折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

「ノクターン」~平原綾香入魂の歌唱

2008-12-03 | 音楽
最近毎日のように聴いている曲がある。

某民放テレビが放映している「風のガーデン」のエンディング曲として平原綾香が歌う「ノクターン」である。


普段、昼間一人で家にいる時は、ニュース以外はほとんどテレビは見ないことにしている。

夜、かみさんと二人でいる時は、以前は良くドラマを見たが、これまた最近は余りその気が起きない。

そんな中で唯一毎週楽しみにしているのが、倉本 聡が書き下ろしたドラマ「風のガーデン」である。

倉本作品は大好きで、古くは「北の国から」、最近では「優しい時間」、「拝啓、父上様」等々おしなべて見ている。

特に今回の「風のガーデン」は緒形 拳さんの遺作となった作品だけに保存して置くべく毎回ビデオに録画している。

ドラマもいよいよ佳境に入ってきて、目が離せないが、エンディングに流れる音楽がドラマの余韻を余すことなく伝えていて、毎回このエンディングを聴くのも楽しみの一つになっていた。

「いいなあ、胸に沁みるな」と思って、ネットで調べて見ると原曲はショパンの<ノクターン20番嬰ハ短調「遺作」>をアレンジしたものとわかった。

そう言えば、以前にも某電機メーカーのCMにこのノクターンが流れていて、やはり、ネットで調べたことがあったなと思い出した。(アレンジされているとは言え、同じ曲を2度も検索するなんて、と苦笑いしてしまった。)

ついでにネットで「ノクターン」と「風のガーデン」のオリジナル・サウンドトラックを注文した。(翌々日には、居ながらにして手元に届くのだから、便利になったものである。)


(左)ノクターン 作詞:史香 作曲:ショパン・椎名邦仁 編曲:椎名邦仁 歌:平原綾香
(右)風のガーデン オリジナル・サウンドトラック


さて、平原綾香の歌うその「ノクターン」であるが、英語バージョン、日本語バージョン(「カンパニュラの恋」)、そして、ショパンの原曲と聴き比べしてみた。

英語バージョンと日本語バージョンは、アレンジが異なるので、聴いた感じも印象が異なる。

英語バージョンは、途中でチェロが入るなどしっとりとしたアレンジで、彼女の英語は小生には美しい「ハミング」のように思われた。

一方、日本語バージョンの方は、本人自身が作詞―その詞が実に美しく、日本語の素晴らしさを再認識させられた思いである―しただけあって思いを込めて情感豊に歌っていて、涙がにじむような名唱である。

原曲の美しさをベースに巧みなアレンジと平原の入魂の歌唱と相俟って、原曲とはまた一味違ったもう一つの「ノクターン」と言える楽曲に仕上がっており、小生にとって間違いなく今年の音楽の収穫の一つに上げられる曲である。


余談ながら、この「風のガーデン」のオープニング曲を、NHK大河ドラマ「篤姫」のオリジナル・サウンドトラックをはじめ今年もまた大ブレークしている、わが大学の誇るべき後輩の<吉俣 良>が作曲しているというのも、何ともうれしいことである。