ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『オーストラリア』

2009-02-14 22:00:02 | 新作映画
(原題:Australia)


----これ観るの、いつもに比べてちょっと遅いよ。
もう公開まで2週間しかないじゃニャい。
「いやあ、3時間近い映画は
どうしても腰が引けてしまうんだよね」

----でも監督がバズ・ラーマンだし、
その凝った映像を観ているだけで楽しんじゃニャいの。
「うん。でも彼の作風がこの叙事詩に果たしてあうのか、
そこが恐れていたところでもあったんだけどね」

----観てみてどうだったの?
「前半は、
たとえばシルエットの主人公たちを
まばたく星空の大地に立たせた姿を大ロングで捕えたりと、
まるで絵画のように美しい映像が次々登場。
一瞬、どんなお話なのか分かりかねる導入部とも合わせて
『おおっ』と思ったんだけどね。
いかんせん、やはり長すぎる。
後半は要らなかったんじゃないかな」

----そう言われても分からないよ。
前半と後半ってどう違うの?
「簡単に言うと、
前半はロンドンからオーストラリアにやってきたサラ(ニコール・キッドマン)が、
そこで夫が殺されていることを知り、
彼の遺志を継いで
1500頭の牛を遠く離れたダーウィンの港まで運ぶというもの。
もちろん、そんなことが彼女一人でできるはずもなく、
カウボーイのドローヴァー(ヒュー・ジャックマン)の助けを借りる。
そんな彼らのじゃまをするのがニール(デヴィッド・ウェンハム)
彼は、火を放って牛を暴走させたり、川に毒を入れたり。
反発しあいながらも結ばれるサラとドローヴァー。
と、これはハリウッド映画の常道だね。
さて、後半は幸せな家庭を築いたふたりが、
ちょっとしたことから諍いを起こし、
離ればなれになってしまう。
そこに太平洋戦争が勃発。
日本軍の大空襲の前に炎上するダーウィンの街。
果たして彼らは生きてめぐり逢うことができるのか?」

----それは確かに一大叙事詩だ。
「タイトルが『オーストラリア』と言うくらいだから、
あれもこれも詰め込みたいのは分かるけど、
後半はもう物語を語るのに精一杯という感じ。
余裕が感じられなかったね。
なにせ、ここに
オーストラリアの先住民族アポリジニの話を絡ませているんだから。
というよりも、本当はそれが軸になっているんだけどね。
でも、そこについて喋り出すと、とりとめがなくなる。
というわけで、今回はあくまで
オーストラリア出身のこの2大スター中心に…」

----そういえば、えいは以前から
ヒュー・ジャックマンが若い頃の
クリント・イーストウッドみたいだと言っていたよね。
「そう。
今回はカウボーイのお話だし、
それを観ていると、
ぼくの言っていたことも
まんざら間違ってもいないかなと。
一方のヒロイン、サラの造型、鼻っ柱の強さも
まるであの頃の西部劇のヒロインみたい。
ただ、あそこまでツッパリきれていないところが、
現代の視点だからか、
それとも舞台がオーストラリアだからか…?
まあ、ニコール・キッドマンはイメージがピッタリだったけどね」

----でも、その牛の大暴走とかはスゴいんじゃニャいの?
「う~ん。でもこれが悲しいことに
『どうせCGなんでしょ』と…。
アポリジニの(血を引く)少年が崖に追い込まれたりするんだけど、
あまりハラハラしない。
高いところだと、ホンモノの観覧車の方がよっぽど怖いや」

----ニャに、それ(笑)。

           (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「もし『ジャパン』だったら、どうなるのかニャ」気持ちいいニャ

※オーストラリア出身の俳優は、ほんと多い度

コトリ・ロゴお花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…

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