折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

写真&俳句VOL604~コサギの「影」

2014-12-27 | 写真&俳句
ひなたぼこをするコサギの影が長く水中に伸びている。



ひなたぼこ     コサギの影や     長く伸び



小春日和の一日。

黒目川の水中で一羽のコサギが、暖かい日の光を浴びて日向ぼこをしている。

そして、川の中にはコサギの長い影法師がくっきりと映っている。

冬の日の午後、黒目川遊歩道から見た情景である。

写真&俳句VOL603~マリリン・モンローカレンダー

2014-12-26 | 写真&俳句
マリリン・モンロー2015年カレンダー(A1版594×841㎜ モノクロ)
●1957年モンロー31歳のとき自宅で撮影された写真。


カレンダー     心待ちする     師走かな



例年心待ちにしているカレンダーが、今年も送られてきた。

そのカレンダーとは、かつて勤めていた会社が制作する 「マリリン・モンロー」 のカレンダーである。

送ってくれたのは、数十年前、会社で一緒に仕事をした後輩のHくんである。未だに気にかけてもらって、送付を続けてくれているHくんには、ただただ感謝である。

このカレンダーの制作は、小生の在職中に始まり、毎年欠かさずに続けられ来年で実に 37 作目と言う。

まさに「継続は力なり」で、多くの人たちから人気を博しているとのこと。

当時、カレンダーの製作に携わった訳ではないが、在籍していた部署でノベルティグッズとして大いに活用させてもらったものである。

数十年前、在職中の部署でノベルティ・グッズとして作ったモンロー・テレカ。思い出の1品である。


それだけに思い入れが深く、「今度のモンローはどんなかな」と毎年送られて来るのを楽しみにしている。

行きつけの床屋さんも毎年首を長くして、このカレンダーを待っている熱烈なファンの一人である。

カレンダーとして利用している訳ではないが、目につくところに貼って、迫力あるモンローを眺めるのが日々の楽しみの一つである。

写真&俳句VOL602~甦る名盤『第九』

2014-12-25 | 写真&俳句
ベートーヴェン交響曲第9番「合唱」のジャケット

甦った名盤

フルトヴェングラー没後60周年の今年、あるレーベルの会社が晩年の大名演、ルツェルン音楽祭でのベートーヴェンの第9交響曲をSACD化した。
 同社によると、スイス放送協会の保管庫に秘蔵されていたオリジナルのマスターテープを丁寧に採録、SACDにしたとのこと。
フルトヴェングラーのベートーヴェン演奏の到達点とも言えるルツェルンの第9が、60年の時を経て最高の音質で見事に甦った。フルトヴェングラーファンにとっては、何よりのクリスマスプレゼントである。


オーディオ談笑会の主宰者Kさん邸の音響装置。

タンノイオートグラフが、「水を得た魚」のように朗々と鳴っていた。



甦(よみがえ)る     古き名盤     第九かな



以前は年4回は開かれていたオーディオ談笑会だが、その後、主宰者のKさんの多忙によりすっかりご無沙汰になっている。

そんな中、今年「最初にして最後」の談笑会が開かれた。

今回のメインは、師走とあって定番のベートーヴェンの『第九』。

それも12月20日にSACDでリリースされたばかりのフルトヴェングラーがフィルハーモニア管弦楽団を指揮したルツエルン音楽祭での「第九」である。

先ずは、聴く前のメンバーのコメントは、

「今日聴くのは、フルトヴェングラー没後60周年記念ということで発売になった「ルツエルンの第九」と呼ばれているライブ演奏の復刻盤なんだ」。

「3年前は生誕125周年記念と銘打ってSACDが、そして今度は没後60周年記念か、商魂逞しいね」。

「ジャズの古い名盤の復刻はあんまり進んでいないのに、フルトヴェングラーは特別扱いだね」。

「狂とつくような信奉者が多いってことだよ」。

「リマスターされたからといって必ずしも音が良くなるとは限らないのにね」。

「このSACDはどうかね」。


そして、聴き終わった後の感想は、

「いやぁ、参ったね、予想をはるかに超える演奏、音質だね」。

「とても50年前の録音とは思えないね。音が空間に広がり、コンサートホールでライブを聴いているような臨場感がある」。

「弦の艶やかさ、管楽器の際立つ美しさ、ティンパニーの質感どれをとっても一級品の音だね」。

「第3楽章、弦楽器群が次から次に紡ぎだしていく夢見るような旋律、恍惚として、ため息が出るほど美しい」。

「合唱も空間いっぱいに広がって目の前で歌っているような迫力だ」。

「バリトンが歌い出す場面、声がくっきりと浮き立ち、思わず鳥肌が立った」。

「タンノイが水を得た魚のように朗々と鳴っていた。面目躍如だったね」。

「古い時代の名演奏が新しい命を吹き込まれて甦ったという思いだね」。


写真&俳句VOL601~ヘリ動員

2014-12-24 | 写真&俳句
上空から振り込め詐欺の注意喚起の呼びかけをする県警の防犯ヘリ。



ヘリからの     防犯予防     師走かな



黒目川を歩いていた時のこと。

急に大きな声が聞こえてきた。何事かと様子を窺っていると、何とその声は上空を旋回するヘリコプターから降ってくるではないか。

耳を澄ますと、振り込め詐欺に注意を促す県警の防犯予防の放送である。

折しも年末、この所多発している振り込め詐欺の防止に躍起となっている警察の注意喚起の一環なのだろうが、効果のほどはどうなのだろうと思いながら、飛び去るヘリを眺めた次第である。


写真&俳句VOL600~入魂の『第九』

2014-12-23 | 写真&俳句
会場のホールに向かう長いエスカレータには、大勢の人たちが。(東京芸術劇場入り口)


入魂の『第九』を聴かせてくれたマエストロ小林研一郎さん。



魅入られし     オーラみなぎる     第九かな



先日、茨城に住んでいるかみさんの妹・義弟たちとベートーヴェンの第九を聴き、その後忘年会をして楽しいひと時を過ごした。

きっかけは、かみさんの実家に行った時、

「義兄さんはいいなぁ、何回もコンサートに行けて! わたし、コバケンの第九を聴きたい!」

という義妹の一言だった。


チケットを手配し、忘年会のお店も予約して準備は万端。

当日、会場の東京芸術劇場の入り口で待ち合わせ。

エスカレータでホールへ向かう長々と続く人の群れに、

「凄いね」、「立派なホールだわね」と早くも早くも興奮状態。

そして、興奮はコンサートが終わると最高潮に。

「最高!何回も鳥肌が立ったわよ」。
「やっぱりライブで聴くって全然違うよね、クラシックなんて聴いたことがない私ですら感動したもんね」。
「第九なんて初めて聴いたけど、第4楽章辺りから知らぬ間に涙が出てきちゃってたよ」。
「コバケンさん、あんなきゃしゃな体なのに、指揮台に立つとオーラの塊みたいに大変身、凄いわね。すっかり魅入られちゃったわよ」。


等々、話が盛り上がる。

そして、場所を移しての忘年会は和食を中心にコース料理を約3時間、次々に出てくるおいしい料理に舌ずつみを打ち、諸々の話に花を咲かせた。

師走の街は慌ただしい雰囲気だが、我々の周りには芳醇な時が流れていた、そんな師走の1日だった。