったクレトリー四重
奏団がこのラヴェルを仏 HMVに録音したのは、フランス・コロンビアにはカ
ペー四重奏団が録音したばかりだったからだ。この香り立つようなラヴェル
はカペーの名演に比肩する。また18歳のナヴァラの雄弁なチェロも聴きもの
である。
2006年秋に発売を開始した当シリーズもおかげさまで約190タイトルを発売
する事ができましたが、3月よりマスター制作にDSD録音を採用する事にいた
しました。これまでより更に生々しい音質をお届けする事が出来るようにな
りましたのでご期待下さい。
DSD録音の商品番号は78CDR-3000番を使用します。また今後、これまで発売し
ました78CDR-1000番台のタイトルを随時DSD録音の新マスターで再発売を行な
う予定です。商品番号は下3桁は共通で使用いたします。従来の78CDR-1000番
台の商品は、当面は販売を継続いたします。
DSD録音のサンプラーも販売を開始いたしましたので、ご利用下さい。
■製作者からのメッセージ
DSD録音になったグッディーズ・ダイレクト・トランスファーCDR!
従来のCDを高音質化するさまざまな試みが盛んな中で、「グッディーズ・オリ
ジナル企画」のダイレクト・トランスファーCDRは、2009年2月発売新譜から
DSD録音を採用することになりました。DSD録音によって、これまでのSP復刻
からさらに飛躍し、SPレコードの直接再生と区別がつかないところに到達し
たと自負しています。DSD録音は従来の方式に較べて中音から低音にかけての
音の形が明瞭になり、高音は一皮剥けた感じです。LPとは比較にならない強
大な音響勢力を持つSPレコードをカスタムメイドの直熱真空管フォノイコラ
イザーを使用し、またノイズ除去と共に失われる音楽情報に最も気を配り一切
のノイズリダクションを使用していないのは従来通りです。(新 忠篤)
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一般店の店頭では入手出来ないのかというお問い合わせを頂いておりましたが、
一部のご協力をいただけるお店での店頭販売を開始いたしましたので、こちら
もご利用下さい。
●2009年3月現在での店頭取り扱い店
富士レコード社 古書センター店
101-0051
東京都千代田区神田神保町2-3 古書センター9階
TEL.03-3264-8546 FAX.03-3264-8256
イディア・クラシック
101-0051
東京都千代田区神田神保町3-11 よりたてビル 1F
TEL.03-5275-7806 FAX.03-5275-7807
コンセール 夕陽ケ丘
557-0012
大阪府大阪市西成区聖天下2-11-18
TEL&FAX. 06-6656-2768
プレミアムジーク
231-0023
神奈川県横浜市中区山下町90-1 ラコスタ横浜山下公園 1F
TEL.045-633-6305 FAX.045-633-6306
ワルティ堂島
530-0001
大阪府大阪市北区梅田1丁目3番1-B100 大阪駅前第1ビルB1F
TEL.06-6344-3940 FAX.06-6344-7967
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★ダイレクト・トランスファー CD-R 2009年5月新譜 5点発売★
発売予定:2009年5月下旬 価格:各1枚 \1500(税込)
※セット販売ではありません。1枚づつお申し込みいただけます。
今月は弦楽四重奏曲の特集です。
78CDR-3194
ハイドン:弦楽四重奏曲第67番ニ長調作品64-5, Hob.III-63「ひばり」
カペー弦楽四重奏団
リュシアン・カペー(第1ヴァイオリン)
モーリス・エウィット(第2ヴァイオリン)
アンリ・ブノワ(ヴィオラ)
カミユ・ドゥロベール(チェロ)
英 COLUMBIA D13070/2
(1928年10月4日パリ録音)
史上最高の弦楽四重奏団だったフランスのカペー四重奏団のリーダー、リュ
シアン・カペー(1873.01.08-1928.12.18)は医師の誤診による腹膜炎で急逝
した。死の年の1928年、6月10日からフランス・コロンビアに録音を開始し
たカペー四重奏団は10月15日までの短期間に10インチ盤7枚、12インチ盤44
枚の録音を残した。カペーはパリ音楽院でジャン=ピエ-ル・モーランに師
事し、1893年一等賞を得た。その年に弦楽四重奏団を組織し、またソリスト
として活動を開始した。1907年パリ音楽院の室内楽科の教授に任命され、
1924年にはヴァイオリン科の教授に就任した。弟子にジュリアードのイヴァ
ン・ガラミアン(1903-1981)がいる。このシリーズではフランク:ピアノ五重
奏曲(78CDR-1034),ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第5番(78CDR-1042),シュー
マン:弦楽四重奏曲第1番(78CDR-1056),ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番
(78CDR-1082)が出ている。
78CDR-3195
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番ヘ長調作品135
