(原題:Prometheus)
----これって噂の『キャリー』リメイク版だよね。
ブライアン・デ・パルマのファンとしては
ちょっと複雑ニャんじゃニャいの?
「さすがフォーン。
よく分ってらっしゃる(笑)。
ぼくの長い映画鑑賞歴の中でも
あの映画のイメージはひときわ鮮やか。
それが薄まり壊されるんじゃないかと、
正直、観る前は心配だったんだ。
しかも主演があのクロエ・グレース・モレッツ。
いくら、引きこもり風に演技をしてみせても、
持って生まれた美しい顔立ちは隠せない」
----その言い方って
シシー・スペイセクに悪いって感じがしないでもないけど…(汗)。
「う~ん。
確かにそうも言えるけど、
あの映画は、彼女の超個性的な顔立ちとは切り離せないからなあ。
それも含めて、
この映画はデ・パルマという人の
映画作家としての個性を見直した作品でもあったね。
正直、今度のリメイクもそう悪くはない。
狂信的な母親に特別な育てられ方をされたことから、
周囲との付き合いがうまくできず、
結果、毎日、暗くじめ~っと日陰の身で生きているキャリー。
ただ、さっきも言ったように
クロエ・グレース・モレッツだと元が元だけに、
いかにも演技でそれをやっているって感じ。
デ・パルマは彼女の<顔>も含めて、
映画を<見せる>ものとして捉えている。
じゃあ、今回のキンバリー・ピアース監督はと言うと、
キャリーの内面を、より深く掘り下げて描くことで
これまた自分の作品に仕上げている」
----キンバリー・ピアースって
『ボーイズ・ドント・クライ』で
ヒラリー・スワンクをアカデミー主演女優賞に導いた女性監督だよね。
「そう。
あの映画は性同一性障害をテーマとして扱っていて、
そこでは、いわゆるノーマルと言われる人々と
アブノーマルと言われる人々の生き方の違いを見つめ、告発していた。
それって
多数派と少数派の違いくらいでしかないのではないかと…」
----でも多数派は少数派を不気味に感じ、彼らを疎外し排斥する…。
「そういうことだね。
その意味でも、これは彼女向きの映画だったと思う。
そこに、ウェブ時代の原題を反映した
携帯を使っての新しいイジメ、
また、女性ならではの視点からの
“出産”“生理”“死”が“血”をモチーフに描かれる。
この中で、キャリーが自らドレスを縫うシーンがあったんだけど、
この繊細な感情から生まれる美しさはデ・パルマには出せない」
----う~ん。ニャるほどね。
でも『キャリー』といえばやはり
プロム・ナイト、そして豚の血。
「そうなんだ。
あのシーンを作り出しただけでも、
やはりデ・パルマはスゴイ。
プロム女王の発表が近づくだけでもドキドキしたもの」
----スプリット・スクリーンは使われるの?>
「いや、
それをそのまま模倣するようなことはしていない。
でもクライマックスのカタストロフィ、
すべてが破壊、破滅へと向うシーンにおける演出の
パワフルさでは引けを取らなかったと思う」
----デ・パルマ版では、あのラストも忘れられニャいな。
思わず椅子から飛び上がったもの。
「そう。
これもピアース監督は模倣するわけにはいかない。
あのエンディングは
その後、デ・パルマ自身
『殺しのドレス』、それに近作の『パッション』でも使っているからね。
それこそデ・パルマ印。
他の人がやったら『おいおい』になるけど、
彼ならば許される」
----ふうむ。
代りに何が用意されているんだろう。
少し楽しみだニャ。
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「デ・パルマが他の監督の映画をリメイクした年に、自分の作品がリメイクされたわけだニャ」
※クラスのいじめっ子たちもブレイクしそうだ度
こちらのお花屋さんもよろしく。
こちらは噂のtwitter。
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----これって噂の『キャリー』リメイク版だよね。
ブライアン・デ・パルマのファンとしては
ちょっと複雑ニャんじゃニャいの?
