<Arcana>
A 326 \2180
R・シューマン:
3つの弦楽四重奏曲Op.41〔弦楽四重奏曲第1番イ短調Op.41-1/
同第2番ヘ長調Op.41-2/同第3番イ長調Op.41-3〕
クイケン・クヮルテット〔シギスヴァルト・クイケン(ヴァイオリン)、
ヴェロニカ・クイケン(ヴァイオリン)、サラ・クイケン(ヴィオラ)、
ヴィーラント・クイケン(チェロ)〕
アルカナ待望の新譜は古楽界の重鎮であり大御所であるヴィーラント&シギ
スヴァルトのクイケン兄弟、クイケン家の次世代を担うクイケン兄弟の2人
の娘、ヴェロニカ&サラの4人で結成した弦楽四重奏によるシューマンとい
う超強力盤!ピアノ作品、歌曲、室内楽作品に多彩で魅力的な楽曲を多数残
したシューマン。弦楽四重奏曲に関してはスケッチとして残されている物を
除くと「Op.41」の3曲のみであり、シューマンが純粋に弦楽器のみのため作
曲を行った室内楽作品は非常に少ない。
モダン楽器を使用するなど旋風を巻き起こしたヴィーラントによるバッハの
無伴奏チェロ組曲(A 421)、クイケン・ファミリーによるドビュッシーの
室内楽作品集(A 303)など、アルカナからリリースされるクイケンのタイ
トルはとにかく強力。クイケン・ファミリーの2世代4人で組んだ弦楽四重
奏は、意思の疎通はもちろんのこと作品の内面に迫った造旨の深いシュー
マンを展開している。大いなる推進力と説得力を持つシギスヴァルトのヴァ
イオリンと包み込むような包容力を感じさせるヴィーラントのチェロは言う
までも無く、内声部を担当するサラ&ヴェロニカの若手女流コンビの貢献
度も非常に高い。
A 341 \2180
セファルディのロマンス-
Nacimiento y vocation de Abraham/A la una yo naci/La rosa
enflorece/Asentada en mi ventana/Eli Eliyahu/El sueno de la hija
del rey/他 全18曲の舞曲と歌曲
トーマス・ウィマー(指揮)、アクセントゥス・オーストリア
「セファルディ」とは中世のスペイン、ポルトガルといったイベリア半島
に移住したユダヤ人のことであり、そこに伝わる音楽を再現した18曲の作
品が収録されている。ヴィエール&リュート奏者でもあるトーマス・ウィ
マー率いるアクセントゥス・オーストリアはその名の通り、オーストリア
を本拠とする声楽と楽器による古楽アンサンブル。
中でも古楽、バッハなどの幅広いレパートリーを持つマドリッド出身のソ
プラノ奏者、マリア・ルス・アルバレスが群を抜いた素晴らしい歌声を披
露。テノールのセザール・カラツォ・ジャロンの歌声も見事な雰囲気を作
り出している。イベリアとユダヤの音楽の融合した姿を知り得ることの出
来る貴重な音源である。
<Halle>
CDHLD 7510 2枚組 \2080
R・ヴォーン・ウィリアムズ:
劇音楽《すずめばち》(英語全曲版世界初録音)
ヘンリー・グッドマン(ナレーター)、
マーク・エルダー(指揮)、ハレ管弦楽団
ロイヤル・フィルハーモニック協会が選定する2004年の年間ベスト・アンサ
ンブル・アウォードを受賞するなど目覚しい活躍を見せるハレ管弦楽団がま
たも注目のタイトルをリリース!
今回収録されている劇音楽「すずめばち」とは、1909年にケンブリッジ大学
でアリストファネスによるギリシャ喜劇「すずめばち」をギリシャ語上演す
るにあたって、ヴォーン・ウィリアムズに劇付随音楽の作曲が依頼されて誕
生した作品である。これまでにも組曲版の録音は存在していたが、テノール、
バリトン独唱と男声合唱を必要とする全曲版の録音は行われてこなかった。
そこでイギリスの演出家でありライターでもあるデヴィッド・パウントニ
ーが新たに英語への翻訳とスコアの校訂を敢行。
完成した新たなスコアを使用してエルダー&ハレ管が劇音楽全曲の収録を
行い、BBCラジオ3の協力のもと世界初となる全曲盤のリリースが実現の運
びとなった!ヴォーン・ウィリアムズの遊び心や仕掛けが随所に散りばめ
られている幻の作品「すずめばち」。イギリス音楽ファン必聴盤!