ブッシュ弦楽四重奏団
アドルフ・ブッシュ(第1ヴァイオリン)
ゲスタ・アンドレアソン(第2ヴァイオリン)
カール・ドクトル(ヴィオラ)
ヘルマン・ブッシュ(チェロ)
日本 VICTOR JD476/9 (英 HIS MASTER'S VOICE DB2113/6 と同一録音)
(1933年11月13日ロンドン, アビー・ロード第3スタジオ録音)
ブッシュ弦楽四重奏団はリーダーのアドルフ・ブッシュ(1891-1952)によっ
て1919年に組織された。当時ブッシュはベルリン高等音楽院の教授の地位に
あった。ブッシュ四重奏団は何回かのメンバーの交代があったが1930年にこ
の録音のメンバーになった。チェロのヘルマン・ブッシュ(1897-1975)はア
ドルフの実弟。この録音はこの楽団の絶頂期のものの一つ。ベートーヴェン
の最後の作品をあるべき姿で演奏した歴史的録音である。
78CDR-3196
モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番ハ長調 K.465「不協和音」
レナー弦楽四重奏団
イェノ・レナー(第1ヴァイオリン)
ヨーゼフ・スミロヴィッツ(第2ヴァイオリン)
シャーンドル・ロート(ヴィオラ)
イムレ・ハルトマン(チェロ)
英 COLUMBIA L1545/8
(1923年11月7-8日録音)
※機械式録音(お詫び:各所にキズによる雑音あり)
レナー弦楽四重奏団はハンガリーのブダペスト音楽院出身の4人によって
1918年に結成された。4人は1884年生まれと1885年生まれの同年代である。
1920年にウィーンでデビューした。デビュー前の2年間は田舎の村で共同生
活をして1日12時間の練習を重ねたと伝えられる。1922年にロンドン・デビュ
ー、同時にイギリス・コロンビアの専属アーティストになった。この録音は
契約当初断片曲・小品の録音を行なっていたこの四重奏団が取り組んだ初の
全曲物で、しかもこの名曲の世界初録音。このシリーズではモーツァルトの
弦楽四重奏曲 K.387(78CDR-1055),弦楽四重奏曲 K.421(78CDR-1062),弦楽四
重奏曲 K.458「狩り」(78CDR-1097),弦楽五重奏曲 K.516(78CDR-1085),クラ
リネット五重奏曲(クラリネット:ドゥレイパー)(78CDR-1045)が出ている。
78CDR-3197
モーツァルト:弦楽四重奏曲第22番変ロ長調 K.589「プロシャ王第2番」
コーリッシュ弦楽四重奏団
ルドルフ・コーリッシュ(第1ヴァイオリン)
フェリックス・クーナー(第2ヴァイオリン)
オイゲン・レーナー(ヴィオラ)
ベルナール・ハイフェッツ(チェロ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB3432/4(米 VICTOR 14626/8 と同一録音)
(1937年9月22&28日アメリカ録音)
コーリッシュ弦楽四重奏団は新ウィーン楽派の弦楽四重奏曲を演奏する目的
でルドルフ・コーリッシュ(1896-1978)によって1921年に組織された。当初
は作曲家シェーンベルクの指導を受けウィーン弦楽四重奏団という名称だっ
たが、後にコーリッシュ弦楽四重奏団に改称し、現代音楽だけではなく古典
レパートリーの演奏にも取り組んだ。コーリッシュは子供の頃左手に怪我を
したため、右手でヴァイオリンを持ち、左手に弓を持ってひいた。この録音
はアメリカで行われたもので、有名なシェーンベルクの4曲からなる弦楽四
重奏曲の録音(米ARCO)の後のもの。現代音楽のスペシャリストがモーツァル
トやシューベルトの演奏をしたところが聴きどころ。1942年にこの四重奏団
は解散した。
78CDR-3198
ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調
クレトリー弦楽四重奏団
ロベール・クレトリー(第1ヴァイオリン)
ルネ・コスタール(第2ヴァイオリン)
フランソワ・ブロー(ヴィオラ)
アンドレ・ナヴァラ(チェロ)
仏 DISQUE GRAMOPHONE W975/7
(1929年3月22日パリ録音)
クレトリー弦楽四重奏団のリーダー、ロベール・クレトリー(1891-)は、名
チェリスト、ピエール・フルニエ(1906-1986)の師だったオデット・クレト
リーの弟で、その縁で1924年に19歳のフルニエがチェリストの席にあった。
クレトリーは作曲家ガブリエル・フォーレ(1845-1924)のピアノ三重奏曲作
品120の初演(1923)にも参加した。また1925年のフォーレ追悼演奏会でフォ
ーレの弦楽四重奏曲ホ短調作品121 を第1ヴァイオリンがジャック・ティボ
ー(1880-1953)、第2ヴァイオリンがクレトリー、ヴィオラがモーリス・ヴィ
ウー(1884-1951)、チェロがアンドレ・エッキング(1866-1925)で弾いた。
弦楽四重奏団にはフルニエの後任として1928年にアンドレ・ナヴァラ
(1911-1988)が入った。フランス・コロンビアの専属だったクレトリー四重
奏団がこのラヴェルを仏 HMVに録音したのは、フランス・コロンビアにはカ
ペー四重奏団が録音したばかりだったからだ。この香り立つようなラヴェル
はカペーの名演に比肩する。また18歳のナヴァラの雄弁なチェロも聴きもの
である。