折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

『3D』初体験~話題の映画「アバター」を観る

2010-01-28 | 映画・テレビ

映画『アバター』の興行収入世界記録を伝える新聞(1月27日朝日新聞)


・ジェームズ・キャメロン監督が、構想14年、製作に4年を費やしたSF大作
・3D技術、CG技術を存分に駆使した最新映像
・興行収入歴代1位
・ゴールデングローブ賞の作品賞、監督賞受賞


等々、話題に事欠かない映画『アバター』を見て来た。


舞台は22世紀。
地球から遠く離れた衛星『パンドラ』。

ある企業が、莫大な利益をもたらす鉱物の採掘を進めている。
しかし、衛星は有毒な大気に覆われ、生身の人間はそのままでは生存できない。

 そこで企業は、衛星の先住民と人間の遺伝子を組み合わせた肉体「アバター」を開発する。

車いす生活を送る主人公の元海兵隊員は、この青い肉体のアバターを“遠隔操作”し、鉱物を奪う先兵となるべく先住民たちの生活に潜入するが、徐々に彼らへの親近感を増していく。

その一方で、この採掘計画に疑問を抱くようになり、やがてパンドラの先住民の文明を救うために戦いに身を投じる……というストーリーである。

 
映画『アバター』の一場面                映画を3D画面で見るための専用メガネ


そこで、映画『アバター』の感想を小生の分身(=アバター)との対話という形でまとめて見た。


―余り浮かない顔してるけど、何か不満でも

そうじゃあなくて、折角見るのであれば、もうちょっと事前に情報を仕入れておけば、もっと面白く見れたんじゃないかな、と反省してるんだ。

―例えば、どういうことよ

『アバター』って、『分身』という意味があるんだって、そんなこと全く知らなかったから、『アバター・プロジェクト』の仕組みがうまく飲み込めなくて、最初のうちは物語にスムーズに入っていけなくて、戸惑ってしまった。

―そうか、何で場面が急に基地の場所からパンドラになってしまったり、下半身不随の筈の主人公がパンドラの中で青い姿の男に姿を変えて自由に動き回ってるのかが、よくわからなかったんだな。

そう、そう。

―科学や機械やネットといったテクノロジーには、まるでダメ、メカに弱いというウイークポイントが出たという訳だ。ところで、3D初体験の感想は

未知との遭遇、興奮の極みだったよ。

―映画のプロデューサーが、観客に劇場にいることを意識させない、即ち、実際その場にいるように観客に感じさせる、それがわれわれの3D映像への哲学的アプローチだと言ってるけど、そんな感じだったの。

その美しさ、スケール感、奥行きの深さ、全てに脱帽。
まさに、その場にいるような感覚を味わった。
興行成績がこんな短時間で史上NO1になったのは、映画館に足を運ばなければ、3D映像の素晴らしさは絶対味わえないからだ。
その意味では、この『アバター』の公開は、本格的な3Dの幕開け、『3D元年』になるかもね。

―時々、3Dメガネをはずしてスクリーンを見てたけど・・・・。

3Dの画面と普通の画面でどれほど違いがあるのか、確認したんだ。メガネをはずすと、画像が二重写しになってにじむんだね。また、普通の画面で見るとスクリーンの映像が随分遠く見えた。
それと、やはりメガネは煩わしいよね。また、初体験ということで多少緊張していたせいもあってか、少し目が疲れたみたい。

―それでは、もう一つの見どころのCGを含む映像全体の感想は

一言で言えば、『すげぇ―』ということかな。
また、『めくるめく』という言葉があるけど、まさにこの言葉がぴったりの映像だね。
パンドラという星にある生命体、森、樹木、山、そして、パンシー、レオノプテリクス、ダイアホースと言った動物が、ある時は幻想的に、ある時は神秘的に、そして、ある時はリアリティをもって、また、ある時はダイナミックに描かれていて、思わず息を飲むね。特に、最後の戦闘シーンには目を奪われる。

―ストーリー全般についてはどうだった。

自分たちの欲望のため、パンドラの自然を破壊しようとする人間たちの企てに立ち向かうというストーリーはよくある話で、それ自体には新味はなかったのではないかな。ただ、最後の決戦の場面、人間のもつ最新兵器と先住民の弓矢という原始的武器との戦いで、弓矢の側に勝たせると言う描き方は、いかにもキャメロン流と言うべきか。

―「アバター」を見た観客から、3Dの映像があまりにもリアルで、その美しさにあこがれるあまり「うつ状態になった」「自殺を考えた」といった訴えがインターネットに相次いでいるということが、今話題になってるけど。

そうらしいね、でも、ぼくはそんなナイーブな感覚は持ち合わせていないから、まったく、そんなことは思わないね。