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ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

コウトウシラン

2017年08月01日 | 草木:草本

 沖縄の冬は概ね天気は悪いのだが、今年は特に雨の日が多いように思う。「こんな雨ばっかりだったら練習が思うように行かない、沖縄でキャンプするのは止めよう」と、プロ野球関係者の皆さんが思うことがないよう祈る。私はプロ野球にちっとも興味は無いのだが、キャンプを見に行こうなどとはちっとも思わないのだが、ワシタ(我々の)島ウチナーが賑やかであることは嬉しい。なので、そのように祈る。
 雨のせいで畑仕事も思うように進まない。じつは、プロ野球のキャンプよりも、ウチナーが賑やかであることよりもこっちの方が私にとっては重大事。果樹の植付、芋掘りなどが遅れている。ではあるが、天気はしょうが無い。晴耕雨読の道を歩むしか無い。

 雨読では無いが、先日雨の日、パソコンに収めてある何者か不明の膨大な写真のうち、草本類のフォルダを開き、何者か判明させる作業をした。図鑑の写真と見比べながらの作業、半日掛けてやっと数種類の不明者が判明者となった。
 その数種類のうちの1種は先週紹介したボウラン、去年(2011年)の7月に民家の庭にあるのを写真に撮って、その家の主にボウランであると教えられたが、2005年6月にも当時住んでいたアパートの近くにある小学校の庭で写真を撮っている。
 もう一種、今回紹介するコウトウシランも過去に撮った写真があった。2007年6月のもの。デジタル写真は日付が判る。その日付の日記を見れば撮った場所も概ね判る。コウトウシランは首里桃原の民家の庭、その日私は現場仕事であった。
 
 コウトウシラン(紅頭紫蘭):花壇・鉢物
 ラン科の多年草 熱帯アジアに分布、八重山諸島が北限 方言名:不詳
 名前の由来、シランは花の色からで、同じラン科の多年草シラン(5月頃赤紫の花をつける、学名Bletilla striata)とは別属。紅頭は文献にあり、台湾の南東沖にある小島、蘭嶼の古称、紅頭嶼(こうとうしょ)のことで、そこに自生があったからとのこと。ちなみに、本種の学名は、Spathoglottis plicata Bl.
 山裾の草地などに生える地生ランで、偽球茎の下部から長さ50~70センチ程の花茎を出し、その先に5~15個の花をつけ、一つ一つの花は数日でしぼむが、次々と咲かせていく。基本種の色は桃色から深紅色、開花期は4月から10月。
 熱帯アジアに広く分布し、八重山諸島がその北限となっている。
 
 花
 
 白花

 記:島乃ガジ丸 2012.3.3 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行