道をさらに上っていきますと、
コースはくるりとUターンしながら
さらに山の斜面を登っていきます。
やがて、徳光禅院の山門が現れます。
役小角創建の滝勝寺の跡地に
川崎造船所の創始者が
川崎家の菩提寺として開いたお寺です。
いやあ、昔の人はすごい金持ちもいたんですねえ。
創建は1905年なんですが、
もともと別の寺にあって
室町に立てられた「多宝塔」なんかは、
古い木材と周りの景色が一体となって、
同化したように立っていました。
おっ、ここの狛犬はなんか
独特の雰囲気ですねえ。
ここにあった立派なトイレを借りて、
さあ先に進んでいきましょう。
五社稲荷大明神や
筆塚を眺めつつ進んでいきますと、
道はどんどん山の中へと入っていきます。
この辺りの道標はこんな感じ。
そうですね、リボン道は
エリアによって道標の形が変わるんでしたね。
布引エリアはこんな形のようですね。
さあ、みちは滝の方に向かっているものと予測されますが
いつのまにか道は知らぬ間に
「おんたき茶屋」の中へと入りつつ、
さらにつながっていきます。
2年前には100周年を迎えたこのお店、
歩きつつ道なのか店なのかよくわかりません。
さすがに100年の時が
刻まれているような気がしますなあ。
布引には、主に4つの滝があります。
下から、「雌滝」、「鼓滝」、「夫婦滝」、「雄滝」
となっています。
通常はこの順番で見ていくのですが、
今回は上から降りてきているので逆に見ていきます。
「おんたき茶屋」から少し降りると、
おお~布引の滝の中で一番大きな
「雄滝」が見えてきました。
これが最も大きな滝で、高さは43mです。
いまでもたくさんの水が流れているんですねえ、
と思っていたら、
そこに流れてくる水量が少ない時には
遠隔操作で上流の布引ダム内に
設置したバルブを開けて水量を調整しているそうです。
その方がダムにとっても
いいことなんでしょうかねえ。
そうでなければ親切すぎますよねえ。
まあ、この布引ダムは「那智の滝」、
「華厳の滝」と並んで
日本の三大神滝といわれているそうです。
こうしていろいろと手を加えることで
きっと維持に努めているんでしょう。
また、昔からこの滝を訪れた有名人も多く、
いろんな人が歌や文書に取り上げています。
そんな一説を、
石碑にしてあちこちに掲げています。
最初はこれらも撮影してたのですが、
多すぎて大変。
そんなのがあることを
紹介だけしておきます。
そこにいた人にお願いして、
涙石と刻まれた石のところで
写真を撮影しておきましたぜ。
はい、ではこの滝の水を水筒に詰めて、
下へと下っていきましょう。
この雄滝のすぐ下にあるのが、
「夫婦滝」です。
二つに分かれて流れ始めた水が、
やがて1本になって
下っていくことから
つけられたんだそうです。
う~ん、水の勢いで
流れが変わらんことを祈っておきましょう。
川沿いにつけられたこんな道を
下っていきますと、
次に現れるのが「鼓滝」です。
道から見たら、ちょっと見にくい場所に
ついているため、
手を伸ばして撮影しておきました。
少しだけ写っているでしょうか。
なんでも、ここの滝の音がなんだか
「鼓」を鳴らしているような音に
聞こえるとかでこんな名前になっているそうですが・・・
ちょっと無理がありますかね。
そして最後が「雌滝」です。
でもこの滝は、
以前再度山に登って降りてきたときに
寄っていますねえ。
高さ19m。
滝つぼが大きいからか、
静かな滝ですねえ。
この滝つぼの横には
ちょっと変わった形の
取水堰堤が設置されています。
いまもこの堰堤で節水した水は、
浄水所まで運ばれて、
水道水になっているそうです。
こんな古そうな施設でも
ちゃんと役に立っているんですねえ。
フムフムなあるほどと続く。