<Linn>
CKD 273(SACD-Hybrid) \2580
W・A・モーツァルト:
フルート協奏曲ト長調K.313/バスーン協奏曲変ロ長調K.191/
クラリネット協奏曲イ長調K.622
アリソン・ミッチェル(フルート)、ウルスラ・ルヴォー(バスーン)、
マキシミリアーノ・マルティン(クラリネット)、
アレクサンドル・ヤニチェク(ディレクター)、
スコットランド室内管弦楽団
Linnレーベルとスコットランド室内管がモーツァルトの生誕250年を記念し
て贈る初のアニヴァーサリー・アルバム!ソリストをつとめるのはマッケ
ラス、スヴェンセンらとの演奏でハイ・パフォーマンスを披露し続けるス
コットランド室内管の3人の首席奏者たち。フルートのアリソン・ミッチェ
ルは、ハイペリオンからリリースとなっているヒューイット&オーストラ
リア室内管による「バッハの協奏曲集」へもソリストとして加わったオー
ストラリアのトップ・アーティスト。ファゴットのウルスラ・ルヴォーは
EUユース・オーケストラのメンバーとしてアバド、カラヤン、バーンスタ
イン、ショルティの指揮の下で活躍し1987年よりスコットランド室内管の
首席奏者の任にある。
クラリネットのマキシミリアーノ・マルティンはグスタフ・マーラー・ユ
ーゲント管などで活躍し、マッケラスやベルグルンドといった巨匠たちに
将来を期待されるスペインの若き名手。スコットランド室内管の管楽器セ
クションを支える3人のアーティストたちの演奏とLinnの優秀録音によるモ
ーツァルトは、アニヴァーサリーを抜きとしても注目に値する1枚である。
CKD 250(SACD-Hybrid) \2580
F・ショパン:
華麗なる変奏曲変ロ長調Op.12/ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調Op.35《葬送》
/舟歌嬰へ長調Op.60/ピアノ・ソナタ第3番ロ短調Op.58
アルトゥール・ピツァーロ(ピアノ)
リスボン出身のワールド・ヴィルトゥオーソ・ピアニスト、アルトゥール
・ピツァーロのショパン第2弾。前作の小品集から趣を変えた今回は2曲の
ピアノ・ソナタを中心に据えた内容となっている。
ピツァーロはセケイラ・コスタ、マルク・ハンブルク、エドウィン・フィ
ッシャーといった名手たちにピアノを師事。色彩豊かなタッチと緩やかな
旋律で聴かせてくれる表現力の深さの対比は見事というほかない。
ピアノは既発である2枚のベートーヴェン・アルバム、ショパン第1弾と同
じくブリュートナーのピアノを使用しており、ピツァーロとブリュートナ
ーの一体感はこれまでと比べても更に深まったと言える。
AKD 277(SACD-Hybrid) \2580
イン・パーペチュイティ ――
ハフトール・メッドボウ:
Little Auk/Spor/Teetotum/In Perpetuity/Hop Skip/Charivari/
Maikro
ハフトール・メッドボウ・グループ、エジンバラ・クヮルテット
エジンバラ・クヮルテットをフューチャーしたジャズとクラシックのクロ
ス・オーバー的要素を持った興味深いアルバムが登場。収録作品は全曲と
もノルウェーのジャズ・ギタリストであるハフトール・メッドボウによる
もの。1曲目の「Little Auk」はムード音楽としてもピッタリの雰囲気に満
ちた作品。ジャズ、コンテンポラリー、クラシックなど様々なスタイルを
聴くことの出来る1枚である。
<Avie>
AV 2098 \2080
J・ブラームス:
クラリネット・ソナタ第1番へ短調Op.120-1、同第2番変ホ長調Op.120-2
R・シューマン:3つのロマンスOp.94、幻想小曲集Op.73
トッド・レヴィ(クラリネット)、エレーナ・アーベント(ピアノ)
2度のグラミー賞受賞というレコーディングにおいても華々しい実績を持ち、
現在ミルウォーキー交響楽団の主席クラリネット奏者をつとめる実力者トッ
ド・レヴィがクラリネットの超重要レパートリーに挑んだソロ・アルバム。
1998年の11月にはホワイトハウスで当時の大統領であるクリントン夫妻を前
にガーシュウィンのラプソディー・イン・ブルーの演奏を行っている。アメ
リカのトップ7に匹敵する実力を持つと言われるミルウォーキー交響楽団
(トロンボーンには神田めぐみ氏が在籍中)の主席奏者としてだけでなく、
室内楽奏者やソリストとしても目覚しい活躍を見せるレヴィ。
基本に忠実ながら緩やかなテンポで懐の深さ、音楽性の高さを存分に聴か
せてくれるブラームス&シューマンは非常に充実した内容である。クラリ
ネット奏者、関係者は是非一聴を!