「さすがフォーン。
よく分ってらっしゃる(笑)。
ぼくの長い映画鑑賞歴の中でも
あの映画のイメージはひときわ鮮やか。
それが薄まり壊されるんじゃないかと、
正直、観る前は心配だったんだ。
しかも主演があのクロエ・グレース・モレッツ。
いくら、引きこもり風に演技をしてみせても、
持って生まれた美しい顔立ちは隠せない」
----その言い方って
シシー・スペイセクに悪いって感じがしないでもないけど…(汗)。
「う~ん。
確かにそうも言えるけど、
あの映画は、彼女の超個性的な顔立ちとは切り離せないからなあ。
それも含めて、
この映画はデ・パルマという人の
映画作家としての個性を見直した作品でもあったね。
正直、今度のリメイクもそう悪くはない。
狂信的な母親に特別な育てられ方をされたことから、
周囲との付き合いがうまくできず、
結果、毎日、暗くじめ~っと日陰の身で生きているキャリー。
ただ、さっきも言ったように
クロエ・グレース・モレッツだと元が元だけに、
いかにも演技でそれをやっているって感じ。
デ・パルマは彼女の<顔>も含めて、
映画を<見せる>ものとして捉えている。
じゃあ、今回のキンバリー・ピアース監督はと言うと、
キャリーの内面を、より深く掘り下げて描くことで
これまた自分の作品に仕上げている」
----キンバリー・ピアースって
『ボーイズ・ドント・クライ』で
ヒラリー・スワンクをアカデミー主演女優賞に導いた女性監督だよね。
「そう。
あの映画は性同一性障害をテーマとして扱っていて、
そこでは、いわゆるノーマルと言われる人々と
アブノーマルと言われる人々の生き方の違いを見つめ、告発していた。
それって
多数派と少数派の違いくらいでしかないのではないかと…」
----でも多数派は少数派を不気味に感じ、彼らを疎外し排斥する…。
「そういうことだね。
その意味でも、これは彼女向きの映画だったと思う。
そこに、ウェブ時代の原題を反映した
携帯を使っての新しいイジメ、
また、女性ならではの視点からの
“出産”“生理”“死”が“血”をモチーフに描かれる。
この中で、キャリーが自らドレスを縫うシーンがあったんだけど、
この繊細な感情から生まれる美しさはデ・パルマには出せない」
----う~ん。ニャるほどね。
でも『キャリー』といえばやはり
プロム・ナイト、そして豚の血。
「そうなんだ。
あのシーンを作り出しただけでも、
やはりデ・パルマはスゴイ。
プロム女王の発表が近づくだけでもドキドキしたもの」
----スプリット・スクリーンは使われるの?>
「いや、
それをそのまま模倣するようなことはしていない。
でもクライマックスのカタストロフィ、
すべてが破壊、破滅へと向うシーンにおける演出の
パワフルさでは引けを取らなかったと思う」
----デ・パルマ版では、あのラストも忘れられニャいな。
思わず椅子から飛び上がったもの。
「そう。
これもピアース監督は模倣するわけにはいかない。
あのエンディングは
その後、デ・パルマ自身
『殺しのドレス』、それに近作の『パッション』でも使っているからね。
それこそデ・パルマ印。
他の人がやったら『おいおい』になるけど、
彼ならば許される」
----ふうむ。
代りに何が用意されているんだろう。
少し楽しみだニャ。
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「デ・パルマが他の監督の映画をリメイクした年に、自分の作品がリメイクされたわけだニャ」
※クラスのいじめっ子たちもブレイクしそうだ度
こちらのお花屋さんもよろしく。
こちらは噂のtwitter。
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本国ではまずまずの評価を得ているのに。
デ・パルマ版を元にモダナイズした作りでしたが、細部は結構違いますよね。
超能力の意味づけとかはむしろ「クロニクル」に近いと思いました。
これはこれで面白かったです。
で、不思議なのは
この映画で『キャリー』に初めて触れた人たちの言葉が
届いてこないこと。
それだけヒットしていないということでしょうか?
単品だったらそんなに悪い出来ではないと思います。比べたらもちろんデ・パルマ版の方が好きなんですけど。で、デ・パルマ版とセットで見れる事により、逆に比較が出来て面白かったな、と。ソフト販売もデ・パルマ版と一緒に売ったらいいと思う。
なるほど、
デ・パルマ版と一緒に売る…。
それはいいですね。
ヒッチコックがヒッチコックしかいないように、
デ・パルマはデ・パルマしかいない。
それを前提に、この映画を楽しむというのが
僕のスタンスかな。