ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

コガタコガネグモ

2018年08月09日 | 動物:クモ・その他

 思い出すこと

 昨夜、沖縄県知事が亡くなったというニュースを聞いた。パソコン開いてネットのニュースを見る。知事は痩せていた。「まだ67歳だったんだ、これからもっと活躍できただろうに」と残念に思う。県民のために命を捧げた人と思う。ご冥福を祈ります。

 さて、呑気者の私は今後の沖縄の政治がどうなるかではなく、今日もイチムシの話。
 『ネイチャーガイド 日本のクモ』にある写真と、私のパソコンの不明クモの写真と照らし合わせ、いくつか判明したクモの中に本種コガタコガネグモもある。であるが、コガタコガネグモについての想い出が私の脳の中に少しも無い。画像のプロパティーを開いて日付を確認すると、2007年8月20日午後1時ちょい過ぎとなっている。
 その頃、私はまだ現役バリバリで現場にも時々出て肉体労働に汗をかいている頃、日記でその日を調べる。朝、出勤前に同僚のTから「現場に出てくれ」と電話があって、彼と一緒に現場、現場の地名は日記に書かれていないが、前日翌日の状況も加えて推理すると南城市玉城近辺のようである。その辺りの景色が頭に浮かぶ。職場のヤード、友人Mの住居予定地、誰かとデートした丘の上のレストランなど思い出した。

 本種コガタコガネグモはなかなか見られないクモで、私が出会ったのもその時の1度きり。小さい(体長9ミリ内外)ので気付きにくいというせいもあるかもしれない。玉城近辺のどの辺りでコガタコガネグモに遭遇したのか全く思い出せない。が、
 その頃、母は入院中、その年4月に母が永くないと担当医から聞いていて、休みの日は母を見舞いに行っていた頃、などということばかり思い出してしまった。
 
 コガタコガネグモ(小型黄金蜘蛛):クモ目の節足動物
 コガネグモ科 本州、四国、九州、南西諸島に分布 方言名:クブ
 名前の由来は資料が無く正確には不明。コガネグモは広辞苑にあり、黄金蜘蛛と漢字が充てられ「雌の腹部の背面は黒褐色の地に3条の黄帯を走らす」の「黄帯」から黄金とついたと思われる。本種はコガネグモに比べ小さいのでコガタ(小型)とつく。
 ナガマルコガネグモは畑(西原町)でもよく見かけたが、本種はなかなか遭遇しない。写真は2007年8月のもの、この日私は現場仕事で沖縄島南部の、周りに畑の多い田舎にいて、そのお昼休みに辺りを歩いていて見つけた。「日当たりの悪い樹木の枝葉間、草間に垂直の正常円網を張る」と文献にある通りの環境で、その状態でいた。
 「網の中央部にはX字形あるいはその一部を省略したかくれ帯を付け、その中心に脚を2本ずつそろえて止まる」と文献にあるが、写真の個体の網に帯は見えず、何か事故に巻き込まれたのか左脚の2本が無くて、「脚を2本ずつ揃えて」ができていない。
 体長は雌9ミリ内外 雄5ミリ内外。出現時期は7月から10月とのことだが、これは倭国においてであり、沖縄での出現時期は資料が無く不詳。

 記:2018.8.9 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『沖縄やんばるフィールド図鑑』湊和雄著、実業之日本社発行
 『西表島フィールド図鑑』横塚真己人著、実業之日本社発行
 『沖縄クモ図鑑』谷川明男著、有限会社文葉社発行
 『ネイチャーガイド 日本のクモ』新海栄一著、株式会社文一総合出版発行