AV 2082 2枚組 \2080
パースペクティブ2 ――
L・V・ベートーヴェン:
ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調Op.54、同第27番ホ短調Op.90
B・バルトーク:組曲《戸外にて》Sz.81
J・ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番へ短調Op.5
アンドレアス・ヘフリガー(ピアノ)
世界的なテノール歌手としてその名を知られているエルンスト・ヘフリガー
の息子、アンドレアス・ヘフリガーのパースペクティブI(AV 0041)に続
く最新作。名門ジュリアード音楽院で学んだアンドレアス・ヘフリガーは、
ニューヨーク・フィル、シカゴ響、ロンドン響、バイエルン放送響などの
超一流オーケストラにゲストとして迎えられるなど世界を舞台に活躍中。
AV 2081(SACD-Hybrid) 2枚組 \5160
G・エネスコ:ピアノ作品集Vol.2 ――
前奏曲とフーガ ハ長調/夜想曲変ニ長調/スケルツォ/Piece Sur Le Nom
De Faure/ピアノ・ソナタ第1番嬰へ短調Op.24-1/同第3番ニ長調Op.24-3
ルイザ・ボラック(ピアノ)
エネスコと同郷となるルーマニア出身の女流ピアニストであるルイザ・ボ
ラックによるピアノ・ソナタをメインとしたエネスコ作品集の続編。ボラ
ックは1991年エネスコ・インターナショナル・ピアノ・フェスティヴァル
で優勝を果たすなど、エネスコのスペシャリストである。
<Timpani>
1C 1099 \2180
ジョセフ・ギイ・ロパルツ(1864-1955):弦楽四重奏曲全集Vol.1 ――
弦楽四重奏曲第3番ト長調/弦楽四重奏曲第2番ニ短調
スタニスラス弦楽四重奏団
ティンパニーからの交響曲全集、管弦楽曲集などのリリースによって評価、
人気ともに急上昇中のロパルツ・シリーズに弦楽四重奏曲全集が加わること
に!弦楽四重奏曲全集は今回のリリースを皮切りに、スタニスラス弦楽四
重奏団の演奏で2007年の完結予定として交響曲全集と並行したリリースが
予定されている。
スタニスラス弦楽四重奏団はフランスの室内楽団スタニスラス・アンサン
ブルの弦楽セクションのメンバーによって1984年に結成されたアンサンブ
ル。ロパルツに縁の深いフランスの都市ナンシーを中心に活動の場として
おり、デュティーユやクラムなどの作品やコンテンポラリーなど現代作品
の演奏に定評がある。
<Collegium>
COLCD 130 \2080
ヴォイシズ ――
タリック・オレーガン(1978-):
《聖ウルフスタンのセクエンス》より 3つのモテット/
合唱のための変奏曲《マニフィカトとヌンク・ディミッティス》/
Two Upper-Voice Settings/ドルチェスター・カンティクル/
Four Mixed-Voices Settings/コリマソン(全曲世界初録音)
ジェームズ・マクヴィニー(オルガン)、
ラファル・エジエルスキ(チェロ)、
エイドリアン・スピレット(打楽器)
、ヘレン・タンストール(ハープ)、
ティモシー・ブラウン(指揮)、
ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団
タリック・オレーガンはイギリス合唱界の神様として名高いジョン・ラッ
ターが注目する若干27歳というイギリスの若き作曲家である。
オレーガンはブリティッシュ・コンポーザー・アウォードで優勝を勝ち取
り、その作品はBBC交響楽団、ロンドン・シンフォニエッタやBBCシンガー
ズによって取り上げられている。
タリック・オレーガンは今後コレギウムがジョン・ラッターの後継候補と
して力を入れて育成していくというだけにその作品には注目が必要だろう。
収録作品は全曲世界初録音。イギリスの俊英の作品集に要注目!
