ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

割りとキリギリス

2006年02月10日 | 通信-沖縄関連

 さっき、テレビの「笑っていいとも」を観ていたら、あるコーナーで、「バレンタインデーの歌」のタイトルを考えるという問題があり、数人の出演者がそれぞれに考えたタイトルを発表していた。「バレンタインデーの歌」といえば、「チョコの海岸物語」だろう。カカオチョコとホワイトチョコが恋をする物語、これしか無かろうと私は思ったのであるが、まあ、人のセンスは千差万別、誰も私のセンスには一致しなかった。
 沖縄も昨日から少し寒くなってきて、今日はさらに冷えている。クリスマスの前に押入れにしまい込んだ毛布を、今夜辺りは出さねばならぬかと思うくらい寒い。今、これを書いている事務所は暖房器具が無いので、さっき、「いいとも」を観ている間、私は運動をしていた。膝を軽く曲げ伸ばしする運動と腿上げを2セットずつ、計30分ばかりの運動。これで体が温かくなる。健康にも良いという一石二鳥の効果。
 じつは、私の家にも、小さな温風ヒーターはあるが、強力な暖房器具は無い。よって、家にいるときも、寒さ対策のためにテレビ観ながらの運動はたびたびやっている。
 「オマエはいいよな、痩せていて。俺もダイエットしなくちゃあ、とは思うが、なかなか痩せられない」と友人が言う。
 「また、アリとキリギリスみたいなことを言う」と私は答える。寝そべってテレビ観ながら、ポテトチップなどをガリガリ齧っている人に羨ましがられてもだ。それは自業自得であるとしか言えないではないか。「テレビ観ながらスクワット」を勧めるが、「そんな面倒なこと」と一笑に付される。まあ、私は、私の体を持ち上げることができるほどには体を鍛えておこうと思っているのであるが、この平和な日本で、そういった体がいったい何の役に立つのだと問われれば、「さあ」としか言えないのである。
 「オマエはいいよな。パソコンできるから」と友人がまた言う。
 「また、アリとキリギリスみたいなことを言う」と私はまた答える。
 私だって最初からパソコンができたわけでは無い。パソコンに関する本はたくさん読んでいるし、多くの試行錯誤を重ねてきている。何年もの間、日々コツコツと歩んだ結果のパソコン技術(独学なのでたいした技術では無いが)なのである。彼が飲み屋に行って、ネエちゃんのおっぱいを揉んでいる間にやってきたことだ。
 しかし、そこでふと思う。逆に言えば、私が本を読んでいる間に、彼はネエちゃんのおっぱいを揉んでいる。ということは、その努力のお陰で、彼はおっぱいを揉むのが上手であろう。私は、たぶん下手である。そういう点から言えば、彼は有能で、私は役立たずということになる。そう、それぞれ得意分野が違うだけのことであった。
 さらに正直言えば、友人が「できる」と評価してくれたパソコンについても、私は正式に教えを受けたことは無く、真面目に勉強したというほどのものでも無い。つまりは、私は私が好む、ほんの一部のことについてのみ少しアリ風なのであって、多くの勤勉な日本人から見れば、私も彼も同じく、割りとキリギリス、と言えよう。
 ウチナーンチュの男には「割りとキリギリス」タイプの人間が多いと思う。仕事も勉強もテキトーで、一所懸命には努力しない人間が多いと思う。そのせいで、沖縄県の所得はもうずっと全国最下位のままなのであろう。でも、それでいいのである。おそらく、この暢気な南の島では、「人生、楽しければいいさー」ということサ。

 記:2006.2.10 ガジ丸