今年の一文字は、「絆」となった。清水寺の坊さんが、例によって大書した。
東北大震災、原発事故で、今年、日本はたいへんな年であった。そのなかで、助け合いが重要な意味を持つこと、困難な中で、絆の大事さを知った。
本当に大事なものは、金や地位や名誉ではなく、お互い助け合って、暮らすなかに、真の喜びや生きがいがあることが、あらためて、あきらかになった。
一方、きれいごとではすまない現実もある。過酷な現実をドラマ化している、人気ドラマ「家政婦のミタ」が終わった。ほとんど見ていなかったのだが、人気ドラマときいていて、何度か見たことがあった。
コメディタッチであるが、現実と結構リンクする。見たことがないようなドラマであった。
最終話では、過酷な人生のなかで、笑顔を一切みせない主人公が、「業務命令」によって、笑顔を涙を、みせた。それは、しかし、あくまで業務命令があったからそうしたまでで、真実感情が復活したわけではないようであった。
ドラマは、次の悲惨と思われる家族のもとへとむかうところで終わる。とことん苦しみを味わいつくしながらも、そのなかから生きがいをみつけたのは、人を救う、現代の「サンタ」となることにあったようだ。
人を救うことこそ、自分をも救うということだ。いいドラマであった。