<Olive Music>
om 007 \2180
スクアルチャルーピ写本の作品より ――
バルトリーノ・ダ・パドヴァ(14世紀):
Non correr troppo、Ricorditi di me、Inperial sedendo、La doulse cere
アンドレア・ダ・フィレンツェ(14世紀):
Pianto non partira、Sotto Candido vel、Donna bench'i mi parta、
Presunzion da ignoraca、Perche veder non posso、E piu begli occhi、
De che faro signore?、Non piu doglie ebbe Dido/他 全18曲
テトラクティス〔ジル・フェルドマン(ソプラノ)、
ケース・ブッケ(ヴィエル&リコーダー)、
マリア・クリスティーナ・クリアリー(ハープ)、
シルヴィア・テカルディ(ヴィエル)〕
ジル・フェルドマンとケース・ブッケによって創設された「Olive Music」
は、素晴らしい演奏内容と一貫されたデザインによる質の高いディジパッ
ク使用によって古楽ファンを中心に大きな支持を得ている。
「スクアルチャルーピ写本」とは15世紀のフィレンツェで編簿が行われた
中世イタリアを代表する写本であり、14世紀イタリアのトレチェント音楽
を現代に伝える重要な音楽資料であり353もの作品が収められている。ちな
みにフェルドマンとブッケは4月に来日公演を行う。
<ASV Gold>
GLD 4010 \2080
J・ハイドン:
弦楽四重奏曲集Op.77《ロプコヴィツ四重奏曲集》/弦楽四重奏曲第43番
ニ短調Op.42/同第83番ニ短調Op.103
リンゼイズ
ASVレーベルへ25年間に渡ってレコーディングを行い続けてきたリンゼイズ
の録音も、今回の発売が遂に最後のリリースとなる。2005年のグラモフォ
ン・アウォードでは長年の活動の功績が讃えられ「特別功労賞」が贈られ
たリンゼイズ。ハイドンの弦楽四重奏曲Op.54(CDDCA 582)がグラモフォ
ン・アウォードにノミネートされた経験を持つなど、ハイドンの解釈には
大きな定評があるだけに最後の録音として相応しい内容といえる。
GLD 4016 \2080
J・ブラームス:弦楽六重奏曲第1番変ロ長調Op.18/同第2番ト長調Op.36
リンゼイズ、ルイーズ・ウィリアムズ(ヴィオラ)、
ポール・ワトキンス(チェロ)
ASVレーベル、そしてイギリスの弦楽四重奏団の顔として多大な足跡を残し、
惜しまれつつも2005年7月にその活動に終止符を打ったリンゼイズ。この度
リリースとなるブラームスの六重奏曲集は、活動停止の前年である2004年
の10月27日-30日にヨークシャーで収録された録音。長い経験に裏打ちされ
た円熟味に満ちた演奏を聴かせてくれる。
GLD 4017 \2080
L・V・ベートーヴェン:
ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調Op.78《テレーゼ》/ディアベッリの主題に
よる33の変奏曲ハ長調Op.120
ニコライ・デミジェンコ(ピアノ)
ドイツの「AGPL」レーベルからもベートーヴェンやスカルラッティなどの
録音をリリースするなど、更に精力的な活躍を見せるロシアのヴィルトゥ
オーソ・ピアニストであるデミジェンコ。最近は特にベートーヴェンに力
を入れているのか今回のリリースは「ピアノ・ソナタ第24番」と「ディア
ベリ変奏曲」というカップリング。2005年2月に行われたレコーディング
でデミジェンコは、ヒューイットやチッコリーニも愛用するイタリアの名
器ファツィオーリを使用。「ディアベリ変奏曲」はガーディアン誌からも
絶賛を受けており、デミジェンコの新たなる境地を満喫できる名演である!
GLD 4019 \2080
C・フランク:ピアノ五重奏曲ヘ短調/ヴァイオリン・ソナタ イ長調
シューベルト・アンサンブル
結成から20年を越える歴史を持ち1998年にはロイヤル・フィルハーモニッ
ク協会から最優秀室内楽団賞を授与されるなど、第1線で活躍を続けるシュ
ーベルト・アンサンブル。ヴァイオリン・ソナタではオーケストラアンサ
ンブル金沢で第1コンサートマスターをつとめるサイモン・ブレンディス
がその妙技を披露する。
<ASV>
CDDCA 1169 2枚組 \4160
レオナルド・レオ(1964-1744):チェロ協奏曲集 ――
チェロ協奏曲第1番イ長調/同第2番ニ長調/同第3番ニ短調/同第4番イ長調
/同第5番へ短調/協奏交響曲(チェロ第6番ハ短調)
ジョセフィーヌ・ナイト(チェロ)、イギリス室内管弦楽団
特に声楽作品に優れた作品を残すなどナポリ楽派の作曲家として18世紀に
