ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

文学的な漫画家

2005年12月30日 | 通信-文学・美術

 今月から新聞を取っている。約1年半ぶりのこと。取ってはいるがあまり読んではいない。1面、2面にさっと目を通し、気になる記事は読むが、気になる記事は週に2、3つほど。他にはスポーツ欄とテレビ欄をちょこっと見るていど。 年末になると、今年の十大ニュースの記事が載る。これには目を通す。そうか、今年はこんなことがあったか、あんなこともあったかなどと一年を振り返る。もう一つ、年末には墓碑銘の記事も載る。これにも目を通す。

 今年は、4月に、私がもっとも影響を受けた歌手が亡くなっている。高田渡。30年ほどファンであり続けたが、彼のライブを聴いたのは今年の2月、沖縄ライブが私は初めてだった。死ぬ前に顔を見せてくれた。死ぬ前に、私は愛する男を見ることができた。

 7月には杉浦日向子が亡くなった。こんな女とだったら一緒に暮らしてみたい、と私が思う数少ない女性だった。彼女は江戸風俗研究家としてテレビなどで活躍していたが、元は漫画家。文学的な漫画を書く人だった。その漫画が好きで、私は杉浦日向子のファンになり、テレビで見るようになってからは、その外見、人柄も愛するようになった。ファンレターの一つも出すことなく逝ってしまったのは、まことに残念なことであった。

 この二人は、亡くなったことをすぐにニュースで聞いて知っていた。今週月曜日の新聞に国内の墓碑銘の記事があり、気になる名前がもう一つあった。それを見て、えっ!と私は驚いた。亡くなったということを知らなかったのだ。6月に、永島慎二。

 永島慎二も漫画家。彼の作品「フーテン」を読んで、世の中にはこんな文学的な漫画もあったのかと驚き、それから私は雑誌ガロの愛読者となり、そこから杉浦日向子、近藤ようこ、やまだ紫などを知り、彼らのファンとなった。文学的な漫画家たちである。

 私の漫画本の蔵書は200冊ほどあるが、有名な手塚治虫、大友克洋など一部の作品を除けば、どの漫画を辿っても、その原点には永島慎二がいる。「フーテン」を読んだのは大学浪人の頃であった。同じ頃に高田渡を知っている。多感な頃に大きな影響を受けた二人が、今年亡くなった。もう青春ははるかに遠のいている私だが、「あなたの青春は?」と問われれば、この二人の名前が、私の青春にはあったのである。

 今年も明日で終わり。同級生のHの娘がおめでたというニュースもあった。毎度毎度言い飽きたことであるが、聞き飽きてもいるが、まったく、時の流れは速い。ホント。

 ガジ丸HPで紹介する植物も300にごく近くなったことだし、来年は、植物や動物の紹介はペースを落とし、少し、ユクレー島の物語に力を入れ、ガジ丸やモク魔王たちが活躍する話を進めて行きたいと思っている。ユクレー島の物語も、イラストをできるだけたくさん描いて、文学的な漫画にならないかと、私は、私自身に期待している。

 沖縄の正月は概ね暖かい。最高気温が20度を超えることも多い。太陽が出ていると汗ばむくらいになる。半袖Tシャツで過ごせることも少なくない。学生の頃、正月休みで沖縄に帰省して、日焼けして帰った経験も私はある。今日(30日)、天気予報では雨だったが、朝起きて空を見上げると、青空が見えた。太陽が顔を見せていた。その後、天気予報通り小雨がぱらついたが、午後にはあがった。最高気温20度の予報は合っている。今年の正月も暖かくなりそうだ。いつも通りの暖かい正月、私はたぶんいつも通りに朝から酒浸り。酔いながらお絵かきしましょう。ガジ丸に新キャラクターが登場するでしょう。

 記:2005.12.30 ガジ丸