-----『ハガレン』映画になったんだ?
「よく知ってるね。ぼくはタイトルを聞いたことがある程度。
でもこれ、すごい人気なんだね。試写室は満員御礼状態だったよ」
-----けど、それじゃ、わかりにくかったんじゃニャいの?
「あらかじめプレスに目を通して予習してはおいたんだけど、
それでもまだ全貌は掴みきれなかった。
おそらくこの映画は『ハガレン』のファン限定で作られたものなんだと思う。
それ以外の観客は眼中にない。でももったいないなあ?」
-----もったいない?
「うん。これが思った以上によくできてるんだ。
ぼくが理解した、この映画以前の『ハガレン』の設定、
それは
エドワードとアルフォンソ、『錬金術世界』のエルリック兄弟。
あることがきっかけで、兄は右腕と左足を、弟は体そのものを失ってしまう。
エドはアルを命を賭けて錬成するものの、
何かを得るためには何かを失う等価交換の原則により
アルは記憶を失い、エド自身は『現実世界』に飛ばされた...ということのようだ」
-----ふうん、凝ってるニャあ。
「おそらく、もっといろいろあるんだろうけど、
基本はこの二つの世界の兄弟を軸に話が進んでいく。
エドが飛ばされたのは1923年のドイツ。
そこでは破滅的なインフレが訪れ、
その状況に不満を抱く若者たちはトゥーレ協会を名乗り
シャンバラへの道を開き、
排他的な単一民族国家形成を目指していた。
そんな中、エドは弟の面影を持つ
アルフォンス・ハイデリヒの力を借りロケット工学を学び、
元の世界へ戻ろうとするが....」
-----するが....?
「そこにトゥーレ協会に追われるジプシーの予言少女ノーアや、
マブゼと名乗るユダヤ人、そして伝説のドラゴンなどが絡んでくる」
-----ファンタジーにしては少し異色だね。
「そうなんだ。さっきジプシーという言葉を使ったけど、
ノーアは『自分たちではジプシーと言わずに<ロマ(人間)>と呼ぶ』と、
現代にもつながる問題提起を行う。
また、マブゼというのも実は『怪人マブゼ博士』のことで、
実は、このユダヤ人は実在の映画監督フリッツ・ラングだったりもする。
そうだな。それらの時代背景を知っていれば、
この映画はさらに楽しめること間違いないだろうね」
------しかし、なんでまたそんな時代を背景にしたんだろう?
「これについては、プレスに監督の水島精二自身の説明が載っている。
それを少し引用してみよう。
『実際にナチが台頭してくるバックボーンにはオカルト思想がありましたし、
今の時代に戦争に向かっていく人々を描くことには意義があると思っています』。
そう、映画の中では、国家社会主義ドイツ労働者党や
それに心酔する人々が、先の大戦で自分たちは本当は負けてはいないと主張。
敗因をユダヤ人たちのせいだと決めつけるばかりか、彼らを恐れ、排斥する。
こういうところに、監督は今の時代と似た空気を感じ取ったんだろうね」
-----ニャるほどね。アニメの技術的にはどうだったの?
「空中戦なども多く、大友克洋の『スチームボーイ』と似たところもあるけど、
こちらの方が物語も起伏に富み、アクションシーンも魅せてくれる。
あの巨匠の作品より、よっぽど親しみが湧いたよ」
(byえいwithフォーン)
※アニメやるじゃん度
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「よく知ってるね。ぼくはタイトルを聞いたことがある程度。
でもこれ、すごい人気なんだね。試写室は満員御礼状態だったよ」
-----けど、それじゃ、わかりにくかったんじゃニャいの?
「あらかじめプレスに目を通して予習してはおいたんだけど、
それでもまだ全貌は掴みきれなかった。
おそらくこの映画は『ハガレン』のファン限定で作られたものなんだと思う。
それ以外の観客は眼中にない。でももったいないなあ?」
-----もったいない?
「うん。これが思った以上によくできてるんだ。
ぼくが理解した、この映画以前の『ハガレン』の設定、
それは
エドワードとアルフォンソ、『錬金術世界』のエルリック兄弟。
あることがきっかけで、兄は右腕と左足を、弟は体そのものを失ってしまう。
エドはアルを命を賭けて錬成するものの、
何かを得るためには何かを失う等価交換の原則により
アルは記憶を失い、エド自身は『現実世界』に飛ばされた...ということのようだ」
-----ふうん、凝ってるニャあ。
「おそらく、もっといろいろあるんだろうけど、
基本はこの二つの世界の兄弟を軸に話が進んでいく。
エドが飛ばされたのは1923年のドイツ。
そこでは破滅的なインフレが訪れ、
その状況に不満を抱く若者たちはトゥーレ協会を名乗り
シャンバラへの道を開き、
排他的な単一民族国家形成を目指していた。
そんな中、エドは弟の面影を持つ
アルフォンス・ハイデリヒの力を借りロケット工学を学び、
元の世界へ戻ろうとするが....」
-----するが....?
「そこにトゥーレ協会に追われるジプシーの予言少女ノーアや、
マブゼと名乗るユダヤ人、そして伝説のドラゴンなどが絡んでくる」
-----ファンタジーにしては少し異色だね。
「そうなんだ。さっきジプシーという言葉を使ったけど、
ノーアは『自分たちではジプシーと言わずに<ロマ(人間)>と呼ぶ』と、
現代にもつながる問題提起を行う。
また、マブゼというのも実は『怪人マブゼ博士』のことで、
実は、このユダヤ人は実在の映画監督フリッツ・ラングだったりもする。
そうだな。それらの時代背景を知っていれば、
この映画はさらに楽しめること間違いないだろうね」
------しかし、なんでまたそんな時代を背景にしたんだろう?
「これについては、プレスに監督の水島精二自身の説明が載っている。
それを少し引用してみよう。
『実際にナチが台頭してくるバックボーンにはオカルト思想がありましたし、
今の時代に戦争に向かっていく人々を描くことには意義があると思っています』。
そう、映画の中では、国家社会主義ドイツ労働者党や
それに心酔する人々が、先の大戦で自分たちは本当は負けてはいないと主張。
敗因をユダヤ人たちのせいだと決めつけるばかりか、彼らを恐れ、排斥する。
こういうところに、監督は今の時代と似た空気を感じ取ったんだろうね」
-----ニャるほどね。アニメの技術的にはどうだったの?
「空中戦なども多く、大友克洋の『スチームボーイ』と似たところもあるけど、
こちらの方が物語も起伏に富み、アクションシーンも魅せてくれる。
あの巨匠の作品より、よっぽど親しみが湧いたよ」
(byえいwithフォーン)
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