活躍し、スカルラッティの後継者とまで謳われたレオナルド・レオのチェ
ロ協奏曲集。レオのチェロ協奏曲は現在でも取り上げられるなど親しまれ
ており、ナイト&イギリス室内管の好演が楽しみ。
CDDCM 4501 \1680
R・シューマン:
ピアノ・ソナタ第2番ト短調Op.22/クライスレリアーナOp.16/蝶々Op.2
ルーシー・パーハム(ピアノ)
ルーシー・パーハムはロシア国立響、ベルゲン・フィル、ポーランド国立
放送響、ソフィア・フィルなど個性的なオーケストラとソリストとして共
演経験を持つイギリスの女流ピアニスト。
A 326 \2180
R・シューマン:
3つの弦楽四重奏曲Op.41〔弦楽四重奏曲第1番イ短調Op.41-1/
同第2番ヘ長調Op.41-2/同第3番イ長調Op.41-3〕
クイケン・クヮルテット〔シギスヴァルト・クイケン(ヴァイオリン)、
ヴェロニカ・クイケン(ヴァイオリン)、サラ・クイケン(ヴィオラ)、
ヴィーラント・クイケン(チェロ)〕
アルカナ待望の新譜は古楽界の重鎮であり大御所であるヴィーラント&シギ
スヴァルトのクイケン兄弟、クイケン家の次世代を担うクイケン兄弟の2人
の娘、ヴェロニカ&サラの4人で結成した弦楽四重奏によるシューマンとい
う超強力盤!ピアノ作品、歌曲、室内楽作品に多彩で魅力的な楽曲を多数残
したシューマン。弦楽四重奏曲に関してはスケッチとして残されている物を
除くと「Op.41」の3曲のみであり、シューマンが純粋に弦楽器のみのため作
曲を行った室内楽作品は非常に少ない。
モダン楽器を使用するなど旋風を巻き起こしたヴィーラントによるバッハの
無伴奏チェロ組曲(A 421)、クイケン・ファミリーによるドビュッシーの
室内楽作品集(A 303)など、アルカナからリリースされるクイケンのタイ
トルはとにかく強力。クイケン・ファミリーの2世代4人で組んだ弦楽四重
奏は、意思の疎通はもちろんのこと作品の内面に迫った造旨の深いシュー
マンを展開している。大いなる推進力と説得力を持つシギスヴァルトのヴァ
イオリンと包み込むような包容力を感じさせるヴィーラントのチェロは言う
までも無く、内声部を担当するサラ&ヴェロニカの若手女流コンビの貢献
度も非常に高い。
A 341 \2180
セファルディのロマンス-
Nacimiento y vocation de Abraham/A la una yo naci/La rosa
enflorece/Asentada en mi ventana/Eli Eliyahu/El sueno de la hija
del rey/他 全18曲の舞曲と歌曲
トーマス・ウィマー(指揮)、アクセントゥス・オーストリア
「セファルディ」とは中世のスペイン、ポルトガルといったイベリア半島
に移住したユダヤ人のことであり、そこに伝わる音楽を再現した18曲の作
品が収録されている。ヴィエール&リュート奏者でもあるトーマス・ウィ
マー率いるアクセントゥス・オーストリアはその名の通り、オーストリア
を本拠とする声楽と楽器による古楽アンサンブル。
中でも古楽、バッハなどの幅広いレパートリーを持つマドリッド出身のソ
プラノ奏者、マリア・ルス・アルバレスが群を抜いた素晴らしい歌声を披
露。テノールのセザール・カラツォ・ジャロンの歌声も見事な雰囲気を作
り出している。イベリアとユダヤの音楽の融合した姿を知り得ることの出
来る貴重な音源である。
<Halle>
CDHLD 7510 2枚組 \2080
R・ヴォーン・ウィリアムズ:
劇音楽《すずめばち》(英語全曲版世界初録音)
ヘンリー・グッドマン(ナレーター)、
マーク・エルダー(指揮)、ハレ管弦楽団
ロイヤル・フィルハーモニック協会が選定する2004年の年間ベスト・アンサ
ンブル・アウォードを受賞するなど目覚しい活躍を見せるハレ管弦楽団がま
たも注目のタイトルをリリース!
今回収録されている劇音楽「すずめばち」とは、1909年にケンブリッジ大学
でアリストファネスによるギリシャ喜劇「すずめばち」をギリシャ語上演す
るにあたって、ヴォーン・ウィリアムズに劇付随音楽の作曲が依頼されて誕
生した作品である。これまでにも組曲版の録音は存在していたが、テノール、
バリトン独唱と男声合唱を必要とする全曲版の録音は行われてこなかった。
そこでイギリスの演出家でありライターでもあるデヴィッド・パウントニ
ーが新たに英語への翻訳とスコアの校訂を敢行。
完成した新たなスコアを使用してエルダー&ハレ管が劇音楽全曲の収録を
行い、BBCラジオ3の協力のもと世界初となる全曲盤のリリースが実現の運
びとなった!ヴォーン・ウィリアムズの遊び心や仕掛けが随所に散りばめ
られている幻の作品「すずめばち」。イギリス音楽ファン必聴盤!
