折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

写真&俳句VOL921~齢(よわい)を重ねる

2016-02-23 | 写真&俳句



おめでとう! 孫の音頭や 照れ嬉し 馬齢重ねる 誕生日かな



孫のKくん、Nくんが歌ってくれた「ハッピバースディ」の歌をちょっと照れくさくもあり、また嬉しくもありの気分で聴く。

歌が終わって、

「じいじ、幾つになったの?」

と孫たちが異口同音に聞いてくる。

「73歳だよ」

と答える。

「ふ~ん」

73歳と言う年齢が二人には余りピンとこないらしい。


誕生日が来て、また一つ齢を重ねてしまった。

まだ「老けこんだ」という意識はないものの、気力の面では変化の兆しを感じさせられることも。

特にこの所 「億劫」 と感じることが以前より増えたように思う。

色々な場面で、むくむくと頭を持ち上げてくるこの「億劫」という現象は、「老化現象」の入り口として手ごわい相手であり、これから先、日々この「億劫」と葛藤していくことになるのだろうな、と自覚しているところである。


写真&俳句VOL920~睡魔に魅入られる

2016-02-22 | 写真&俳句


春うらら 草を褥に 寝ころべば 夢路に誘ふ せせらぎの音  


いつものように河津桜の咲いているところから歩き始める。

この日も小春日和の陽気で、早々と上着を脱いで歩いて行くと、その陽気に誘われたように一人の男の人が黒目川の川岸で大の字になって昼寝をしていた。

その様子から察するに、きっと最初は仰向けになって本を読んでいたのだろうが、燦燦と降り注ぐ陽光とすぐ横を流れる黒目川のせらぎの音が子守唄となって、間をおかずして熟睡してしまったのだろうな、と想像した次第である。

写真&俳句VOL919~「おしゃべり」の花

2016-02-21 | 写真&俳句
満開の河津桜の下で長々とおしゃべりの花を咲かせるお年寄りの皆さん。



花の下     話の花も     また盛り



黒目川遊歩道に河津桜が開花してから、その咲き具合を見るべく散歩する時はここをスタートの地点にしている。

この日も朝から暖かく、花はほぼ満開に近かった。

そのお年寄りたちは、小生がその場所についた時は花がよく見えるベンチに座って話し込んでいた。

そして、小生が40分ほど歩いて戻って来ると、件の人たちは依然としてそのベンチに座って、盛んに話の花を咲かせていた。

写真&俳句VOL918~冬眠明け

2016-02-20 | 写真&俳句
春めいた陽気に水中で泳ぐカエル。



水温み     カエル這い出る     水辺かな



気温が20度近くまで上昇し、すっかり春めいたこの日。

カモの写真を撮ろうと水辺まで降りて行くと、小さな水溜りのあちこちからか細い声が聞こえてくる。

目を凝らすと、水辺の茂みの辺りに何か動く気配が。よく見るとそれはカエルであった。

水温みカエルたちが、いよいよ冬眠から目覚めて動き出したようである。

その動きは、まだ鈍いものの日を追うごとに活発になって行くに違いない。

写真&俳句VOL917~背中美人

2016-02-19 | 写真&俳句
黒目川の河原の草地で手足を組んで瞑想する女性。ピンと伸びた背筋が美しい。


春めきし 草地褥(しとね)に 手足組む 伸びし背筋に 魅入られしかな


散歩の度に立ち寄る河津桜。

この日も咲き具合を確かめて歩きだすと、河原の草地にうら若き女性が手足を組んで座っている姿が目に入って来た。

座禅なのかヨーガなのか判然としないが、こんな場所であのようなポーズを取れるとは勇気のある人だ、と思いながら通り過ぎた。

そのまま数十歩行き過ぎてから、

「背筋の伸びた後ろ姿が実に美しかった、絵になる眺めだ」

とハタと気付いて、急いで引き返して「後ろ姿」をカメラに収めた次第である。