暖かい日差しが降り注ぐ小春日和とあって、平林寺には美しい紅葉を一目見ようと多くの人が訪れていた。しかし、今年の紅葉は『異常な夏』の影響を受け、去年に比べ大分見劣りし、少々がっかり。
『何時ごろ帰って来たの』と外出から戻ったかみさんが聞く。
『2時半ごろかな』と小生。
『そんなに早かったの』と信じられないといった体のかみさん。
『他の家でも、速かったわね』、『子どもの使い』のようね、ときっと言われてるわよ、とかみさんの感想が続く。
この日は、『兄弟4人が集う会』の3回目で、武蔵野の一角、野火止台地にある臨済宗の名刹・平林寺の紅葉を見ることになっていた。
確かに、そう言われれば、11時に集合、昼食を済ませて平林寺の山門をくぐったのが12時過ぎ、そして帰宅したのが2時半頃、兄弟が一緒にいた時間は3時間に満たないのだから、そう言われても仕方がないかもしれない。
同じ兄弟でも、これがそれぞれのかみさんたち(義姉・妹)が一緒に出かけるのであれば、間違いなくこんなに早く帰ってくることはないだろう。
『ただ歩いていただけで、いつものように、ろくに話もしてないんじゃない』とかみさん。
『兄弟4人で同じ空間、同じ時間を分かち合えればそれで十分なのだ、何をしゃべったとか、何をしたかと言うのは二の次だよ』
と強がって見せる小生。
男の兄弟なんて、およそそんなものだと思っているのだが、認識不足だろうか。
広大な武蔵野の雑木林の中、色とりどりの紅葉に足を止めて写真を撮る兄弟たち(左)、その雑木林の中にある『業平塚』の横にある一際きれいな紅葉の前で記念写真。(右)