※カンの鋭い人は注意。※映画の核に触れる
部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。
----えっ。こんな難しいのやっちゃっていいの?
アニメは鬼門でしょ。
確か、『ベクシル 2077 日本鎖国』のときなんか、
気に入っちゃって
ペラペラ喋ったら、
周りからがっかりされたじゃニャい。
「この人はSFやアニメの知識がない」って…。
「さすが、フォーン。
よく覚えているね。
これだからこのブログのお相手は
フォーンじゃなきゃ務まらない」
----そんなことどうでもいいから、
ぼくの質問に答えてよ。
それでもこの『キャプテンハ-ロック』を喋ろうとするわけを…。
「じゃあ。
まず自分にとっての松本零士から。
それは何はさておき『男おいどん』、
もちろん連載漫画の方ね。
あれは辛かったなあ…(遠い目)」
----ガクッ。
ほらほら。
『銀河鉄道999』でさえ、
それほど思い入れがないのに、
どうしてこれにしたの?
「そこがひとつのポイント。
『999』を軸に、
松本零士の世界を語る人には
おそらくこの『キャプテンハ-ロック』は不満だらけかも。
だって、声優をだれがやるかだけでも
発表に際して、
『それは違うだろう』の声が吹き荒れていたもの」
----予告を観たときも
あまり期待していなかったよね。
「そうだね。
あの予告には松本零士作品特有のリリシズムがまったく感じられなかった。
リアルな<画>を追求したことで、
宇宙のロマンは二の次、
ハードなスペースオペラへとなっているのではないか、とね」
----監督が荒巻伸志というのも話題だよね。
確かハリウッドから招かれて
『スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン』の監督も務めていなかった?
「そう。
あの映画も、ぼくにはまったく受け付けなかったんだけど、
でもそのとき感じた“あること”だけは覚えている。
それは、ここまで背景がリアルに描かれると、
実写映画において、もうセットなんていらなくなるんじゃないか、
俳優と合成するだけで映画ができちゃうんじゃないか…ということ。
この『キャプテンハ-ロック』では、
その俳優さえもなくなり
すべて3DCGで描かれていく」
----でも、それはおかしな言い方だよ。
これはオール3DCGアニメだから…。
でもさ、ほら
昔、よく言われた“不気味の谷”はクリアされたの?
「そこがひとつのポイント。
肌の質感さえも感じさせるほどリアルなのに、
不思議とその不気味さがない。
どうやらこの映画にはモーションキャプチャーのさらに先、
俳優のエモーショナルな部分さえもキャプチャーできる
フェイシャルキャプチャーというのが使われているらしい」
----フェイシャルキャプチャーって
これまで聞いたことあったかニャあ。
「プレスによると
『ホビット』シリーズ、そして『猿の惑星・創世記<ジェネシス>』に使われているみたい。
繰り返しになっちゃうけど、
この映画の最大の特徴、
それはフェイシャルキャプチャーかもしれないね。
何度も言っているように、
ぼくはそっちのプロではないし、
こんな技術、ハリウッドに比べれば実は大したことないのかもしれない。
でも、日本のアニメではやはり画期的。
ロバート・ゼメキスのアニメが
内容よりもその革新的技術で目を引き付け、
結果的に、映画としての評価軸の置き場所が難しいように、
この映画も、まずはそこに心奪われてしまう」
----ニャるほど。
それじゃあ、原作ファンは怒るかもニャあ。
<線>=<一次元>が魅力の松本零士が
<三次元>の世界へと変わっちゃうワケだもの
「う~ん。
ファンほど嫌がるかも。
リアルにすればするほど
原作の味から遠ざかるワケだから…
ぼくなんかは、
宇宙でのバトルも重量感が感じられ、
けっこう好きなんだけどね。
とは言え、細かいこと言いだしたらキリはない。
たとえば宇宙での艦から艦への人の移動、
これがよく分からない。
気づいたら敵艦に潜入していたり、
あるいは捕虜になっていたり…。
こういうところは『スター・トレック イントゥ・ダークネス』はさすがに上手いね」
----だって、あれは瞬間移動を使うじゃニャい(笑)。
「" style="line-height:160%;">「確かに。
あと、少しだけ真面目なことを言えば、
これは3.11以降の日本に対する
自分たち一人ひとりの考えを問うている映画でもあるんだ。
あまり言うとネタバレになるけど、
ここで明らかになる地球のほんとうの姿、
それをどうとらえるか…。
元老たちとハ-ロックは真っ向から対立する。
まあ、これについては観てもらってからがいいだろうな
「あいかわらずストーリーは無視なのニャ」
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