折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

小宇宙~『コケ』の世界

2010-08-14 | 友達・仲間

至福の一時
Iさんにとって、部屋のソファーに座って、コーヒーを飲みながら、この角度から『コケ』を眺めている時が至福の一時とか。



現役時代一緒に仕事をしたこともあるIさん。

お互いリタイアした今も誘い合ってゴルフを楽しんでいる。

そのIさんがリタイア後始めた趣味が『コケ』の育成と鑑賞。

そこで、先日、その『成果』を見せてもらうべく、我が家から歩いて10分ほどの所にある彼の家を訪ねた。

 
庭の設計から施工まですべてIさんのオリジナルである。


門扉を開けて一歩中に入ると、そこには、小生の全く知らない『別世界』が待っていた。

それから約30分、写真を撮らせてもらったり、色々と話を聞かせてもらった。

その時の様子をインタビュー風にまとめてみた。

― 家内と出かけた旅先のホテルでたまたま見た『コケ』の美しさにすっかり魅せられましてね。ホテルの人に頼んで少し分けてもらい、家に持ち帰って育て始めたのがきっかけです。

― それからは、『コケ』一筋、『コケ』中心の生活です。
小さい頃、大工になりたかったと思うほど工作類が大好きでした。
だから、フェンスを始め造作類は、全て手作リです。
竹で作った囲いをみんな素晴らしいと誉めてくれますが、この竹の囲いと、『コケ』の雰囲気がうまく調和してますねと言ってもらえると、うれしいですね。


― 『コケ』には、何よりも湿気が必要です。
この猛暑で『コケ』の世話も大変です。何せ、デリケートな生き物ですから。


― いつも午前中は、この部屋のソファーに座って、コーヒーを飲みながら、『コケ』を眺めています。そうしていると、これから、あれもやりたい、これもやりたいと次々にイメージが膨らんできて、厭きることがないですね。
至福の一時です。


― この場所に自由に入れるのは私と孫だけです。家内も息子も自由にこの場所に立ち入ることはできません。この場所は、私の『城』なのです。


Iさんの熱のこもった話を聞いて、まさにその場所は、Iさんの『城』であり、それ自体が一つの『小宇宙』のように思えた次第である。