ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

オキナワオオカマキリ

2011年06月25日 | 動物:昆虫-カマキリ・他

 君のためなら死ねる

  私が好きになった女性には申し訳ないことであるが、私はあまり情熱的な男では無い。恋は、そりゃあ上手く行くに越したことは無いが、「何が何でも」とか、「石に齧りついてでも」とか、「不退転の決意を持って」とかの情熱を私は持ち合わせていない。「なんくるないさ(なるようになるさ)」とか「ケセラセラ」の気分が勝っている。
 「君のためなら死ねる」なんて歯の浮くようなセリフが、本心なのかどうかについて私ははなはだ疑問に思っている。まあ、世の中人それぞれ、十人十色、百人百様、千差万別なので、そう言う男もまれにはいよう。「それは本心だ」という奴もいよう。 それでも私は、「いやいや、アンタ、それは思い込みじゃないのかい。そう思い込もうとしているんじゃないのかい。ホントにホントは下心のあることじゃないのかい。」などと思う。まったく疑い深いオジサンなのだ。情熱のある若者よ!こんなオジサン、無視してね。

 交尾の後、カマキリの雌が雄をガジガジ食うという話を聞いたことはあるが、それは、餌が少ないなどの悪条件があって、まれに見られる行動なのかと思っていたが、文献を調べるとよくあることらしい。しかし、だからといってカマキリの雄が「君のためなら死ねる」と思って喜んでガジガジされているとは思いたくない。カマキリの雄も実は、「嫌だあ!死にたくないよー。別の雌とも交尾したいよー。」と思っているに違いない。

 
 オキナワオオカマキリ(沖縄大蟷螂):カマキリ目の昆虫
 カマキリ科 沖縄、小浜、宮古、石垣、西表に分布 方言名:イサトゥ
 「最近の調査から、沖縄に生息するTenodera属2種は、本土産2種と・・・別種だと考えられる」と『沖縄昆虫野外活動図鑑』にある。ここでいう本土産2種とはチョウセンカマキリとオオカマキリで、沖縄の2種はオキナワオオカマキリとムナビロカマキリ。沖縄の2種はどちらも「新称」とある。『沖縄昆虫野外活動図鑑』は1987年の発行、今でもその2種が「新称」のままかどうかは不明。
 本土産2種と沖縄産2種にはそれぞれ後翅の紋に違いがあり、同書にはその図解もあったが、そういった細かい識別については、ガジ丸には手に余ること。
 体長90ミリ内外。出現は秋から冬。生息地は主に草地。
 
 横から
 
 子供

 記:ガジ丸 2005.11.15 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行