折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

『一長一短』~名曲アルバムコンサート

2010-07-25 | 音楽
連日、猛暑日が続く中、幼なじみのKくんと7月度のクラシックコンサートに行って来た。

今回聴いたのは、ショパンのピアノ曲である。

今年は「ピアノの詩人」ショパンの生誕200年と言うことで、あちこちで、さまざまな趣向を凝らした演奏会が開かれている。

小生たちが聴いた演奏会は、「名曲アルバムコンサート~ショパン情熱の生涯」と題した、ピアノの演奏に映像とナレーションが伴う、いわゆるNHKの『名曲アルバム』を模したスタイルの演奏会であった。


東京オペラシティコンサートホールへと続く長いアプローチ(左)、会場のロビー風景(右) 


以下は、いつものように聴き終わった後の二人の感想である。

『「記念すべきショパン・イヤーに贈る、麗しき名曲の風景、NHK「名曲アルバム」の美しい映像を生演奏に乗せ、ショパンの波乱に満ちた生涯を辿る感動のコンサート」これが今回のコンサートの「目玉」で、今までになかったスタイルのコンサートだったけど、どうだった』

『映像あり、ナレーションあり、生演奏ありで、僕のようなクラシック音楽の初心者にとって、ショパンの人生や音楽を知るのにはもってこいのコンサートだったけど、盛りだくさん過ぎて、気持ちがあちこちに行ってしまい、肝心のピアノ演奏にイマイチ集中できなかった憾みがあるかな』

『確かに、スクリーンに映像が流れれば目はそっちを追うし、テロップが流れるとそれを読もうと意識がそちらに向いてしまうから、それだけ演奏への集中力がそがれるよね』

『そう、そう、その通り。また、ピアニストも一曲弾き終わると舞台の袖に引っ込み、司会者のナレーションが終わると再登場と大忙し。あれでは、ピアニストがちょっと可哀そうに思えた』

『う~ん、あれにもちょっと興をそがれたね』

『主催者としては、ショパン生誕200年ということで、盛りだくさんの趣向を凝らしたつもりなんだろうけど、ピアノの生演奏が名曲コンサートのバックグランドミュージックになってはいけないよね』

『ショパンのピアノ曲をじっくりと聴きたかった人にとっては、ちょっと、いまいちだったかも』

『この種の企画のコンサートには、初めて連れてきてもらったけど、やっぱり「一長一短」があるね』

『でも、猛暑の中、一幅の清涼剤には、なったよね』

『確かに、ここだけは、暑さとは無関係の別世界だった』


名曲アルバムコンサート~ショパン情熱の生涯

・英雄ポロネーズ変イ長調作品53
<映像で綴るショパンの生涯その1~誕生からワルシャワへ>
・マズルカロ短調作品33-4
<映像で綴るショパンの生涯その2~ワルシャワ>
・エチュードホ長調作品10-3『別れの曲』
・エチュードハ短調作品10-12『革命』
・バラード第1番ト短調作品23
<映像で綴るショパンの生涯その3~パリ>
・華麗なるワルツ変イ長調作品34-1
<映像で綴るショパンの生涯その4~マヨルカ島>
・華麗なるワルツ変イ長調作品34-1
<映像で綴るショパンの生涯その5~ノアン>
・ノクターンロ長調作品62-1
<映像で綴るショパンの生涯その6~終焉・パリとワルシャワ>
・幻想即興曲嬰ハ短調作品66

ピアノ  ヒリップ・コパチェフスキ
司会   古藤田京子(元NHKアナウンサー)
演奏会場 東京オペラシティコンサートホール