ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

有ると便利、無いと自由

2010年08月13日 | 通信-社会・生活

 6月、白蟻の入った部屋から一時避難のための引っ越しを行う。引っ越し作業をしながら持ち物の整理処分、部屋の掃除も行い、それらに約一ヶ月も費やした。
 私に持ち物が多いのは多趣味だからと、前に(引っ越し作業の途中)ガジ丸通信に書いたが、その持ち物を収納する棚やら箱やらも当然ながら多くあった。白アリに食われた本棚を2つ、ベッドの下の本箱2つを既に処分したが、棚は他に大小7つあり、箱(主に衣装ケース)に至っては押し入れの中に12個、机の下に1個、ベッドの下に4個、外に塗装道具などの入った小さな物置きが1つと、木炭入れの箱が1つあった。
 私は面倒臭がり屋なので、部屋は概ねいつも整頓されている。「面倒臭がり屋なので整頓されている」は矛盾した言い方では無い。散らかっているとどこに何があるか探すのが面倒である。よって、私の部屋は概ねいつも整頓されているのだ。
 物を整頓するためには棚やら箱やらが必要である。この棚には何が置いてある、この箱には何が収まっているなどと分かれば、生活が便利なのである。というわけで、趣味が増える毎に入れ物も増える。生活を便利にするために物が増え、入れ物も増えて行く。

 アパートのリフォームが終わった7月末から、今度は実家からアパートへの引っ越し作業となる。アパートのリフォームをした大工が掃除をしていなかったので、掃除に丸2日かかり、雨天が多かったせいで荷物運びにも時間がかかったが、それでも昨日までに引っ越し作業は8割方終了した。「アパートから実家へ」の半分以下の日数で済んだ。
 「実家からアパートへ」が早く済んだのは、「アパートから実家へ」の時点で持ち物の整理処分がほとんど終わっていたからだ。つまり、運ぶ荷物の量が少なくて済んだのだ。棚を5つと、箱を4つ処分し、その中身の多くも処分している。
  引っ越し後、私の部屋はずいぶんとあっさりしている。四畳半の居間には、小さな飾棚が壁に取り付けられている他、畳の上には三線とギターと長火鉢しか無い。畳間に隣接した一畳ほどの板間にデスク兼食卓、パソコン関連、本棚が置かれ、居間と寝室との間に書類ケースが置かれている。書類ケースも板間に置けないことはないので、パソコン作業、お絵かき作業、調べ物、食事等は、一畳の広さで足りていることになる。
 寝室にはベッドと小さなサイドテーブルと、テレビ及びテレビ台があるだけ。寝室からトイレへ抜ける半畳ほどの板間に、すのこで組み立てた棚があり、そこに大工道具、オーディオ、CD、MD、衣類の一部を収納している。サイドテーブルにもテレビ台にも、すのこで組み立てた棚にも、まだ何かを置くスペースがたくさんある。

 「まだ何かを置くスペース」は押し入れにもある。その空間のほぼ半分は空いている。押し入れに突っ込んだ12個の衣装ケースも、その内4個は空っぽである。
 まだまだ物を置いたり、仕舞ったりするスペースがあるからといって、もうこれ以上物を増やそうとは思っていない。むしろ、まだまだ削ろうと思っている。
 私に必要なのは筆記用具、お絵かき道具、パソコン関連の機械やソフト、音楽を聴く機械(オーディオ)と材料(CD等)、音楽を演奏したり作ったりする三線とギター、そして、日用品、衣類など生きるに関わるものだけだ。物が無ければその分、心の中に自由というスペースが広がるような気がする。それがいいのかどうか、は不明だが。
          

 記:2010.8.13 島乃ガジ丸