Discover the 「風雅のブリキ缶」 written by tonkyu

科学と文芸を融合した仮説作品「風雅のブリキ缶」姉妹篇。街で撮った写真と俳句の取り合わせ。やさしい作品サンプルも追加。

増上寺の梵鐘

2006年05月13日 19時01分38秒 | Journal
 鐘楼堂は、寛永10年(1633年)に建立されたが、現在の鐘楼堂自体は、戦後の再建によるもの。
 この梵鐘は、延宝元年(1673年)、品川御殿山で、椎名伊予守によって鋳造されたとか。余りの大きさに7回の鋳造を経て完成、江戸三大名鐘の一つに数えられた。延宝元年といえば、芭蕉が、伊賀上野から江戸へ出てきて2年目の年だ。
 高さは1丈(約3㍍)、重さ4千貫(約15㌧)。将軍家綱の命で、奥方の簪(かんざし)など多くの寄付を集めて、江戸で初めて造られた鐘だとか。撞くと木更津まで響いたと言われ、次の川柳を生んだ。

 今鳴るは 芝か上野か 浅草か

 江戸七分 ほどは聞える 芝の鐘

 西国の果てまで響く芝の鐘

 最初の句は、芭蕉の「花の雲鐘は上野か浅草か」につながっているのであろう。
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