ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

モアイ

2010年12月17日 | 沖縄04行事祭り・生活風習・言葉

 モアイは、当て字だと思われるが、模合と漢字で書く。
 頼母子講や無尽講の一種で広く庶民に親しまれている相互扶助的な金融の仕組み。寄合(ユーレー)ともいう。小は親睦を兼ねたものから大は大型機器購入・住宅・営業・営農資金までさまざまな模合が行われている。(以上、『沖縄大百科事典』による)

 私の母親は、あるいは彼女の世代の人々はユーレー(寄合)と言う。ユーレーは、幽霊みたいなのでかは知らぬが、我々の世代は多くが模合(モアイ)と言っている。
 私の入っている模合は、高校の同級生が中心になっている。もう25年ばかりも続いている。人数は増えたり減ったりして現在は10人。1万円ずつを集め、利子は500円。その他に場代が1000円、積立が500円。積立は何か行事(忘年会など)があったときなどに使う。以上のことと、毎月第二土曜日に集まるということが決まっていて、集まる場所は不定。その月の幹事(前月に模合金を受取った人が幹事)が場所を決める。
 一人1万円なので、10人だと10万円になる。したがって、大型機械購入とか事業資金といったものにはならない。もっぱら親睦のための模合となっている。
 月に1回顔を合わす。若い頃からずっとそうしている。痩せていた頃、白髪の無かった頃、髪のふさふさだった頃、目尻に皺の無かった頃、頬が弛んでなかった頃から毎月1回会っている。だから、いろいろな思い出がある。共通した体験が多くあり、共有する感性も多くある。今では、生きる上で無くてはならない仲間たちとなっている。
     

 記:ガジ丸 2005.1.14 →沖縄の生活目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行