散歩から帰って来て、玄関に入った途端、横になって長い舌を出し、荒い呼吸を繰り返す愛犬パール。
老犬の ふいごの息や 夏は来ぬ
梅雨明け宣言が出た途端、群馬県館林市で39度2分の猛暑日を記録するなど、早くも夏本番モードである。
発汗による体温調節ができない犬。
汗をかく代わりに、だらりと舌を出して、「ハアハア」と激しく呼吸することで、唾液を蒸発させて熱を体の外に放出する。
人間が「ちょっと暑いかな」と感じている時、犬は「死ぬほど暑いよ!」と喘いでいるとのこと。
犬にとって夏は、まさに「受難の季節」「魔の季節」の到来である。
散歩の途中、しばしば立ち止まって長い舌を出して一呼吸入れるパール。
この負担を少しでも軽くしてやろうと朝、夕の散歩も、朝は暑くなる前の5時頃に、夕方は日差しが和らぐ6時半過ぎに連れて行っているが、それでも何せ今年12歳になる老犬にとっては、寄る年波と言うべきか、すこし歩くともう吐く息があらくなり、家に辿りついて玄関に入るやいなや「たたき」に横になって、ハア、ハアと長い舌を出して「あえぎ呼吸」がしばらく止まない。
愛犬パールにとって「試練の季節」は、始まったばかりで、まだまだ続く。