ナベツネ氏が、プライムニュースで、提言した言葉である。他に、「ポピュリズムの超克」をあげていた。政治家に対する提言ということだ。
理性がホンモノであれば、情熱がついてくるとも言った。そして、かつての政治家で彼が評価しているのは、吉田茂、中曽根康弘、三木武吉をあげた。問いに対して、即答ではなく、考えながらこたえていたのが、印象的であった。
どうやら、心酔しているという風ではなかった。自分の考えがあって、しかも、いろんな情報を仕入れながら、見解をまとめてきた新聞記者魂のようなものを感じた。
原発に対しても、ゼロはありえないとか、天皇制についても、トップに「元首」がいることを、簡単に肯定してみせた。若いころ、共産党員であったことを「反省」しているともいった。
勉強は、常にしていたとし、無駄であったとか、間違いであったというより、駄目だとおもって、カントに転向したともいった。
そして、ポピュリズムの超克については、彼が棲んでいる世界が、まさに、庶民の側ではなく、多分に支配者層からの視点、視野であって、本当に庶民のことは、解らなくなっているのだなと思わせた。
戦争については、頭から反対というのではなく、選択の対象になっていることに、注目したい。庶民の平和への無条件の願いとは違うのである。
ザックバランであるが、結構緻密である。時間をかけて、こういう番組に登場してくれれば、「民度」の向上に、相当貢献するのではないか。そして、支配層の考え方の本音の世界を、示してくれることで、民衆がどう行動すべきか、考えるべきかを示してくれることになる。