折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

写真&俳句VOL160~黒目川の春 その8 「カンバス」の中の春

2013-03-13 | 写真&俳句


絵筆駆使(くし)     カンバスの中     春宿る


体調不良もあってこの4日間、1歩も外に出ず、ひたすら静養につとめていた。

そして、久しぶりに黒目川に出かけたこの日、外は暑いくらいで、陽の光がめにまぶしい。

黒目川は桜こそまだだが、春爛漫といった風情である。

そんな中、一人のお年寄りがこの黒目川の佇まいを写生していた。

邪魔にならないよう、少し離れたところからその様子をしばし眺めていると、彼の人の筆を持つ手が動くたびに黒目川の景色が少しずつカンバスの中で春の彩りに染まっていく。

黒目川を散歩のホームグランドにしているが、この遊歩道で写生をしている人は、あまり見かけない。

5日ぶりの散歩で、思ってもみない情景を目にすることができて、その出会いに感謝した次第である。