ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

クワノハエノキ

2018年04月18日 | 草木:高木

 若い頃、合コンで出会った女性たち、同じく若い頃、寄り添ってお話ししてくれる飲み屋の女性たちの中には好き(惚れるまでは行かない、できればお付き合いしたいという程度)になった女性が少なからずいる。と書きながら遠い昔に想いを巡らす。
 「少なからず」はいる。少なくとも3人はいる。その3人の顔が夜目、遠目、傘の下みたいにおぼろげに思い浮かぶ。名前はまったく思い出せない。二人は小柄で美人だった。残る一人は顔は普通だが大柄でスタイルが良かった。などという見た目の特徴は思い出せるが、どんな人柄だったかはほとんど思い出せない。
 高校大学の頃、仲良しだった女子たちは、その概ねの顔を覚えていて名前も出てきて、どんな人柄だったかもだいたいは思い出せる。合コンや飲み屋で出会う女性たちはせいぜい3、4回会うだけだが、高校大学の頃の仲良したちは何度も会って、いろんな話をしているから強く記憶に残っているのだろうと思われる。

 クワノハエノキは3、4年前から今年までにA公園、B公園、C公園などで数回会っている。だけど今、クワノハエノキを前にして「この木何の木?」と問われても答えることができないに違いない。これといって特徴の無い木としか私には見えないからだ。この先何度会っても覚えられないかもしれない。おしゃべりでもしてくれたら「面白い考えを持った木」などと特徴づけられて、覚えることができるかもしれないのに、残念。
 
 クワノハエノキ(桑の葉榎):公園・庭園
 ニレ科の半落葉高木 分布は山口以南、南西諸島など 方言名:ビンギ、カビンギー
 エノキ(榎)と同属で、葉がクワの葉に似ていることからクワノハエノキ(桑の葉榎)という名。別名をリュウキュウエノキという。これはおそらく、分布が山口以南の暖かい地方で、南西諸島に多いことからだと思われる。
 葉は、基部が左右非対称になっていて、クワの葉より一回り大きめ。花は3月に咲くが特に目立たない。実は8月頃赤褐色に熟し、食用となる。
 高さは10mほどになる。萌芽力が強く、剪定に耐えるので、成形しておけば民家の小さな庭にも景観樹として使える。
 学名はCeltis boninensis Koidz.
 エノキはCeltis sinensis var. japonica
 
 葉
 
 実

 記:島乃ガジ丸 2011.10.18 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行