そう、今回の旅で起こった
印象的な出来事というのは、
いろんな人に話しかけられることでした。
その1発目がここで起こりました。
そこにいた妙齢のおばさまが、
話しかけてこられました。
「いろんなとこ回ってきはった?
でもこの展示館はいいよ。」
「へえ~、どんな風にいいんですか」
ときくと「NHKの連続ドラマ見てる?」
「いえ~」
「あの主人公がいてはるでしょ」
「いや、だから見てないんですけど」
「あの主人公の職業にかかわる店なんですよ」
「だから、見てないんです」
う~ん、とにかく言葉に詰まったようですが
「まあ、とにかく一度見て生きなはれ」
というんですが、
ここで300円払ってそんなにゆっくりとして言ったら、
ほかが見渡せません。
「いやあ、まだ来たところでもう少し見てからね」
と断っておきました。
会話は要点だけ書いてるので、
短くなっていますが、
ホンとはもっと長い間お話してたんです。
あわてるようにして先に向かい、
先ほどみた大きなビャクダンの絵を取ろうと
振り返った時です。
今度は、そうやなあ年齢で言うと、
doironを10歳ほど超えた男性が、
突然自転車から飛び降りて
話しかけてこられました。
「おお~、そのカメラはCANONの
ミラーレスじゃないですか。M3?」
とか言って話しかけてこられたのです。
「いやあ、残念ながらこのカメラは最初のMですよ」
「そうかあ、わしはSONYの
ミラーレスを持ってるんやけどなあ。
CANONはどうかなあと思ってな」
と自転車を止めながらさらに話しかけてきた、
「いやあ、実はなあ先日、東北へ
カメラを持って写真を撮りに行ってなあ」
と言いながら、
自転車の前かごに詰め込んである
ファイルから写真を取り出して
見せ始めるではないか。
ははあ、とか言いながら見ていると、
次から次へと作品が出てくる。
確かにこれは非常に写真が好きな人
というだけあって、
きれいな写真も多い。
ひとしきり話を聞いた後に、
この辺りのことを伺うと
いろいろと教えてくれるのだが、
専門用語が多くてどこのことを言ってるのか
さっぱりわからんかった。
唯一わかったのが、
この先にある空き地で
昔の環濠の跡が見つかった
場所があるとのこと。
こんな感じです。
まあ、これはいい情報でしたね。
あとはそうまあ、
フムフムと感心しながら
話を聞かせていただきました。
そのあたりは今井町の一番東の端です。
近くには環濠の跡や
春日大社への入口道路なんかが
残されていますが、
二人を相手にして
結構時間がかかりましたので、
ここは写真を撮って
ちょっと焦りながら回ることにしましょう。
ここが今井の児童公園です。
トイレを済ませてから、
眺めてみますと
こんな地蔵さんや環濠の跡が
きれいに整備された公園になっていました。
すると、この公園の近くで
またまた犬を連れている女性に
話しかけられました。
「もうだいぶ回られましたかあ」
「はあ、だいたい半分くらいですかねえ」
と答えると
「もうくらなってきたからねえ。
いまから駅のほうに向かうんなら、
このコースを行きなはれ」
と細かいコースを教えてくれはりました。
ふむふむ、だいたい僕が考えていた通りですねえ。
でもまあ、親切に教えてくれはったので、
丁寧にお礼を言っておきました。
それにしても資料館の前から、
一気にいろんな人に話しかけられすぎです。
そんなに話かけられ安そうに
見えるんですかねえ。
まあ、地域のそんな親切な人たちからは
思わぬいい話が聞かれたりしますので、
ありがたく思っておかないといけませんね。
うう~ん、ありがたや、ありがたやと思いつつ、
もう一話続きます。