<Linn>
CKD 273(SACD-Hybrid) \2580
W・A・モーツァルト:
フルート協奏曲ト長調K.313/バスーン協奏曲変ロ長調K.191/
クラリネット協奏曲イ長調K.622
アリソン・ミッチェル(フルート)、ウルスラ・ルヴォー(バスーン)、
マキシミリアーノ・マルティン(クラリネット)、
アレクサンドル・ヤニチェク(ディレクター)、
スコットランド室内管弦楽団
Linnレーベルとスコットランド室内管がモーツァルトの生誕250年を記念し
て贈る初のアニヴァーサリー・アルバム!ソリストをつとめるのはマッケ
ラス、スヴェンセンらとの演奏でハイ・パフォーマンスを披露し続けるス
コットランド室内管の3人の首席奏者たち。フルートのアリソン・ミッチェ
ルは、ハイペリオンからリリースとなっているヒューイット&オーストラ
リア室内管による「バッハの協奏曲集」へもソリストとして加わったオー
ストラリアのトップ・アーティスト。ファゴットのウルスラ・ルヴォーは
EUユース・オーケストラのメンバーとしてアバド、カラヤン、バーンスタ
イン、ショルティの指揮の下で活躍し1987年よりスコットランド室内管の
首席奏者の任にある。
クラリネットのマキシミリアーノ・マルティンはグスタフ・マーラー・ユ
ーゲント管などで活躍し、マッケラスやベルグルンドといった巨匠たちに
将来を期待されるスペインの若き名手。スコットランド室内管の管楽器セ
クションを支える3人のアーティストたちの演奏とLinnの優秀録音によるモ
ーツァルトは、アニヴァーサリーを抜きとしても注目に値する1枚である。
CKD 250(SACD-Hybrid) \2580
F・ショパン:
華麗なる変奏曲変ロ長調Op.12/ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調Op.35《葬送》
/舟歌嬰へ長調Op.60/ピアノ・ソナタ第3番ロ短調Op.58
アルトゥール・ピツァーロ(ピアノ)
リスボン出身のワールド・ヴィルトゥオーソ・ピアニスト、アルトゥール
・ピツァーロのショパン第2弾。前作の小品集から趣を変えた今回は2曲の
ピアノ・ソナタを中心に据えた内容となっている。
ピツァーロはセケイラ・コスタ、マルク・ハンブルク、エドウィン・フィ
ッシャーといった名手たちにピアノを師事。色彩豊かなタッチと緩やかな
旋律で聴かせてくれる表現力の深さの対比は見事というほかない。
ピアノは既発である2枚のベートーヴェン・アルバム、ショパン第1弾と同
じくブリュートナーのピアノを使用しており、ピツァーロとブリュートナ
ーの一体感はこれまでと比べても更に深まったと言える。
AKD 277(SACD-Hybrid) \2580
イン・パーペチュイティ ――
ハフトール・メッドボウ:
Little Auk/Spor/Teetotum/In Perpetuity/Hop Skip/Charivari/
Maikro
ハフトール・メッドボウ・グループ、エジンバラ・クヮルテット
エジンバラ・クヮルテットをフューチャーしたジャズとクラシックのクロ
ス・オーバー的要素を持った興味深いアルバムが登場。収録作品は全曲と
もノルウェーのジャズ・ギタリストであるハフトール・メッドボウによる
もの。1曲目の「Little Auk」はムード音楽としてもピッタリの雰囲気に満
ちた作品。ジャズ、コンテンポラリー、クラシックなど様々なスタイルを
聴くことの出来る1枚である。
<Avie>
AV 2098 \2080
J・ブラームス:
クラリネット・ソナタ第1番へ短調Op.120-1、同第2番変ホ長調Op.120-2
R・シューマン:3つのロマンスOp.94、幻想小曲集Op.73
トッド・レヴィ(クラリネット)、エレーナ・アーベント(ピアノ)
2度のグラミー賞受賞というレコーディングにおいても華々しい実績を持ち、
現在ミルウォーキー交響楽団の主席クラリネット奏者をつとめる実力者トッ
ド・レヴィがクラリネットの超重要レパートリーに挑んだソロ・アルバム。
1998年の11月にはホワイトハウスで当時の大統領であるクリントン夫妻を前
にガーシュウィンのラプソディー・イン・ブルーの演奏を行っている。アメ
リカのトップ7に匹敵する実力を持つと言われるミルウォーキー交響楽団
(トロンボーンには神田めぐみ氏が在籍中)の主席奏者としてだけでなく、
室内楽奏者やソリストとしても目覚しい活躍を見せるレヴィ。
基本に忠実ながら緩やかなテンポで懐の深さ、音楽性の高さを存分に聴か
せてくれるブラームス&シューマンは非常に充実した内容である。クラリ
ネット奏者、関係者は是非一聴を!
