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折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

猛暑の中、『蘊蓄』を傾け、熱い思いを伝える~特別居合道講習会

2010-07-19 | 武道

全剣連居合5本目『袈裟切り』の理合いを説く範士八段山崎特別講師


この教本の中には、

『静かに』、『すばやく』、『間をおくことなく』、『直ちに』、『同時に』

と言う言葉が良く出てきますが、この言葉の正確な意味をみなさん理解してますか、それを演武で表現できてますか。理解できていないのは論外だけど、理解できていても、実際にそれを演武で表現できなければ、理解できていなのと変わりません。

6,7,8,10本目のポイントの一つである『受け流しに頭上にふりかぶり』ということを実技において正しくやれているかな。

自分ではどんなに良くできたと思っても、それが『教本』どおりでなければ、それは自己流の居合であって、全剣連の居合ではない。


蒸し風呂のような体育館の中で、この日の居合特別講習の講師である範士八段山崎先生の熱のこもった説明が続いていく。


梅雨明けして2日目、早くも猛暑日となった昨日、県内範士による特別居合道講習会が開催された。

なにせ県内は言うに及ばず、全国的にも名の知れ渡っている山崎先生の特別講習とあって、炎天下、しかも3連休にもかかわらず県下各地より100名を超す居合愛好家が集まった。


会場内は、じっとしているだけでも汗が噴き出してくるほどの暑さだが、講習会に集まった全員が、一言も聞きもらすまい、見逃すまいと先生の講義に全神経を集中していて、こちらはまた別の熱さに溢れている。

午前中は先生の講話と全剣連居合12本の講義。
そして、午後からは実技講習。

いつもの講習会では、段別に分かれて行われる実技講習だが、この日は普段講師を勤める先生方も受講者に交じって山崎先生の実技指導を受けることに。

総勢100人余が広い会場一面に広がって居合を抜く様は、まさに壮観である。

この特別講習会、午後3時には終了となったが、山崎先生が『蘊蓄』を傾けてくださった、この講習会は集まった受講者一人一人にとって大きな収穫となったに違いない。

小生にとっても、炎天下、2回電車を乗り継いで1時間半かけて参加した甲斐のある充実した1日となった次第である。

久々の1勝はご褒美!?~県下居合道大会

2010-07-11 | 武道

今年で40回目となる居合道大会の模様


『三信』の教え

昨日、県立武道館に初段から七段までの居合道を志す人たち300余名が集まって居合道大会が開かれた。

その冒頭の開会式で某先生の『三信の教え』という話が印象に残ったので、紹介しよう。

三信の第一の『信』とは、

我が師を信じよ。

三信の第二の信とは、

我が稽古を信じよ。

そして、三信の第三の『信』とは、

我、自身を信じよ。


 
試合開始前、真剣にウオーミングアップに励む選手たち(左)、試合の結果の判定がまさに下された瞬間(右)


久々の1勝

本大会に当支部からは7人が参加した。

この所、試合ではいつも1回戦で敗退していたので、久しく勝利の味を味わっていなかったが、今大会では久々に1回戦を突破することができた。

この勝利は、このところコツコツと地道に稽古を重ねていることに対する『ご褒美』ではと思った次第である。2回戦は敗退したが、落ち着いてベストを尽くせたので、敗れはしたが満足している。むしろ、2回戦(この相手は結局準決勝まで勝ち上がったのだが)は、『上には、上がいるよ』という、『戒め』の敗戦と自覚している次第である。

『四段』挑戦の昇段審査会まで残す所、3カ月弱、今、一生懸命稽古に励んでいるが、本大会の1勝はそんな自分への励みとなる1勝であった。

実現した居合の『巡回』講習

2010-07-05 | 武道
我が居合道支部の『大黒柱』的存在であったK先生(居合道錬士六段)が病に倒れ、長期療養を余儀なくされてからもう2年半が経った。

この間、Tさん、Aさんの二人を中心にメンバーが一致団結して、この支部発足以来のピンチをしのいできた。

特にAさんには、講習会等の出稽古で得た最新の居合の理合いを懇切丁寧に指導してもらって、その責任感と努力には本当に頭が下がる思いである。

そして、最近、稽古が終って話題となったのが、埼剣連居合道部のしかるべき人が『巡回』講習に来てくれたら、どんなにいいだろうと言うことであった。

特に、全剣連の居合道全国大会に県の代表選手として出場しているKさん(居合道教士七段)は、わが支部の代表者であるTさんの大学の後輩ということで、その個人的な「つて」で何とか講習をお願いできないものか、と言う話が持ち上がっていた矢先、そのTさんから、今度、埼剣連居合道部の普及委員会から、要請があった支部に講師を派遣するということが正式に決まり、その第1号として当支部にKさんが来てくれることになりました、という嬉しい知らせがもたらされたのが今から1カ月ほど前のことである。

