ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『マゴニア』

2005-01-28 00:10:48 | 新作映画
--------マゴニアって地名なんだって?そんなところ、ほんとうにあるの?
「いや、これは架空の国。
不運が地上に降ってくる前に一時的にとどまる場所として、
ヨーロッパに古くから伝わってるんだとか書いてあった」

--------ということは、これはファンタジーだね。
「そうなんだ。監督がオランダの女性。
しかもオムニバス風の形式で3話中の2話をグルジアで撮影しているから
なんとも不思議な感じの作品に仕上がっている」

-------えっ、オムニバスなの?
「どういったらいいのかな。
父親が日曜ごとに息子に話をする。いわば『千夜一夜物語』形式。
映画では、それらの話のうち3話を見せた形となってるんだ。
1話目が、美しい声を失ってしまった祈祷師の老人の代わりに
青年が自分の声を使ってしまったことから生まれる悲劇」

------よく分かんないな。
「うん。分からないくらいがちょうどいい。この手の話は(笑)。
2話目が、砂漠の中で車がエンストを起こして立ち往生となった外交官夫婦が、
黒人の父と息子が暮らしている家に一泊する話。
3話目が、港町でひとりの男を待ち続けている女性と
その女性をこの世界から船で連れ出す夢を語る男をめぐる話」

------どれもあんまりオモシロそうじゃないにゃあ。
「いや、ひとつひとつ細かく話せば、
それぞれがありえない不可思議な設定や描写ばかりでけっこう楽しめるよ。
で、毎日曜日ごとに話が終わると
息子は船で帰って行き、父親は門の向こうの家へ消えていく。
これが何を意味しているのかは、途中で想像はつくけど、
それでもクライマックスの思わぬ展開には目を瞠ったね」

-------でも、どの逸話もあまり子供に話すような話じゃないよね。
「そうなんだ。しかも一話ごとに性描写が大胆になる。
それでも最初の話は、遠くから女性のヌードがちらり見える程度。
ところが次の話では、女性のシャワーシーンをバストショットで見せる。
そして最後の話では、ついにセックスシーンがけっこう濃厚に描かれる。
初め、これって観客へのサービスかとも思ったくらいだ。
全体的に夢の入り口でまどろんでるような映画だね」

-------レイトショーでの公開なんだって。
「ん~、確かに夜、眠る前にはぴったりかも。
昼、観ちゃうと、映画館を出て外の太陽の光を浴びた瞬間、
現実とのバランスを取るのが難しくなりそうだしね」

-------ふうん。へんな映画。
「フォーンはいつも寝てるから関係ないかもね」
-------zzzzzzzzz

(byえいwithフォーン)

※ま、いいか度


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