ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ソーシャル・ネットワーク』(東京国際映画祭オープニング作品)

2010-10-18 22:36:26 | 新作映画
(原題:social network)


----これって、いま全米でスゴく話題になっている映画だよね。
東京国際映画祭でもオープニングを飾るんでしょ。
いったい、どんなお話ニャの?
「いわゆる実話系。
主人公は“フェイスブック”の創始者マーク・ザッカーバーグ。
彼は、インターネット時代のビル・ゲイツと呼ばれ、
アメリカの経済誌フォーブスが発表した2010年版の長者番付では
『世界で最も若い億万長者』とされている」

----それはうらやましいや。
若くしてそこまで登りつめるってことは、
それだけ才能があったということだよね。
「うん。
ザッカ―バーグはハーバード大学でコンピュータサイエンスを専攻。
映画によると、修復できないほど彼女を怒らせたその夜、
彼はハーバード中の名簿をハッキング、
学生たちの写真を並べてランク付けするサイト作りに没頭するんだ」

----それって、悪趣味。
「だよね。
でも、そういうのってみんな興味があって、
フェイスマッシュという名のそのサイトは
たった2時間で22,000アクセスにも達し、
ザッカ―バーグの名前はハーバード中に知れ渡る。
そんな彼の才能を見抜いて近づいてきたのがウィンクルボス兄弟。
ふたりは資産家の家に育ち、
次期オリンピックにも出場が期待されるボート部のトップにして、
ハーバード最高峰のクラブ“ポーセリアン”のメンバー。
自分たちが企画している学内男女のインターネット上の出会いの場
“ハーバードコネクション”立ち上げのため、
優秀なプログラマーであるザッカ―バーグに協力を要請したんだ。
ところが、彼はのらりくらり交わし、
その間に、“フェイスブック”を立ち上げてしまう。
映画は、これは自分たちのパクリと憤慨する兄弟、
マークに裏切られたという創業時の共同経営者エドゥアルド、
そしてマークの3つの視点から
フラッシュバックを使って、
時間を行きつ戻りつしながら、物語を進行させていく」

----ニャんだ。それだけの話?
「うん。
それも映像が売りのデヴィッド・フィンチャーとは思えないほど、
会話を中心とした作り。
正直言って、最初はどうしてこの映画がそんなに話題になるのか分からなかった。
でも、これがあとになってジワジワと、
ボディブローのように効いてくる。
その理由のひとつは、
この物語の根底には
才能一つで巨大な富を築くという
昔ながらのアメリカン・ドリームがあるということ。
二つ目は、それが現代ならではのツールを使ったものであるということ。
そして決定的なのが、主人公マーク・ザッカーバーグのキャラ。
おそらく、この映画を見たほとんどの人は、
ザッカ―バーグをとんでもない男と思うに違いない。
でも、前から言っているように、
映画は、善悪を自分の良識に照らし合わせて語るものじゃないし、
それをで安心するものでもない。
見たこともない“怪物”を描くからこそオモシロい。

----それって、確か『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のときも言っていたよね。
「そう。
おそらくフィンチャーも、そこに惹かれたのだと思う。
そしてマーク・ザッカーバーグを演じるジェシー・アイゼンバーグ
もね。
ここまで、嫌な感じの男を演じきれるなんて、
アイゼンバーグの人間観察力、表現力は大したもの。
ぼくは、アカデミー主演男優賞には、ざひ彼を推したいね」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ナップスターを作った人も出るらしいのニャ」身を乗り出す

※ハードボイルド、いやハーバードだ度

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