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折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

居合道・今年の『稽古納め』

2010-12-15 | 武道

居合の稽古納めの日は、五段1人、四段2人、三段2人と稽古納めにふさわしいメンバーが顔をそろえて、今年最後の稽古に汗を流した。


先日、居合の『稽古納め』があり、今年の居合の稽古が終了した。

この1年を振り返って見ると、4月と10月に行われる昇段審査会で当支部は

初段 3名、 二段 2名、 三段 1名、 四段 1名

合計7名の仲間が目出度く昇段を果たした。

昨年度が、初段2名、二段2名、五段1名の合計5名の昇段者であったから、今年は昨年を上回る実績を残したことになり、何はともあれ、当支部の活動が順調なのは、本当によろこばしいことである。

かく言う、小生も今年10月の昇段審査会で念願の四段に昇段することができ、今年は小生にとっては、忘れられない記念すべき年となった。

手取り、足とり指導していただいたAさんを始め、ご支援いただいた仲間の皆さんに心から感謝と御礼を申し上げる次第である。

四段の自覚を常に忘れずに、来年も稽古に精進したいと思っている。

刀の『長さ』、『重さ』に四苦八苦~小学6年生、居合の体験学習

2010-12-10 | 武道

居合の体験授業風景。当日は、刀と帯が全員分調達できなかったので、授業は交代制で行うことに。


『みんな、テレビで「龍馬伝」見てたかな。龍馬は最後刀で斬られて殺されちゃったよね。今から、140年ぐらい前までは、武士は腰に大、小の刀を差して生活していたんだ。で、一旦、事あれば、刀を抜いて命のやり取りをしなければならないし、また、大きな失敗をすれば、その場で腹を切らなければならなかったんだ。武士はその日その日を死と背中合わせで生きていた訳だ。そう言う時代が、ほんの140年ぐらい前まで、あったんだよね。
今は、斬り合いなんてないから、居合や剣道などの武道は、修業を通じて人間形成をするという役割があるんだ。


ある小学校で6年生を対象に行われる『伝統文化を体験しよう!!』という特別授業で、生徒を前にしての居合仲間のAさんの話である。

数日前、Aさんから、『ちょっと手伝ってよ』と頼まれて、小生もこの催しにお手伝いとして参加したのだが、居合の他に『墨絵』、『茶道』、『華道』、『香道』、『能』、『大正琴』、『和太鼓』、『布ぞうり』、『折り紙』など、幅広い分野の日本の伝統文化が網羅されていて、その授業の講師は、地域の人たちがボランティアで勤めることになっているとのこと。その範囲の広さと内容の充実ぶりに、驚かされると同時に、このような特別授業を企画した学校の素晴らしい試みに心からの共感と敬意を覚えた次第である。

居合は今回が初参加である。

Aさんの話によれば、学校サイドから特別授業の話を聞いた時に、『居合で良かったらやらせていただきますよ』
と申し出た所、実現の運びとなったとのこと。

そして、いよいよ体験授業の始まりである。

居合の体験を希望した生徒は16人、全て男子生徒である。

授業の時間が10時半から正午までという限られた時間なので、教える内容にもおのずと限りがある。

そこで、先ずは帯の締め方、刀の差し方、下げ緒の結び方、刀の抜き方、納刀の仕方、刀の握り方、刀の抜きつけ、刀の斬り下ろしといった基本を教え、仕上げとして居合・古流の『虎乱刀』の技にチャレンジしてもらうことに。

以下、写真を中心に、その模様を紹介しよう。

 
『うわっ!刀だ』『これ、本物?』と興味津々、講師のAさんに群がる生徒たち(左)、全員を集めて刀の取り扱いについて入念に教える講師のAさん(右)

  
最初のうちは、刀の長さに戸惑い、刀を抜く時(左)、刀を鞘の中に入れる時(右)悪戦苦闘していた生徒たち。

 
授業も終わりに近づく頃は、抜きつけ、斬り下ろしも、みんなうまくできるようになった。


正午、体験授業終了。

刀は模擬刀とは言え、一つ取り扱いを間違えば怪我に直結する。

何事もなく体験授業を終え、Aさんと二人『無事終わって良かった』と胸をなでおろした次第である。

『大不覚』の四段デビュー戦~県下五段以下居合道大会

2010-11-01 | 武道

県下五段以下居合道大会の試合風景


先日、県下五段以下の居合道大会が行われ、小生も参加した。

本大会、今回から『高齢者』の部が新設され、65歳以上の選手はこの高齢者の部にエントリーされることになった。


これは、公益法人化を目指す県剣道連盟がその一環として掲げる『すそ野は広く、頂上は高く』という方針の中の『居合人口』増大方針、即ち『すそ野は広く』を具体化したもので、「高齢者の人たちにも、等しく優勝の機会を」ということを通じて、高齢者の人たちの参加とやる気を促す趣旨のようである。

小生が出場する四段の部の出場選手は、11人。(因みに、初段以下は3名、二段は4名、三段は9名、五段10名)
確かに、以前に比べれば優勝への距離はぐっと近くなって、出場選手が上位入賞を身近なものとして感じるようになったのは間違いないだろう。