AV 2082 2枚組 \2080
パースペクティブ2 ――
L・V・ベートーヴェン:
ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調Op.54、同第27番ホ短調Op.90
B・バルトーク:組曲《戸外にて》Sz.81
J・ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番へ短調Op.5
アンドレアス・ヘフリガー(ピアノ)
世界的なテノール歌手としてその名を知られているエルンスト・ヘフリガー
の息子、アンドレアス・ヘフリガーのパースペクティブI(AV 0041)に続
く最新作。名門ジュリアード音楽院で学んだアンドレアス・ヘフリガーは、
ニューヨーク・フィル、シカゴ響、ロンドン響、バイエルン放送響などの
超一流オーケストラにゲストとして迎えられるなど世界を舞台に活躍中。
AV 2081(SACD-Hybrid) 2枚組 \5160
G・エネスコ:ピアノ作品集Vol.2 ――
前奏曲とフーガ ハ長調/夜想曲変ニ長調/スケルツォ/Piece Sur Le Nom
De Faure/ピアノ・ソナタ第1番嬰へ短調Op.24-1/同第3番ニ長調Op.24-3
ルイザ・ボラック(ピアノ)
エネスコと同郷となるルーマニア出身の女流ピアニストであるルイザ・ボ
ラックによるピアノ・ソナタをメインとしたエネスコ作品集の続編。ボラ
ックは1991年エネスコ・インターナショナル・ピアノ・フェスティヴァル
で優勝を果たすなど、エネスコのスペシャリストである。
<Timpani>
1C 1099 \2180
ジョセフ・ギイ・ロパルツ(1864-1955):弦楽四重奏曲全集Vol.1 ――
弦楽四重奏曲第3番ト長調/弦楽四重奏曲第2番ニ短調
スタニスラス弦楽四重奏団
ティンパニーからの交響曲全集、管弦楽曲集などのリリースによって評価、
人気ともに急上昇中のロパルツ・シリーズに弦楽四重奏曲全集が加わること
に!弦楽四重奏曲全集は今回のリリースを皮切りに、スタニスラス弦楽四
重奏団の演奏で2007年の完結予定として交響曲全集と並行したリリースが
予定されている。
スタニスラス弦楽四重奏団はフランスの室内楽団スタニスラス・アンサン
ブルの弦楽セクションのメンバーによって1984年に結成されたアンサンブ
ル。ロパルツに縁の深いフランスの都市ナンシーを中心に活動の場として
おり、デュティーユやクラムなどの作品やコンテンポラリーなど現代作品
の演奏に定評がある。
<Collegium>
COLCD 130 \2080
ヴォイシズ ――
タリック・オレーガン(1978-):
《聖ウルフスタンのセクエンス》より 3つのモテット/
合唱のための変奏曲《マニフィカトとヌンク・ディミッティス》/
Two Upper-Voice Settings/ドルチェスター・カンティクル/
Four Mixed-Voices Settings/コリマソン(全曲世界初録音)
ジェームズ・マクヴィニー(オルガン)、
ラファル・エジエルスキ(チェロ)、
エイドリアン・スピレット(打楽器)
、ヘレン・タンストール(ハープ)、
ティモシー・ブラウン(指揮)、
ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団
タリック・オレーガンはイギリス合唱界の神様として名高いジョン・ラッ
ターが注目する若干27歳というイギリスの若き作曲家である。
オレーガンはブリティッシュ・コンポーザー・アウォードで優勝を勝ち取
り、その作品はBBC交響楽団、ロンドン・シンフォニエッタやBBCシンガー
ズによって取り上げられている。
タリック・オレーガンは今後コレギウムがジョン・ラッターの後継候補と
して力を入れて育成していくというだけにその作品には注目が必要だろう。
収録作品は全曲世界初録音。イギリスの俊英の作品集に要注目!