そして、一昨日某中学校の武道場においてメンバーが熱望していた『巡回』講習が実現した。


木刀を使って、全剣連居合6本目の技を解説するK先生


整然として、わかりやすい解説、力強く、かつ、美しい技の実演。
講習会に集まった全員が、一言も聞きもらすまい、見逃すまいと先生の講義に全神経を集中している。

所定の3時間があっという間に過ぎていた。
そして、みんな満足感120%で帰路についたに違いない。

いつもは、全ての面で目立たない、地味な存在の当支部が埼剣連居合道部の新しい試みの第1号の栄に浴することができたなんて、当支部にとって、まさに快挙、エポックメーキングなできごととなった次第である。




ブログ開設から1461日。今日から、いよいよ5年目に入る。

居合の稽古~基本を総ざらい

2010-05-15 | 武道

当居合道支部の練習風景(稽古は月、水、金の午後7時から9時まで)


『刀に手をかける時、いかにも、これから刀に手をかけるぞ、という仕草が見え見え。それでは相手に読まれてしまう。刀には、このように手をかけて・・・』と身ぶり手ぶりで解説するKさん。

『つま先立の最初の動作ができていない。それでは上半身をしっかりと支えきれない』とこれまた、その動作を身をもって示してくれるTさん。

『刀の握りが最初からぎゅっと握り過ぎる。柄は親指と人差し指で軽く握り、刀が鯉口を離れる寸前に鞘引きと同時に小指から柄を握り、締める。そうすれば、剣先が生きて、ピュンと抜ける』とAさん。


上記のことは、いずれも、居合を習う最初の段階で教わる基本中の基本の事項であるが、実はこの基本が正しく身に付いていないことが明々白々となり、今、まさに『基本の総ざらい』の真っ最中である。

小生の居合が諸先輩方の目によって丸裸にされている。


昨年10月に居合道四段に挑戦し、不合格となってから半年、この間、ひたすら自分の至らなかった点は何か、を手探りの状況ながら、自分なりに追い求め、練習に励んできた。

そんな小生の姿を見て、それまで、気が付いていても余り積極的に注意しなかった先輩方が遠慮も気兼ねもないアドバイスをしてくれるようになったのは、自分自身では自分の悪いところが中々わかりにくいだけに大変ありがたいことであったが、それにしても、諸先輩の指摘で、これほど自分が正しい居合道の基本を身に付けていなかったことがわかって、この6年間の自分の居合は何だったのかと忸怩たる思いを禁じ得ない。


10月の再チャレンジまで半年を切った今、四段挑戦などおこがましいと言わざるを得ないが、まずはともあれ、正しい基本を身に付けることこそ、上達の早道と思い定めて、先輩諸氏のアドバイスを血と肉として、残された期間、正しい基本のマスターに全力を尽くしたい思っている次第である。

『あせらず』、『あわてず』、『あきらめず』、『甘えず』~昇段審査会に向けての4つのキーワード

2010-01-05 | 武道

稽古始めの風景


▼今年の暦は余情を欠き、今日4日の月曜日から、きっぱりと日常が立ち戻る。年の瀬のざわめきも、初春の華やぎも、一族再会も、たちまち思い出となって流れ去る。去年と今年の入れ替わりは、実に素早い。


1月4日付朝日新聞『天声人語』の一節である。


確かに、今年は年末、年始の休みが実に素っ気ない。

あたかも、みんな休んでいる暇などないよ、早く気持ちを切り替えて、それぞれ『やるべきこと』を『やりなさい』とのメッセージのように受け取れる。


そんな雰囲気に呼応するかのように、例年ならば1月中旬に行われている居合の『稽古始め』が今年は1月4日に行われた。

そして、集まった仲間たちがそれぞれ新たな気持ちで稽古始めに臨んだ。


小生にとって今年は、昨年に続き居合道『四段』を目指すチャレンジの年である。

 
初稽古
今年は『あせらず』、『あわてず』、『あきらめず』、『甘えず』この4つの『戒め』を昇段
審査会へ向けてのキーワードとして精進して行きたい。



そんな小生に、今年届いた1通の年賀状。

いつも指導を受けているTさんからだ。

その余白に

『あせらず』、『あわてず』、『あきらめず』

でいきましよう、と手書きのメッセージが。


Tさんは、現在居合道五段。

小生の居合の仲間では、最高段位で我々の居合道支部の実質上の指導者である。

昨年は小生の四段昇段審査に当たり、折に触れて色々とアドバイスを頂戴した。


『あせらず』、『あわてず』、『あきらめず』この3つは小生の性格上の『弱み』であり、その弱点を良く観察した上での適切かつ有効なアドバイスだとTさんの人を見る目の確かさに感心させられた。


今年の年頭で、日常生活では

『生き生き』、『わくわく』、『ドキドキ』

をモットーに掲げたが、


居合道においては、Tさんからのアドバイスである

せらず』、『わてず』、『きらめず』

に、もう一つの『弱み』―とかく人に頼り過ぎる『弱み』―をカバーすべくまえず』を追加して、

昇段審査会への4つの『戒め』をキーワードとして、今年1年精進して行こうと思っている。