この10月に四段になったばかりの『新米四段』の小生には、表彰などという大それた望みなど、はなからなかったが、試合の対戦相手のNさんは小生の居合の『同期生』。Nさんは、順調に昇段し、小生より1年早く四段に合格していたので、三段の小生は、この1年間Nさんと対戦することが、できなかっただけに、久しぶりの『お手合わせ』に『胸を借りる』積りで頑張ろうと張り切っていたのだが、いざ試合になって、小生が張り切り過ぎて、演武する技の順番を間違え、途中でそれに気がついて、『やり直す』という信じられない大『ポカ』をやってしまい、『自滅』という結果に終わってしまったのは、何とも恥ずかしく、情けなく、残念でならない。(後でT五段から、古流は指定技が決まって無いので、あの場合、あそこでやり直さないで、そのまま続行し、順番を飛ばしてしまった技は、別の技で対応すれば何でもなかったのにと教えてもらったのだが、その時は、そこまで気が回らなかった。)


四段のデビュー戦が、『技の順番間違いで自滅』。
このことは、忘れられない記憶としてずっと思い出に残るだろう。この悔しい経験を踏まえて捲土重来を期したいと思っている。


 
模範演武
試合終了後に披露された高段者の先生方による模範演武。写真左は七段の先生方による演武。写真右は、範士八段の3先生による演武。その演武に会場は、しわぶき一つ聞こえない静寂の雰囲気に包まれた。


後に続く人へのメッセージになれば・・・~居合道昇段審査会②

2010-10-04 | 武道
居合道昇段審査会が終わって1日が過ぎた。

それまでは、不安や迷い、プレッシャーなどで心休まることがない日々であったが、『四段合格』という嬉しい結果に、今、プレッシャーから解き放たれ、胸のつかえが下りたような、何とも言えぬ安堵感に浸っている。


 
昇段審査会での演武 中央が小生。


居合を始めて7年が過ぎた。

居合をやる以上は、『四段』は是非取りなさいよ、と先輩の皆さん方からよく言われる。

居合を志す者にとって、『四段』は一つの目標である。

勿論、小生にとっても大きな目標であるが、それだけに、『四段』は高く、大きく聳えている壁である。

四段に合格すべく町の居合道場に通って教えを受けたりして、四段合格に向けての対策をぬかりなく行っている人が多いと言うことも良く耳にする。

そんな中、小生には、四段受験に際して心に決めていたことがあった。

それは、日々の稽古を積み重ねること以外は四段合格のために特別なことはしないということであり、三段取得から3年経過し、四段受験の資格を得た昨年以来一貫してこの方針で臨んできた。

昨年の初チャレンジは、力不足ということもあって不合格であったが、今回幸いなことに、この自分流のやり方で、何とか『四段』の壁をクリア―することができた。

それだけに、今回の合格が『今までのような練習スタイルで果たして、高段位に合格できるのだろうか』と、不安になったり、悩んだりしていた、わが仲間たちに『これまで通り、ひたすら日々の稽古に精進すれば、特別なことをしなくても合格できるよ』という一つのメッセージを伝えることになったのなら、それは、それで意味のあることであり、これに勝る喜びはないと思っている次第である。







祝!全員合格~居合道昇段審査会

2010-10-03 | 武道

昇段審査会風景(写真は三段以下の部)
当日発表される指定技5本を6分以内に演武する。時間を超過すると失格。
前方、机に座っている人たちが審査する先生方、中央の机に座っている人は、時計係りの人。後方、座っている人たちは出番を待つ受験生 



今日は春と秋の年2回行われる県下居合道の昇段審査会の日である。

わが支部からは、初段にAくん、二段にWさん、三段にKくん、そして四段に小生が挑戦する。

午前中に行われた三段以下の部では、受験した3人全員が合格し、みんなで喜びを分かち合った。

午後からは、四段、五段の審査である。

小生の四段挑戦は1年前に続いて、2度目である。

昨年の雪辱を期して、この1年間稽古に精進して来た成果が問われる6分間の演武である。


 
合格発表に集まる受験者たち(左)発表された合格者番号、小生の番号は22(右)


さて、その演武であるが、精神的には、平静を保つことができたのだが、体の方がイメージしている通りには動かず、日頃の練習に遠く及ばない出来栄えに、多分ダメだろうと発表の瞬間まで落ち込んでいたのだが、張り出された合格者番号に自分の番号を見つけて、何か信じられないものを見たという感覚を味わう。

『あった』とつぶやくと、その声を聞きつけて同行してくれた先輩のT五段が『おめでとう、良かったね』と力強く握手してくれた。

そして、今回一番お世話になったAさんに合格を知らせる電話を入れ、『良かったですね』とねぎらいの言葉をいただいて、ようやく合格を実感できた。

四段と言う居合を志す者にとって、一つの大きく、高い壁を一つ乗り越えることができて、今日と言う日は我が人生の中で、忘れられない、記念すべき日となった。