<Olive Music>
om 007 \2180
スクアルチャルーピ写本の作品より ――
バルトリーノ・ダ・パドヴァ(14世紀):
Non correr troppo、Ricorditi di me、Inperial sedendo、La doulse cere
アンドレア・ダ・フィレンツェ(14世紀):
Pianto non partira、Sotto Candido vel、Donna bench'i mi parta、
Presunzion da ignoraca、Perche veder non posso、E piu begli occhi、
De che faro signore?、Non piu doglie ebbe Dido/他 全18曲
テトラクティス〔ジル・フェルドマン(ソプラノ)、
ケース・ブッケ(ヴィエル&リコーダー)、
マリア・クリスティーナ・クリアリー(ハープ)、
シルヴィア・テカルディ(ヴィエル)〕
ジル・フェルドマンとケース・ブッケによって創設された「Olive Music」
は、素晴らしい演奏内容と一貫されたデザインによる質の高いディジパッ
ク使用によって古楽ファンを中心に大きな支持を得ている。
「スクアルチャルーピ写本」とは15世紀のフィレンツェで編簿が行われた
中世イタリアを代表する写本であり、14世紀イタリアのトレチェント音楽
を現代に伝える重要な音楽資料であり353もの作品が収められている。ちな
みにフェルドマンとブッケは4月に来日公演を行う。
<ASV Gold>
GLD 4010 \2080
J・ハイドン:
弦楽四重奏曲集Op.77《ロプコヴィツ四重奏曲集》/弦楽四重奏曲第43番
ニ短調Op.42/同第83番ニ短調Op.103
リンゼイズ
ASVレーベルへ25年間に渡ってレコーディングを行い続けてきたリンゼイズ
の録音も、今回の発売が遂に最後のリリースとなる。2005年のグラモフォ
ン・アウォードでは長年の活動の功績が讃えられ「特別功労賞」が贈られ
たリンゼイズ。ハイドンの弦楽四重奏曲Op.54(CDDCA 582)がグラモフォ
ン・アウォードにノミネートされた経験を持つなど、ハイドンの解釈には
大きな定評があるだけに最後の録音として相応しい内容といえる。
GLD 4016 \2080
J・ブラームス:弦楽六重奏曲第1番変ロ長調Op.18/同第2番ト長調Op.36
リンゼイズ、ルイーズ・ウィリアムズ(ヴィオラ)、
ポール・ワトキンス(チェロ)
ASVレーベル、そしてイギリスの弦楽四重奏団の顔として多大な足跡を残し、
惜しまれつつも2005年7月にその活動に終止符を打ったリンゼイズ。この度
リリースとなるブラームスの六重奏曲集は、活動停止の前年である2004年
の10月27日-30日にヨークシャーで収録された録音。長い経験に裏打ちされ
た円熟味に満ちた演奏を聴かせてくれる。
GLD 4017 \2080
L・V・ベートーヴェン:
ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調Op.78《テレーゼ》/ディアベッリの主題に
よる33の変奏曲ハ長調Op.120
ニコライ・デミジェンコ(ピアノ)
ドイツの「AGPL」レーベルからもベートーヴェンやスカルラッティなどの
録音をリリースするなど、更に精力的な活躍を見せるロシアのヴィルトゥ
オーソ・ピアニストであるデミジェンコ。最近は特にベートーヴェンに力
を入れているのか今回のリリースは「ピアノ・ソナタ第24番」と「ディア
ベリ変奏曲」というカップリング。2005年2月に行われたレコーディング
でデミジェンコは、ヒューイットやチッコリーニも愛用するイタリアの名
器ファツィオーリを使用。「ディアベリ変奏曲」はガーディアン誌からも
絶賛を受けており、デミジェンコの新たなる境地を満喫できる名演である!
GLD 4019 \2080
C・フランク:ピアノ五重奏曲ヘ短調/ヴァイオリン・ソナタ イ長調
シューベルト・アンサンブル
結成から20年を越える歴史を持ち1998年にはロイヤル・フィルハーモニッ
ク協会から最優秀室内楽団賞を授与されるなど、第1線で活躍を続けるシュ
ーベルト・アンサンブル。ヴァイオリン・ソナタではオーケストラアンサ
ンブル金沢で第1コンサートマスターをつとめるサイモン・ブレンディス
がその妙技を披露する。
<ASV>
CDDCA 1169 2枚組 \4160
レオナルド・レオ(1964-1744):チェロ協奏曲集 ――
チェロ協奏曲第1番イ長調/同第2番ニ長調/同第3番ニ短調/同第4番イ長調
/同第5番へ短調/協奏交響曲(チェロ第6番ハ短調)
ジョセフィーヌ・ナイト(チェロ)、イギリス室内管弦楽団
特に声楽作品に優れた作品を残すなどナポリ楽派の作曲家として18世紀に
活躍し、スカルラッティの後継者とまで謳われたレオナルド・レオのチェ
ロ協奏曲集。レオのチェロ協奏曲は現在でも取り上げられるなど親しまれ
ており、ナイト&イギリス室内管の好演が楽しみ。
CDDCM 4501 \1680
R・シューマン:
ピアノ・ソナタ第2番ト短調Op.22/クライスレリアーナOp.16/蝶々Op.2
ルーシー・パーハム(ピアノ)
ルーシー・パーハムはロシア国立響、ベルゲン・フィル、ポーランド国立
放送響、ソフィア・フィルなど個性的なオーケストラとソリストとして共
演経験を持つイギリスの女流ピアニスト。