ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

アンチアンチエイジング

2014年10月24日 | 通信-社会・生活

 友人E子の母上K女、女性に歳を訊くのは失礼だと思って訊いていないが、見た目では80と少し。何年も前から何度も会っていて、話もしていて、顔を見れば「あー、E子のお母さん」と認識できるほど知っているが、この数ヶ月で彼女の話をじっくり聴く機会が2、3度あった。以前からそう思ってはいたが、明るい人だなぁと再認識した。
 明るい人は今、ご高齢者用の施設に入っていて、そこで人気者になっているらしい。彼女のもとに人が集まるらしい。一人の男性高齢者からプロポーズもされたらしい。彼女の明るさが魅力となっているのだと私は思う。見た目は80代だが、よく笑うその笑顔が可愛い、彼女と会話していると楽しい、幸せな気分になる、そんな魅力。

 アンチエイジングが女性(一部の男性も?)に流行っているようだが、アンチエイジングが見た目、例えば顔の皺とかシミとかを無くし若く見られるようにするといった意味である場合、私はそれに少し違和感を感じていた。「えーーーっ!とても50歳には見えなーい!」といった広告などを見ると、アンチエイジングは概ね見た目を言っている。
 であれば、女性は女性自身で婆さんを否定している。婆さんは良くないものと言っている。歳取ることは悪いことといった風に聞こえる。それに私は違和感を覚える。
  若くあることは見た目だけでは無いと、E子の母上を見ていて私は思う。「この婆さんとお茶飲みながらユンタク(おしゃべり)していたい」と思う。たぶん、心が若い。
 「見た目若いことに価値がある」のは恋愛を意識してのことではないか。「私はまだ若いのよ、生理もあるのよ、子供が産めるのよ、女として価値があるのよ」といったことではないかと、下種の勘繰りかもしれないが、私は感じてしまう。そういえば、爺さんの顔の皺は「人生の深みだね」などと好意的に捉えられているじゃないか。 
 「皺があってもいいじゃないか、長年苦労して、努力して、頑張って生き抜いて来た成果じゃねーか、それが人としての魅力となるんじゃねーか」と私は言いたい。

 9月26日から5泊6日の旅をした。県外脱出の旅は8年ぶり、用事は3日で済むが、久しぶりの旅なので、この先またいつ旅ができるか知れないので、今回は後の生活の苦しさも顧みず思い切って5泊6日とし、のんびり、ぶらぶらしようと決めた。
  東京の叔父と岐阜の伯母に会う用事があるので、東京から岐阜の旅となる。その間には名城がいくつもある。古城巡りもスケジュールに入れて旅を楽しむことにした。
 その間の名城、静岡にもいくつかあり、それらも訪ねる。静岡にはまた、旧知の美嬢もいる。彼女にも会って一緒に飲み食いできれば、旅はもっと楽しくなる。で、その旨メールすると、OKとの返事。そして、旅の3日目の夜は美嬢と過ごすことができた。
 美嬢K女史は、彼女の友人M女史も呼んでくれ、3人で飲み食い、おしゃべりの数時間となった。そのおしゃべりの中にアンチエイジングの話題も出た。
 K女史もM女史も中期オバサン、もうすぐ後期オバサンという年齢である。K女史は歳を隠さない。自分の歳をはっきり言い、「最近はもう、眼鏡が無いとメニューも読めなくなった」などとぼやく。「その歳には見えねーよ」と言うと、「よく見れば、肌のシミとか多いんですよ」と答える。いやいやそれでもだ、その見た目も感性も魅力的だと私は思い、そして、「歳が何だ!人としての魅力が大事」という話になったわけ。
          
          

 記:2014.10.24 島乃ガジ丸