折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

3月は「巣立ち」の時、そして「別離(わかれ)」の時

2012-03-19 | 日常生活
3月は生徒や学生にとっては「卒業」の月、「巣立ち」の月である。

我が居合道支部で3年間一緒に稽古に励んだYくんが、この3月高校を卒業し、九州の大学に進学することになり、この日彼を送る「特別稽古」と「送別会」が行われた。

先ずは全員で稽古をした後、Yくんの個人演武をみんなで見た。

               みんなの前で演武をするYくん。

その演武を見ながら、「Yくんの演武も随分とさまになって来た」とある種の感慨が湧いてきた。

そして、3年前まだ坊や坊やしていたYくんが母親に付き添われて武道場に来た時のことを思い出した。

その頃のYくんは背骨に棒でも入っているのではないかと思えるほど体が硬くて、当初は「正座」や「居合腰」が中々できなかった。特に、正座ではすぐに足がしびれて、指導を中断することがしばしばであった。

体が硬い上にちょっと不器用なところもあり、指導するAさんも当初はどう教えたものかと思案投げ首だったようだ。

見守る我々も「ものになるだろうか」、「すぐに辞めてしまうのでは」と気をもんだものだった。

しかし、そんなYくんだったが、この3年間稽古に通い、着実に上達し、卒業時には居合道2段の免状を取ったのだから実に立派である。

「若さ」とは何とも「素晴らしく」また何とも「うらやましい」ものである、としみじみ感じた次第である。


送別会では、折角身につけた居合道である、大学生になってもぜひ続けて欲しいと全員でエールを送った。

当人もやる気十分のようなので、向こうで腕を磨き、またいつの日か慣れ親しんだ武道場で彼の演武を見れる日が来るのを楽しみにしたい。


そして、3月は「転勤」の月でもある。

サラリーマンとその家族にとっては「別離」の月でもある。

まもなく娘と孫のKくん、Nくんが、転勤で単身赴任しているパパが住む中国・上海へと旅立つ。

我が身辺も急に寂しくなる。