「しかしまさか、一週間に2回も追悼記事を書くことになるとは…」
-----そ、そうだよね。
フォーンも緒形拳にはビックリ。
「早い。あまりにも早すぎる。
彼にはまだまだ頑張ってほしかった。
日本には珍しく
深みのある悪役ができる人だっただけに…」
-----深みのある悪役?
「うん。
ちょっと順を追って話そう。
ぼくが最初に彼、緒形拳を知ったのは
1965年NHK大河ドラマの『太閤記』。
「サル」と呼ばれた秀吉。
「サル」=緒形拳。
そのイメージがあまりにも鮮烈。
調べてみると
どうやらナレーションでも「サル」の言葉を使っていたんだね。
当時、彼は新人で
さらに新人というか、当時大学生だった石坂浩二演じる石田三成、
「信長を殺さないで」の投書を数多く集めた高橋幸治の織田信長と、
おそらくこの『太閤記』は
『日曜日の夜8時は大河ドラマ』を
決定づけた作品じゃないかな。
そんないかにもNHK好みの明るいお茶の間イメージを
徹底的に壊してくれたのが、かの今村昌平。
佐木隆三原作の『復讐するは我にあり』(1979)は
悪の魅力を描いてこれに勝る作品は、他にそうない。
無理に探せば
それこそ 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』くらいだろうね」
-----うわあ。それはまた
強烈な例を持ち出してきたニャあ。
「そんな彼だけに、
以後は少しものたりなく感じていたのも事実。
ところが驚いたことに彼は
若手作家とのコラボを始める。
1999年に『流★星』に出たときはほんとうにビックリ。
申しわけないけど、あまり聞いたこともない監督、
しかも製作がリトルモアと、
まあライト、ライト。
以後も池端俊策『あつもの』や小林正弘『歩く、人』などに主演。
でもやはり彼の魅力は“悪”。
そのいい例が、近年相次いで映画化された藤沢周平の時代劇だ。
彼が光っていたのは
同じ山田洋次作品でも『武士の一分』よりも『隠し剣 鬼の爪』。
確か、最後の主演作が『長い散歩』だけど、
もっと図太い役で締めくくってほしかったな。
と、好き勝手に言ってしまったけど、
『拳さん。あまりにも早すぎます。
日本のダニエル・デイ=ルイスはあなたしかいない……』。
改めてご冥福をお祈りします」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「ことしは、映画人が相次いで逝っちゃうのニャ」
※ほんとうは言葉もない度
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☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
-----そ、そうだよね。
フォーンも緒形拳にはビックリ。
「早い。あまりにも早すぎる。
彼にはまだまだ頑張ってほしかった。
日本には珍しく
深みのある悪役ができる人だっただけに…」
-----深みのある悪役?
「うん。
ちょっと順を追って話そう。
ぼくが最初に彼、緒形拳を知ったのは
1965年NHK大河ドラマの『太閤記』。
「サル」と呼ばれた秀吉。
「サル」=緒形拳。
そのイメージがあまりにも鮮烈。
調べてみると
どうやらナレーションでも「サル」の言葉を使っていたんだね。
当時、彼は新人で
さらに新人というか、当時大学生だった石坂浩二演じる石田三成、
「信長を殺さないで」の投書を数多く集めた高橋幸治の織田信長と、
おそらくこの『太閤記』は
『日曜日の夜8時は大河ドラマ』を
決定づけた作品じゃないかな。
そんないかにもNHK好みの明るいお茶の間イメージを
徹底的に壊してくれたのが、かの今村昌平。
佐木隆三原作の『復讐するは我にあり』(1979)は
悪の魅力を描いてこれに勝る作品は、他にそうない。
無理に探せば
それこそ 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』くらいだろうね」
-----うわあ。それはまた
強烈な例を持ち出してきたニャあ。
「そんな彼だけに、
以後は少しものたりなく感じていたのも事実。
ところが驚いたことに彼は
若手作家とのコラボを始める。
1999年に『流★星』に出たときはほんとうにビックリ。
申しわけないけど、あまり聞いたこともない監督、
しかも製作がリトルモアと、
まあライト、ライト。
以後も池端俊策『あつもの』や小林正弘『歩く、人』などに主演。
でもやはり彼の魅力は“悪”。
そのいい例が、近年相次いで映画化された藤沢周平の時代劇だ。
彼が光っていたのは
同じ山田洋次作品でも『武士の一分』よりも『隠し剣 鬼の爪』。
確か、最後の主演作が『長い散歩』だけど、
もっと図太い役で締めくくってほしかったな。
と、好き勝手に言ってしまったけど、
『拳さん。あまりにも早すぎます。
日本のダニエル・デイ=ルイスはあなたしかいない……』。
改めてご冥福をお祈りします」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「ことしは、映画人が相次いで逝っちゃうのニャ」
※ほんとうは言葉もない度
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緒方拳さんの悪役の憎らしさも
いい人演じるときのクシャッとした照れたような
笑顔も好きだったのになぁ。。。
ポール・ニューマンもショックだったけど、それ以上の
インパクトがありました。
早すぎますよねぇ。。。
若いスターが散っていくのも辛いですが、
このようにスクリーンを背負った
唯一無比の存在が姿を消すのは
もっと悲しいです。
特に緒形拳は、
誰にも変えがたい個性を持っていただけに、
ほんとうに胸がつまりました。
にゃんこさんがご紹介されていた
緒形拳のブログ。
言葉少ないながら、
あれぞ人生という感じでした。
そんな数少ない俳優さんでしたね。
私は『太閤記』の頃は大河をまったく観ていなかったんですごく後悔しています。
私にとっての緒形さんはやはり藤枝梅安が最初かなあ。
NHKで追悼放送をしてくれるとしたら、数年前に一度アーカイブスでやってくれた『破獄』を期待しているんですが…
私もいずれ追悼を兼ねて記事を書きたいと思っています。
…残念です。
TB、ありがとうございますm(__)m
僕としては珍しく朝一でこのニュースを知ったとき、
暫く動けませんでした。 なかなか不世出の俳優を失った気がします。書や語りにも秀でた才能があったと思いますし、恐らく癌と知って己自身と黙々と闘っておられたのだと推測します。最近の作品はチャレンジしているようにも今思うと感じます。
『長い散歩』で年寄りをこき使った奥田監督に死を早めた責任はあるかな(笑)
ご冥福をお祈りします。
いつもTBのみで失礼しております。
緒方さんの急逝は、ほんとにショックでした。
幼い頃から彼の演技に衝撃を受け、その後も多くの作品で楽しませて貰いました。
特に彼の女衒の役が好きだったなぁ~
悪役も良い役も、何をやらせても強烈な印象の見る者に与える、
これ程の役者さんには今後出会えないように思います。
息子さんが仰ったとおり、実に格好いい、素敵な役者さんでした。
ご冥福をお祈りします。
偶然にも、この記事を書き終わった後、
よろ川長TOMさんのことを思い出していました。
最近、お姿が見えないなと…。
同じ空の下、
緒形拳さんのことを思ってられるだろうなと、
ほんとうになぜか不思議に
よろ川長TOMさんのことを思い出していたんです。
思いが通じたということでしょうか?
追悼記事、書かれたら
ぜひ、うかがいます。
ぼくも朝、知りました。
このようなオーラを持った俳優は
今後、なかなか出てこない気がします。
松田優作にしても緒形拳にしても、
二世が俳優なのですが、
やはり違う。
これって時代のせいなのかな?
緒形拳さんのホームページ、
今回、初めて拝見したのですが、
その人となりがとても
よく出ている素敵なページでした。
いま、寂しさがじわりじわりきています。