ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ヒートアイランド』

2007-08-14 23:10:09 | 新作映画
----しかし、ほんとに暑いニャあ。
こんな暑い夏、フォーンは初めてだ。
「そうだね。猛暑日続きでたまんないよね。
日本全体がヒートアイランド!」

----おおおっ、うまいこと持ってきたね。
今日のお話は『ヒートアイランド』ニャんでしょ?
「あらら、ちょっと見え透いていたかな。
これ『ワイルド・ソウル』で史上初となる
大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の
三冠を受賞した垣根涼介という人の原作を映画化したものなんだって」

----涼介?名前だけは涼しそうだニャ。
どんな、お話?
「う~ん。どこから説明しようか。
渋谷にアキ(城田優)をリーダーとする“ギルティ”なる少年たちのチームがある。
彼らはブラピの『ファイト・クラブ』を模したような
ファイトパーティで荒稼ぎをしていたんだけど、
地元を仕切っている麻川組に目をつけられてしまう。
一方、それとは別に、柿沢(伊原剛志)、桃井(細川茂樹)、
折田(松尾スズキ)というプロの強盗団が、
松谷組という関西ヤクザが経営するカジノから
オーシャンズ並みの見事な手際で3000万円を強奪する。
ところがギルティのタケシ(浦田直也)とサトル(鈴木昌平)が
引退を決めていた折田といざこざを起こし、
3000万円が入っているとは知らずに
彼が持っているボストンバッグまでひったくったものだから、
ギルティは、ヤクザ、強盗団両方に狙われてしまう---というお話だ」

----ははん。これはそのギルティの面々を演じた
若手スターたちで売ろうとしている映画だニャ。
「たぶんね。
ほかにも木村了とか浦田直也、
それに北川景子も出てるしね」

----映画はどうだったの?
「これまた最初はとっつきにくい。
お定まりの手持ちカメラで渋谷を
セミドキュメンタリ・タッチで捕えていく。
しかも、肝心の若手たちの演技が心もとないから、
どうにもノレない。
でも、話がけっこうオモシロくてね。
3000万円が、あっち行ったりこっち行ったり。
観客にはその行方が分かっているんだけど、
映画の中の登場人物はそれを知らないという仕組み。
これって、どこかで観たことがあるなと思ったら…」

----もしかして『運命じゃない人』?
「そう、ちょっと構成が似ている気がしたね。
ただ、映画としてはガイ・リッチーを意識している感じがした。
『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』とか『スナッチ』とか…」

----あ~。ニャるほどね。
そういえば、ガイ・リッチー、どうしてるんだろう?
『スウェプト・アウェイ』以来、聞かないね。
「マドンナの毒にやられたかな(笑)。
それはさておき、話をこの映画に戻すと、
さっきも言ったように、
これは若手で売ろうとしている映画だとは思うんだけど、
ベテラン勢が実にいい味出している。
近藤芳正(関西ヤクザ)豊原功輔(地元ヤクザ)、
そしてその部下役の高岡蒼甫。
それともちろん、伊原剛志、細川茂樹、松尾スズキも…。
みんな役を楽しんでいるんだね。
それもそのはず、
ここで彼らが演じているのは
普段の彼らとはまったく違う役柄なんだ」

----確かに、魅力的なキャスティングだね。
「そうなんだ。その後の彼らの活躍が観たくなる。
ラストシーンでそんなこと考えていたら、
なんと、原作の方は“アキ&柿沢シリーズ”として続編が出ているらしい」

----ということは映画もシリーズ化?
「う~ん。それはどうかな。
この映画がヒットするかどうかによるだろうね。
あたりまえのことだけど…」


(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「しっかし暑いニャあ」もう寝る

※ヒートアイラン度

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