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ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

オキナワフトカミキリ

2017年09月01日 | 動物:昆虫-甲虫目

 目を閉じても思い出せない

 私の畑ナッピバルではカミキリムシの類もよく見る。ナッピバルで見るカミキリムシの多く、回数にしたらその約9割はただ1種のカミキリムシ、シークヮサーの大敵であるゴマダラカミキリだ。その他のカミキリムシにはなかなか出会わない。
 先々週紹介したスジシロカミキリ、先週紹介したムネモンアカネトラカミキリは同じ日のほぼ同じ時間に石垣島のバンナ公園で出合ったもの。今回紹介するオキナワフトカミキリ、どこで会ったかと日記を調べたら、前住んでいたアパートの駐車場であった。

 文献を調べると、オキナワフトカミキリの寄主はアカメガシワとある。引っ越してしまった今となっては確認、しようと思えば前住んでいたアパートへ行ってできないこともないが、それは面倒なので目を閉じて思い出して見る。アパートの裏手は300坪ほどの畑と、元畑だった藪が広がっていた。そこにアカメガシワがあったかどうか。
 目を閉じると、元私の部屋のベランダからの景色(畑と、元畑だった藪)が見える。目の前は畑、正面にユウガオの棚があり、その左手にはヘチマの棚がある。ユウガオの右手にはマンゴーの木があり、さらにその右手は元畑で、ススキや雑木が生えている。
 正面ユウガオの向こうに大きな木が2本並んでいたのが見える。見えるが、何の木だったかは思い出せない。昨日の昼飯に何を食ったかも思い出せない私の軟化脳、9ヶ月も前のことを仔細まで思い出せるはずが無い。木が2本あったことを思い出せただけで上出来ということにしよう。まあ、オキナワフトカミキリが駐車場にいたのだ、裏の畑に無くとも、近所の民家の庭にでもアカメガシワがあったのだろう。
 
 オキナワフトカミキリ(沖縄太天牛):甲虫目の昆虫
 カミキリムシ科 沖縄島、沖永良部島に分布 方言名:カラジクェー
 名前の由来は資料が無く正確には不明。漢字表記の沖縄太天牛は私の想像。カミキリムシについては、その漢字表記が天牛、または髪切虫と広辞苑にあり、「口の左右に鋭い大顎があって、竹木類を咬むことがある」ということから髪切だと思われる。オキナワは沖縄に生息しているから、フト(太)は『沖縄昆虫野外観察図鑑』に本種の見た目の特徴として「触角が太い」とあって、そこから来ているものと思われる。
 フトカミキリ属というのがあり、沖縄には5種がいて、本種以外の4種は石垣島と西表島に2種、与那国島に2種が生息しているとのこと。これら5種は互いによく似ていて、見た目に多少の違いがあるのみで、触角が太く長いのは同じとのこと。
 体長は18~19ミリ内外。成虫の出現は6月から8月。寄主はアカメガシワ。
 
 横から

 記:2017.8.11 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行
 『昆虫の図鑑 採集と標本の作り方』福田春夫、他著、株式会社南方新社社発行
 『琉球列島の鳴く虫たち』大城安弘著、鳴く虫会発行